コネクティッド・デバイスをセキュリティの脅威から守る高品質なDesignWare Security IP
概要
2020年6月4日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、DesignWare True Random Number Generator(TRNG)IPが、米国標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)の暗号化アルゴリズム認可プログラム(CAPV:Cryptographic Algorithm Validation Program)の認証を取得したことを発表した。これにより、エンド・プロダクトが、米国連邦セキュリティ標準規格であるFIPS 140-3認証を取得できるかどうかのリスクを最小化する道が拓けた。シノプシスは、この標準規格準拠TRNG IPにより、デバイス間やデバイス-クラウド間の通信やデバイス自体を保護するソリューションを提供する。DesignWare TRNG IPは、暗号化、認証、プラットフォーム・セキュリティ、高度にセキュアな通信に不可欠な無秩序性の高い乱数を生成する。このIPをSoCに組み込むことにより、FIPS 140-3、Common Criteria、その他の適合性認証にかかる期間を短縮でき、IoT機器や車載システム、クラウド通信向けSoCの開発リスクや開発期間を削減することができる。
Synaptics社 IoT Division 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Saleel Awsare氏は次のように語っている。「コネクティッド・デバイスに対するセキュリティ攻撃は、頻度が増加し高度化しています。SoCデザインの根本的なセキュリティを確立しておくことは、非常に重要な課題です。いくつかの乱数生成ソリューションを比較検討した結果、当社では、実績豊富で、標準規格に準拠した高品質な無秩序性を提供でき、プロセス移植も容易であるという点から、シノプシス社のDesignWare True Random Number Generator IPを、当社のSoCを守るためのソリューションとして採用することに決めました」
慎重な取り扱いが要求されるデータを生成し保護しなけらばならないデバイスにとって、True Random Number Generatorは、デバイス・セキュリティの基礎をなすものとなる。脆弱あるいは予測されやすい乱数の生成では、暗号キーの漏洩やデータ傍受、そして最終的にはデバイスや通信のハッキングを引き起こすセキュリティ攻撃にドアを開くことになる。データ品質を保護するため、DesignWare TRNG IPは、多様かつ統計的に厳格な手法でTRNG IPの真のランダム性を実証するために定義された国際的な基準に準拠したIPとなっている。半導体プロセス、温度、電圧、周波数の変動に対して一貫して高品質な無秩序性を保持した真の乱数を作成するのは、非常に複雑な作業である。多様な動作モードで稼働するシステムを守るため、シノプシスの標準規格準拠TRNG IPは、30MHzから1GHz以上に渡る広範囲なシステム・クロックにダイナミックに対応して動作できるよう開発されている。また、システム上の様々なステージで、安全なやり方で乱数にアクセスするための仮想化技術も提供している。
シノプシス IPマーケティング&ストラテジ担当上級副社長 John Koeterは次のように述べている。「ハッカー達は、クラウドからエッジ・デバイスに至るまでデータを格納/転送するあらゆる機器に攻撃対象を拡げています。厳重なセキュリティの確保は、SoCの開発の時点で始められなければならないのです。当社は、包括的かつシリコン実証済みのセキュリティIPの提供を通じて、設計者の皆様が、多種多様なセキュリティ攻撃に耐えられる高度にセキュアな製品を開発できるよう支援しています」
提供可能時期ならびに関連情報
DesignWare True Random Number Generator IPは、既に提供を開始している。
DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。
詳細情報は https://www.synopsys.com/ja-jp/designware-ip.html より入手可能。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。
<お問い合わせ先>
日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941
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