ニュースリリース - 2020年5月26日

シノプシス、Arm社の次世代モバイルIPの早期適用企業各社のテープアウトを実現

シノプシスの設計/検証プラットフォームならびにDesignWareインターフェイスIPが性能/消費電力/面積の最適化と開発期間短縮を実現

 

概要

  • Arm® Cortex®-A78 CPUならびにMaliTM -G78 GPUの早期適用企業、Cortex-X1 CPUのArm Cortex-X Customプログラム・パートナー各社が、シノプシスのFusion Design PlatformTMを用いて、スマートフォン、ノートPC、その他のモバイルデバイス向けSoCのテープアウトを達成。
  • シノプシスのVerification ContinuumTM Platformが、Armベース・デザインのソフトウェア開発期間ならびに検証期間、製品の市場投入までにかかる期間の短縮を実現。
  • シノプシスのDesignWare®インターフェイスIP(USB、DDR/LPDDR、PCI Express®、MIPI、HDMI、Bluetooth、モバイルストレージ向けのデジタルコントローラIPならびにPHY IP)により、ArmベースSoCの開発スピードが向上。
  • これらの最新プロセッサ向けQuickStart Implementation Kits(QIKs)の提供を開始

 

2020年5月26日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、CPU Cortex-A78ならびにCortex-X1 CPU 、GPU Mali-G78をはじめとする最新の高性能Armモバイル・プロセッサの早期適用企業各社がSoC最適化を経てテープアウトを達成するための、シノプシスとArm社の協業を発表した。シノプシスのFusion Design PlatformVerification Continuum PlatformDesignWare Interface IPからなる広範囲にわたるシノプシス・ソリューションは、スマートフォン、ノートPC、その他のモバイルデバイス、5G機器、拡張現実(AR)ならびにマシンラーニング(ML)製品向けのArm社最新プロセッサ・ベースチップの設計に既に使用されている。QuickStart Implementation Kits(QIKs)もシノプシスから提供を開始しており、消費電力/性能/面積(PPA)最適化と開発期間短縮を支援している。

 

Arm社 Client Line of Business 副社長兼ジェネラルマネージャー Paul Williamson氏は次のように語っている。「シノプシス社とは約30年以上にわたってさまざまな協業を実施し、パートナー各社様がArmベース・デバイス向けチップで、低消費電力/小面積を短期間で実現できるよう支援してまいりました。Cortex-A77ならびにMali-G77の実績をベースに構築した当社の次世代モバイル・ソリューションと、シノプシス社の各種プラットフォームならびにIPソリューションの組み合わせにより、パートナー様は自信を持って、没入型デジタル環境の時代に不可欠なArmベース・モバイル・デバイスを世に送り出すことが可能となります」

 

早期適用企業各社のテープアウト実現に向けた協業の成果を基に、QIKsはインプリメンテーション・スクリプトやリファレンス・ガイドを提供し、より優れたPPAと開発期間短縮を実現するシノプシスのFusion CompilerTMのメリットを最大限活用可能にする。また設計者が短期間かつ確実に設計目標を達成するのを支援するため、シノプシスは、その豊富なArmプロセッサ・ハードニング経験を活かした設計サービスも提供している。このサービスは、QuickStartインプリメンテーションからターンキー・コアハードニングに至るまで各種用意されている。

 

Arm社の最新モバイル・プロセッサ向けに最適化済みインプリメンテーション・フローを提供するFusion Design Platformは、シノプシスが業界をリードする以下のようなツールで構成されている。

  • 統合インプリメンテーション・ソリューション Fusion Compiler、論理合成ソリューション Design Compiler® NXT、配置配線ソリューション IC CompilerTM Ⅱが高性能/低消費電力なデザインを実現
  • パワーリカバリー機能も提供するPrimeTime®のPBA(パス・ベース解析)ベースECO、StarRCTMのマルチコーナーRC同時抽出と協調した徹底的なPBAによるサインオフ収束
  • Fusion CompilerやIC Compiler ⅡとRedHawkTM Analysis Fusionの協調動作によって可能となるサインオフ・ドリブン設計フローにより、パワー・インテグリティならびに信頼性を確保したデザイン最適化を短期間かつ開発早期段階で実現

 

Arm社の最新モバイル・プラットフォームの早期適用企業各社が広範囲にわたって使用したVerification Continuum Platformの主要ツールは下記の通りである。

  • Cortex-A78ならびにCortex-X1 CPUのArm Fast Modelsを活用したArmプロセッサ向けVirtualizerTM Development Kit(VDK)ファミリーにより、より早期により短期間でのソフトウェア開発が可能となり、いつでもどこでもテストを実施可能
  • Arm Cortex-Aプロセッサ・ファミリーのシミュレーション時に細粒度並列処理(fine-grained parallelism)技術を提供するシミュレータ VCS®
  • 最新Arm AMBA®インターコネクトの検証用IP並びにテストスイート
  • ZeBu® Severによるシステム検証ならびにベンチマーキング
  • 最新Armコアで実証済みの高速かつ拡張性の高いFPGAベース・ハードウェア・プロトタイピング・ソリューションを提供するHAPS®

 

高品質なDesignWareインターフェイスIPを活用することにより、Armベース・モバイルSoCの開発期間をさらに短縮することができる。DesignWare IPソリューションは、USB、DDR/LPDDR、PCI Express、MIPI、HDMI、Bluetooth、モバイルストレージのデジタルコントローラIPならびにPHY IPを提供しており、数十億ユニットもの製品に用いられている。

 

シノプシス デザイン・グループ システム・ソリューション&エコシステム担当上級副社長 Charles Matarは次のように述べている。「当社とArm社は、各世代の最新Armプロセッサのメリットをお客様各社が活用できるようにするため、開発初期段階から緊密な協業を開始しています。今回の成果は、Fusion Design Platform、Verification Continuum Platform、DesignWare Interface IPの最適化です。この協業を通じて、お客様は、シノプシス・ソリューションがご提供する最新機能を活用して、Arm社の最新プロセッサ CPU Cortex-A78ならびにCortex-X1 CPU 、GPU Mali-G78ベースのデザインで、PPA最適化と開発期間短縮を達成することができます」

 

提供開始時期ならびに関連情報

主要なArmプロセッサのQIKsは、既に提供を開始しており、https://www.synopsys.com/arm-optoより入手可能となっている。

Armベース・デザイン向けのシノプシス・ソリューションの詳細は、https://synopsys.com/Armより入手可能。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

# # #

 

Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標または商標です。

その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

 

<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941