クラウドならびにエッジ・アプリケーションが必要とする性能/消費電力の要件を達成するため、最先端AI向けSoCのアーキテクチャ探求を可能に
概要
所望のCNN機構をAIチップ・アーキテクチャにインテリジェントにマッピングし最適化することが、難易度の高い性能/消費電力トレードオフに不可欠
Platform Architect Ultra独自のテクノロジ/機能/AIリファレンス・システムにより、AIアーキテクチャ上でのCNN負荷モデルの統合/解析/最適化が可能に
SoC開発プロセス後期段階でのアーキテクチャ変更を回避するため、スマートなアーキテクチャ・トレードオフと意思決定の実行にAI向けSoC開発チームがPlatform Architect Ultraを活用
2018年10月15日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、人工知能(AI)を搭載したSoCのシステム開発の課題を解決する次世代のアーキテクチャ探求/解析/設計ソリューション Platform Architect UltraTMの提供開始を発表した。ニューラル・ネットワークを組み込んだSoCのアーキテクチャ開発者は、必要とされている畳込みニューラル・ネットワーク(CNN)の処理能力と、データセンターや組込みデバイスが提供しうる処理性能/消費電力との間で、絶妙なバランスをとって開発を進めなければならない。Platform Architect Ultraは、プロセッシング・アーキテクチャとメモリー・アーキテクチャの検討を進めるためCNNのアルゴリズムと負荷を柔軟にマッピングできる。これにより、アーキテクチャ開発者は、性能/消費電力の条件を満たすべくアルゴリズムとアーキテクチャを解析/選定/最適化してチューンナップすることが可能となる。
株式会社デンソー 基盤ハードウェア開発部 ハード開発改革室 企画2課 担当課長 阿部孝司氏は次のように語っている。「当社が開発している車載向けの最先端AI SoCでは、最高性能と低消費電力を両立させる必要があります。Platform Architect Ultraを活用することにより、短期間で我々のアーキテクチャ・コンセプトをモデリングして統合し、現実的なAI処理負荷に照らしてテストし、数百パターンにものぼるアーキテクチャとIPの組み合わせを効率的に比較検討することができます。これにより、当社の車載SoCの性能と消費電力を自信を持って最適化することができます」
Arm社 マーケット・デベロップメント シニア・ディレクター Bill Neifert氏は次のように語っている。「仮定したデザイン・アーキテクチャの是非を実証するためには、実際のソフトウェアを統合して検証する必要があります。シノプシス社のPlatform Architect Ultraにより、当社のお客様各社では、Arm® Cycle Modelsを用いて候補となるアーキテクチャを精緻化していくことが可能となります。これによって、クリティカルな機能をシステムレベルで把握することが可能となり、現実のAIベンチマークに基づいてソフトウェアを実行しながらSoCの性能を検証することができるのです」
Platform Architect Ultraは、Platform Architect の次世代バージョンとしてAI SoC開発のリーディング・カンパニー各社との協業を通じて開発されており、マルチコア・アーキテクチャのダイナミック・シミュレーションを効率よく実行するための最新テクノロジが組み込まれている。Platform Architect Ultraは、特定の状況に依存するデータ入力とエラーをチェックするためのSMART Tablesと、候補となるアーキテクチャ上で要因/結果解析をビジュアルに実行できるSMART Chartsを提供する。また、マッピング可能な負荷モデル、アーキテクチャ・モデル、CaffeやTensorFlowをはじめとするCNNフレームワークなどからなるAIリファレンス・システムなどを活用してデザインを階層的に検討することにより、デザインの生成と統合を効率よく実施することができる。これにより、アーキテクチャ開発者は、検討対象のアーキテクチャを短時間で解析し最適化していくことができる。
シノプシス ベリフィケーション・グループ R&D担当副社長 Eshel Haritanは次のように述べている。「我々はAI SoCのリーディング・カンパニー各社と協業を重ねており、この非常に競争の激しいマーケットで勝者となるためには、アーキテクチャ開発チームによって、性能、消費電力、そしてプログラマビリティのバランスの検討が非常に注意深くなされなければ結果を出せないことを知っています。Platform Architect Ultraが提供するアーキテクチャ並列検討や性能/消費電力最適化などの機能をご活用いただくことにより、ニューラル・ネットワークのアーキテクチャならびにアルゴリズムの開発者の皆様は、バランスの取れたアーキテクチャを短期間で決定し、SoC開発プロセス後期段階でのアーキテクチャ変更を根絶することが可能となります」
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jp より入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941
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