ニュースリリース - 2019年10月17日

サムスン・ファウンダリとシノプシス、自動運転ならびにADAS向けの包括的なオートモーティブ・ソリューションを提供

概要

  • サムスン・ファウンダリとシノプシスが、セーフティー・クリティカルなデザインに求められるASIL基準の達成を可能にするサムスン・オートモーティブ・リファレンス設計フローを開発

  • 他に類を見ない設計/検証機能の活用により、開発者は、開発プランニング段階あるいはインプリメンテーション段階で、デザイン上のセーフティー機構が目標のASIL基準を達成できでいるかどうかを確認することが可能に

  • ISO 26262 ASIL認証済みで、AEC-Q100で求められている信頼性基準を満たし、車載品質マネージメントに対応したシノプシスのDesignWareオートモーティブ・グレードIP

 

2019年10月17日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、動運転や先進運転支援システム(ADAS)の実現に求められるASIL(automotive safety integrity levels)基準を達成するための包括的な車載チップ設計ソリューションを提供するためのサムスン・ファウンダリとの協業の詳細を公表した。サムスン・ファウンダリとシノプシスは今回の協業を通じ、セーフティー・クリティカルなデザインに求められるASIL基準の達成を可能にするサムスン・オートモーティブ・リファレンス設計フローを開発した。このフローは、サムスン社の8LPPプロセスをベースに開発されており、その他の多岐にわたるプロセスでも活用できるよう精巧なチューニングが施されている。

 

サムスン・エレクトロニクス社 ファウンダリ・デザイン・テクノロジ部門 副社長 Jung Yun Choi氏は、次のように語っている。「当社のゴールは、非常に要求の厳しい車載向けチップの開発になくてはならない深い専門技術を活用して、お客様各社のイノベーション実現に必要なクリエイティブな開発ソリューションをご提供することです。完全なオートモーティブ・ソリューションを提供するEDA業界のリーダーであるシノプシス社との緊密な協業を通じて、我々は当社のプロセス・テクノロジをベースにしたワールドクラスのオートモーティブ・リファレンス設計フローを開発しました。シノプシス社の包括的なオートモーティブ・ソリューションを採用した当社のオートモーティブ・リファレンス設計フローをご活用いただくことにより、当社のお客様は、所望のASIL基準の達成が可能となります」

 

シノプシスの包括的なオートモーティブ設計ソリューションは、複雑な機能安全(FuSa:functional safety)解析、実装、検証の機能を提供する。機能安全検証・統合ソリューションやネイティブ・オートモーティブ・ソリューションが提供する他に類を見ない設計/検証機能の活用により、開発者は、開発プランニング段階あるいはインプリメンテーション段階で、デザイン上のセーフティー機構が目標のASIL基準を達成できているかどうかを確認することができる。VC Functional Safety Managerは、機能安全性マネージメントに必要となる業界最高水準のテクノロジを提供しており、設計者は故障モード影響解析(FMEA:failure modes and effects analysis)や故障モード影響診断解析(FMEDA:failure modes effects and diagnostics analysis)を実行できるようになる。RTLやゲートレベルの開発早期段階での機能安全解析により、モジュール三重冗長構成(TMR:triple modular redundancy)やデュアルコア・ロックステップ(DCLS:dual-core lockstep)などの冗長性に拠るセーフティー・メカニズムが必要となる箇所を特定し、目標のASIL基準達成に必要な指標を確認することができる。ネイティブ・オートモーティブ・ソリューションは、FuSa 機構の開発意図に基づいて、TMRやDCLS、障害発生時に自動的に安全性を確保する(フェイルセーフ)有限ステートマシン(FSM:finite state machine)などのFuSaメカニズムを効率的に実装し、フォーマル検証を実行し、セーフティー・メカニズムが正しく実装されているかどうかをチェック/リポートする、業界で最も包括的な設計機能を提供する。また、包括的なデジタル/アナログ故障注入ならびにシミュレーションを実行して、FMEDAとその結果を取り込むための信頼性の高い指標を得ることができる。さらにシノプシスは、エレクトロマイグレーション(EM)や電圧降下(IR drop)、経年劣化などのオートモーティブ・デザインの信頼性の問題に対処し、堅牢性確保のための冗長ビア挿入(RVI:redundant via insertion)などを実現する完全なソリューションも提供している。また、多岐にわたるオートモーティブIP群も提供している。これらは、AEC-Q100で求められている信頼性を満たすべく開発/テストされ、ISO 26262 ASIL認証も受けており、車載品質マネージメントに対応したIPソリューションとなっている。

 

シノプシス デザイン・グループ ジェネラルマネージャー Sassine Ghaziは次のように述べている。「必要とされるセーフティー要件を達成するためには、お客様のニーズを満たす包括的で信頼性の高いオートモーティブ・ソリューションが必要となります。サムスン・ファウンダリ様との今回の緊密な協業の成果から、設計者の皆様は、世界で最も困難なオートモーティブ・デザインの要件を達成するために必要な、実証済みの確かなソリューションを手にすることになりました」

 

シノプシスのオートモーティブ・ソリューションの詳細は、www.synopsys.com/automotive.html より入手可能。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software™)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941