ニュースリリース - 2019年5月27日

Armとシノプシス、高性能な最新Armモバイル・プロセッサの早期適用企業各社のテープアウト支援で協業

シノプシスの設計/検証プラットフォームならびにDesignWareインターフェイスIPがスマートフォン、ノートPC、その他のモバイルデバイス向けチップのPPA最適化と開発期間短縮を実現

 

概要

  • シノプシスのFusion Design PlatformTMが、Armプロセッサの最適化とより短期間でのインプリメントを実現

  • Arm® Artisan® Physical IPならびにPOPTM IP を活用し、スクリプトやリファレンス・ガイドも提供する7mn Arm Cortex®-A77のQuickStart Implementation Kits(QIKs)をシノプシスが提供開始

  • Arm社の最新CPU Cortex-A77ならびにGPU Mali-G77TMの早期適用企業各社がテープアウトを達成

  • シノプシスのVerification ContinuumTM Platformが、Armベース・デザインの検証期間短縮と検証品質向上を実現

  • シノプシスのDesignWare®インターフェイスIP(USB、DDR、PCI Express®、MIPI、モバイルストレージ向けのデジタルコントローラIPならびにPHY IP)により、Armベース・モバイルSoCの開発スピードが向上

 

2019年5月27日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、CPU Cortex-A77ならびにGPU Mali-G77をはじめとする最新の高性能Armモバイル・プロセッサの早期適用企業各社がSoC最適化と検証を経てテープアウトを達成するための、シノプシスとArm社の協業を発表した。シノプシスのソリューションは、Arm社の最新プロセッサ、シノプシスのFusion Design Platform、Verification Continuum Platform、DesignWareインターフェイスIPを用いた、スマートフォン、ノートPC、その他のモバイルデバイス、5G機器、拡張現実(AR)ならびにマシンラーニング(ML)製品向けチップの最適化を実現した。また、Arm Artisan Physical IPならびにPOP IP を活用した7mn Arm Cortex-A77のQuickStart Implementation Kits(QIKs)もシノプシスから提供を開始しており、消費電力/性能/面積(PPA)最適化と開発期間短縮を支援している。

 

Arm社 Client Line of Business マーケティング担当副社長 Ian Smythe氏は次のように語っている。「シノプシス社とは過去25年以上にわたってさまざまな協業を実施し、設計者の皆様がPPA目標を短期間で達成し、革新的な新製品をいち早く市場に送り出すことができるよう支援してまいりました。Cortex-A76ならびにNeoverse N1プラットフォームでのシノプシス社との前回の協業成功をベースに、当社の最新IPに関する協業を早期に開始し、次世代のArmベース・モバイルデバイスの開発を可能にする完全なソリューションを実現いたしました」

 

Cortex-A77ならびにCortex-A55のQIKsは、前世代のArm高性能モバイル・プロセッサIPの早期適用企業各社をテープアウト成功に導いた協業をベースに開発されている。インプリメンテーション・スクリプトやリファレンス・ガイドも提供するこのQIKsは、Fusion Technologyのメリットを最大限活用し、これまで以上に優れたPPAと開発期間短縮を実現する。QIKsは、これらのArmベース・プロセッサ向けに7nmプロセスで最適化されたArm POPテクノロジを用いて構築されている。また設計者が短期間かつ確実に設計目標を達成するのを支援するため、シノプシスは、その豊富なArmプロセッサ・ハードニング経験を活かした設計サービスも提供している。このサービスは、QuickStartインプリメンテーションからターンキー・コアハードニングに至るまで各種用意されている。

 

Arm社の最新モバイル・プロセッサ向けに最適化済みインプリメンテーション・フローを提供するFusion Design Platformの主要ツールならびにメリットは下記の通りである。

  • 7nm以降のインプリメンテーションを実現するFusion CompilerTM、Design Compiler® Graphical、IC CompilerTM  II

  • 密集度コントロール自動化ならびにタイミングドリブン配置による性能向上

  • フローを通じたコンカレント・クロック・データパス(CCD)最適化による消費電力削減

  • パワーリカバリー機能も提供するPrimeTime®のPBA(Path Based Analysis)ベースECO、StarRCのマルチコーナーRC同時抽出ならびに徹底したPBAによるサインオフ収束

  • 設計段階早期に短期間で実行可能なIC CompilerⅡのRedHawkTM Analysis Fusionサインオフ・ドリブン・フローによるパワー・インテグリティと信頼性の最適化

 

Arm社の最新モバイル・プラットフォームの早期適用企業各社が広範囲にわたって使用したVerification Continuum Platformの主要ツールは下記の通りである。

  • Cortex-A77ならびにCortex-A55のArm Fast Models、シノプシスのFPGAベース・プロトタイピング・ソリューション HAPSを活用したArmプロセッサ向けVirtualizerTM Development Kit(VDK)ファミリー

  • Arm Cortex-Aプロセッサ・ファミリーのシミュレーション時に細粒度並列処理(fine-grained parallelism)技術を提供するシミュレータ VCS®

  • 最新Arm AMBA®インターコネクトの業界初の検証用IP並びにテストスイート

  • 業界最速エミュレータ ZeBu®

 

高品質なDesignWareインターフェイスIPを活用することにより、Armベース・モバイルSoCの開発期間をさらに短縮することができる。DesignWare IPソリューションは、USB、DDR、PCI Express、MIPI、モバイルストレージ向けのデジタルコントローラIPならびにPHY IPを提供しており、数十億ユニットもの製品に用いられている。

 

シノプシス デザイン・グループ 共同ジェネラルマネージャー Deirdre Hanfordは次のように述べている。「Cortex-A77ならびにMali-G77をはじめとする最新のArm高性能モバイル・プラットフォームIPの早期適用企業各社様は、当社の設計/検証/インターフェイスIPソリューションを全て最適化するためにArm社と早期段階から緊密に協業してきた成果から多くのメリットをご享受いただけます。Cortex-A76をはじめとする前世代のArm高性能モバイル・プロセッサIPでの協業成功をベースに今回実施した協業の成果としてご提供するFusion Design Platform、Verification Continuum Platform、DesignWareインターフェイスIPをご活用いただくことで、Armベース・デザインで非常に優れたPPAをより短期間で実現し、テープアウトを達成することが可能となります」

 

提供開始時期ならびに関連情報

Cortex-A77ならびにCortex-A55、その他の主要なArmプロセッサのQIKsは、既に提供を開始しており、https://www.synopsys.com/arm-optoより入手可能となっている。

  • Armベース・デザイン向けのシノプシス・ソリューションの詳細は下記より入手可能。

    https://synopsys.com/Arm

  • Synopsys Users Group(SNUG) in Silicon ValleyでのArm社とのジョイント・セッションで紹介したCortex-A77のケースも含む“Best Practices for Implementing the Latest Arm Processors”の模様は下記サイトより視聴可能。

    https://solvnet.synopsys.com/retrieve/3063262.html

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941