ニュースリリース - 2021年4月28日

Arm社が、同社の最新プラットフォーム Neoverseで最良のPPAを実現するため シノプシスのFusion Compilerを活用

アーキテクチャに合わせた最適化により、Arm Neoverse V1ならびにN2プラットフォームの開発にかかる期間を短縮し最高水準の1ワットあたり性能を実現

 

概要

  • シノプシスのRTL to GDSⅡソリューション Fusion CompilerTMならではの単一データモデルをベースにした設計インフラストラクチャと、単一構造で収束性の高い最適化アーキテクチャの組み合わせにより、最先端のArm®社CPUコアのPPAポテンシャルを最大限実現。
  • Fusion Compilerと緊密に統合された論理合成テクノロジにより、設計フロー全体を通して相関の取れたデザイン検討が可能となり、最適なSoCアーキテクチャを短期間で実現可能に。
  • 比類なき設計容量ならびに処理能力と、最先端の階層設計メソドロジの組み合わせにより、大規模なコアの開発期間を短縮し、市場投入を加速。

 

2021年4月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 -シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Arm社が、次世代のArm NeoverseTM V1ならびにN1インフラストラクチャ・コアの消費電力/性能/面積(PPA)最適化にあたって、単一データモデルを組み込み、ゴールデン・サインオフ・エンジンを統合した業界唯一のRTL to GDSⅡインプリメンテーション・ソリューション Fusion Compilerを採用したことを発表した。Fusion Compilerには、単一構造で収束性の高い最適化アーキテクチャという最新機能が搭載されており、ユニークな設計メリットを提供している。これにより設計者は、データセンター・インフラストラクチャや高性能コンピューティング、5G、AIといった多岐にわたるマーケット向けシステムへの搭載を想定したArm NeoverseベースSoCの開発で、消費電力1ワットあたりの性能を最大化することが可能となる。これらの最新コア V1ならびにN1を活用するためのリファレンス・メソドロジとして、シノプシスとArm社からQuickStart Implementation Kits(QiKs)が提供開始されており、デザインの収束ならびにブリングアップを短期間で達成することができる。

 

Arm社 Central Engineering部門のCPU Engineering担当副社長 Jeff Kehl氏は次のように語っている。「処理負荷が巨大となるハイパースケール・コンピューティングやクラウド・システムでは、拡張性が高く1ワットあたりの性能を最適化したアーキテクチャが必須となります。当社の最新のArm Neoverseプラットフォームは、この課題に対する包括的な解です。Fusion Compilerを適用したシノプシス社との協業により、このアーキテクチャを最短期間で構築できるため、両社のお客様各社では、急拡大する巨大市場に向けてマーケット・メイキングなソリューションを開発/展開することが可能となります」

 

Fusion Compilerは、最も収束性の高い手法で最適なPPAを実現できる独自のアーキテクチャを搭載しているため、設計結果の予見性を最大限に高めて、最短期間での開発を達成できる。Fusion Compilerは、拡張性の高い単一データモデルを採用しており、業界のゴールデン・サインオフ解析ツールのテクノロジの全てを一つの骨組みに統合した解析構造を持っているため、最高の設計結果品質と、サインオフ解析との相関性を維持した独自の設計フローを実現している。相互動作する各種の最適化エンジンにより、インプリメンテーション・フロー全体を通じて、非常に厳しいPPAを効率的かつ効果的に最適化することができる。また、この独自のアーキテクチャは、様々なマシンラーニング・テクノロジによって更に強力な効果を発揮するため、これまでとは異なる次元の生産性と結果品質がもたらされる。

 

シノプシス デジタル・デザイン・グループ ジェネラルマネージャー Shankar Krishnamoorthyは次のように述べている。「Arm社とは、消費電力最小化とコンピューティング性能最大化の水準を引き上げ、限界を押し拡げ続けるというゴールを共有して、長期にわたるパートナーシップを継続しています。性能などを各アプリケーションのシステム・レベルから最適化してIP設計を行うArm社のTotal-Computeアプローチと、当社がFusion Design Platformの開発にあたり注力したトータル・インテグレーション構想には多くの共通点があります。そしてどちらも、最高のエンド to エンド結果と設計体験をゴールに定めています。こうした共通目標の下に包括的に実施したコラボレーションの成功は、Neoverse V1ならびにN1コアで新たな次元のPPA最適化を達成するために活用されたFusion Compilerによってもたらされました」

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、業界で最も広範囲をカバーしたアプリケーション・セキュリティ・テスティング・ソリューションならびにサービスを提供しているS&P 500カンパニーである。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、よりセキュアでハイ・クオリティなコードを開発しているソフトウェア開発者に、革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

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<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940