ニュースリリース - 2016年7月13日

シノプシスのTetraMAX II ATPG、機能安全規格 ISO 26262 認証を取得

公認の独立系認証機関が安全性に関する最も高度な信頼性を備えたツールとして認証

概要

  • ツール認証により、ISO 26262 が規定する最も厳格な機能安全規格であるASIL D に準拠したIC 開発を促進
  • テストパターン25% 削減、実行時間10 倍高速化、テストコスト低減を実現し、車載ICの製造テスト期間を短縮


2016年7月12日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、テストパターンを25% 削減し、実行時間を10倍高速化する次世代のテストパターン自動生成(ATPG)ならびに診断ソリューション TetraMAX® II ATPG が、機能安全規格ISO 26262 認証を取得したことを発表した。公認の独立系認証機関 SGS-TÜV Saar GmbHは、厳密な機能安全ツール認証プロセスを実施した結果、シノプシスのTetraMAX II を公式に認証した。この認証により、設計者は、安全性への要求が厳しい車載システムの開発にあたり、規格準拠への最高レベルの確信をもってシノプシスのTetraMAX II を使用することができるようになり、最も厳格な安全基準を求めるASIL D 適合の車載機器向けICの機能安全規格認証クリアにかかる期間を短縮することができる。

自動運転の実現に向けて、自動車メーカー各社は、運転支援と事故削減を可能にするADAS(Advanced Driver Assistance Systems)搭載に向けた動きを加速している。こうしたシステムに故障が発生すると取り返しのつかない重大事故を引き起こしかねないため、自動車メーカーは、IC の品質/信頼性/機能安全性の向上に向け、部品サプライヤー各社と協業している。TetraMAX II を使用することにより、開発者は、テストコストとテストパターン生成時間を最小限に抑えつつ、多くの故障モデルをテストすることができるようになるため、車載システム開発にあたって重要要件となる高度なIC テスト品質を確保できるようになる。ISO 26262 では、車載IC の機能安全機構に影響を与える可能性のある故障リスクを最小限に抑えることができる最良の開発プロセスを徹底するため、開発に用いられるソフトウェア・ツールに対する認証要件も定めている。SGS-TÜV は、ISO 26262 が規定する最も厳格な機能安全規格であるASIL D 基準に沿ってTetraMAX II を認証した。

SGS- TÜV Saar 社のFunctional Safety Software プロダクト・マネージャー Gudrun Neumann 氏は次のように語っている。「設計ツールに対するISO 26262 準拠認証は、開発者が機能安全システム向け車載IC の開発で使用するEDA ツールに対する信頼性を確保する上で非常に重要な役割を果たします。安全性基準が最も厳格なASIL D アプリケーションでISO 26262 規格を満たすことにより、設計者は、機能安全全体への認証クリアに向けた作業を加速することができます。シノプシス社のTetraMAX II ATPG は、安全性を担保したエレクトロニクス・システムの開発に用いるソフトウェア・ツールに対するASIL D の要求に適合しています。ISO 26262 が求める要件を満たしているかどうかの機能安全審査の結果、SGS- TÜV は、TetraMAX II を適合認証いたしました」

シノプシス デザイン・グループ マーケティング担当副社長 Bijan Kiani は次のように述べている。「車載IC を開発しておられるお客様各社では、最も複雑なデザインのテスト品質向上 / テストコスト削減を達成するために、当社のTetraMAX ATPG ソリューションをご活用いただいています。今回の新しいTetraMAX II ATPG ソリューションは、テストパターンを25% 削減し、実行時間を数日単位から数時間の単位に短縮し、テストコストを最小限に抑えることで各社の製造テスト工程を効率化するという当社のコミットメントを現実化したものです。また、TetraMAX II をご活用いただくことにより、テストコストやテストパターン生成時間を増加させることなく、より多くの故障モデルをテストすることができるようになるため、テスト品質を向上させることができます。さらにTetraMAX II はISO 26262 認証も取得済みですので、開発中のシステムがISO 26262 規格に適合しているかどうかの確認も行えます」

TetraMAX II について
TetraMAX II には、最新のテストパターン生成エンジン、故障シミュレーション/診断エンジンが搭載されている。これらのエンジンは、実行速度が桁違いに早く、メモリー使用効率も大幅に向上し、テストパターン生成機能に高度な最適化が施されており、ATPG ならびに診断プロセスを細粒度マルチ・スレッディングで実行することができる。こうした革新技術により、テストパターンを大幅に削減でき、ATPG 実行時間を数日単位から数時間の単位に短縮することができる。また、他に類を見ない高いメモリー使用効率を実現しているため、デザイン規模に関わらずサーバー上の全てのコアを活用してテストを実行できる。この点でも、TetraMAX II は、実行に大きなメモリーを必要とした既存ソリューションを凌駕している。量産チップでの実績が豊富なデザイン・モデリング/ルール・チェッキング環境や、ユーザー / ツール・インターフェイスを継承しているため、最も難易度の高いデザインに対してもTetraMAX II は迅速かつリスクフリーで適用することができる。また、DFTソリューション DFTMAXTM、スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション PrimeTime®、RC抽出ソリューション StarRCTMなどのGalaxyデザイン・プラットフォーム構成ツールをはじめ、イールド・マネージメント・ソリューション Yield Explorer®、デバッグ・ソリューション Verdi®などその他のシノプシス製ツールとも緊密に統合されているため、最も生産性の高いフローで、最高品質のテストを最短時間で実行することができる。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

# # #

Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941