ニュースリリース - 2021年3月24日

シノプシス、5Gチップ・デザインのための統合カスタム設計フローの提供でKeysight社と協業

最高水準の設計生産性、最短期間での設計収束ならびに解析を実現するCustom Compiler/Keysight RFPro統合ソリューションをCoreHW社が採用

 

概要

  • Keysight Technologies社との協業により、RF SoCの設計期間を短縮
  • CoreHW社が、Keysight Technology社のRFProとシノプシスのCustom CompilerTMを用いて、5Gシステム並びにサブシステム・デザインで要求される複雑な設計要件を達成
  • シノプシスのカスタム設計フローが提供する高精度で再現性の高い結果により、設計と検証の効率が向上

 

2021年3月24日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Keysight Technologies社との協業を通じて、Keysight社の RFProとシノプシス Custom Compilerのシームレスな統合設計環境を実現したと発表した。このソリューションにより、5Gアプリケーション向けSoCの開発効率化が可能となる。最先端のRFチップのファブレス企業であるCoreHW社は、シノプシス Custom Design Platformが提供するフルカスタム設計フローに電磁界解析機能を組み込んだこの統合ソリューションを採用して、チップ設計、寄生抽出、回路シミュレーションにかかる期間を削減し、各種RFチップの市場投入にかかる期間を短縮した。

Keysight社とシノプシスは、RFProとCustom Compilerが実現する統合RF設計フローの開発と検証でコラボレーションを展開した。この設計フローは、設計/検証の効率を向上させ、レイアウトと設計収束にかかる期間を劇的に短縮する。設計者は、動作スピード、通信帯域、データ処理能力の目標を達成するまでの期間を削減し、製品の市場投入タイミングを早めることが可能となる。

CoreHW社 CEO Tomi-Pekka Takalo氏は次のように語っている。「トランシーバーやRFフロントエンド・コンポーネントのような先進のワイヤレス・データ通信回路の設計要件は、複雑化の一途を辿っています。Keysight社の RFProを統合したシノプシス Custom Design Platformベースのカスタム設計フローを採用することにより、当社の設計者は、高品質なフルカスタムRFやアナログ/ミックスドシグナルICの開発にあたって、効率的で結果予測性の高い開発プロセスを実現することができました」

 

5Gセルラー通信のような次世代ワイヤレス・システムでは、これまで以上に大容量の通信帯域、高い接続性能、レイテンシの削減、通信カバレッジの拡大といった様々な新機能を実現しなければならない。こうした要求を満たすためには、設計者は、RFパフォーマンス、電磁波分布、波長、帯域を正確に把握しなければならない。今回の協業により、設計者は、消費電力と動作性能の最適化を達成して、5Gアプリケーション向けチップをより短期間で完了することが可能となる。

 

Keysight Technologies社 PathWave Software Solutionsジェネラルマネージャー Tom Lillig氏は次のように語っている。「当社は、RF/マイクロ波回路設計ツールのリーディング・カンパニーとして、シミュレーション・パフォーマンスの限界を押し拡げ、かつ使い易さを追求し続けてまいりました。シノプシス社のCustom Design Platformとの統合設計フローの共同開発により、お客様各社では、より高い周波数より大きな通信帯域で、高精度かつ再現性の高い結果を達成することが可能となりました。これは、5G、6Gそしてさらにその先の通信技術の実用化にあたって大きな意味を持ちます。シノプシス社と協業できたことを喜ばしく思っており、お客様各社の開発フローの更なる合理化に向けて協業を続けていくことを楽しみにしています」

 

RFProは、RF/マイクロ波回路設計設計に特化した業界初の電磁界解析ソリューションである。Keysight PathWave Advanced Design Systemとシームレスに統合されたソリューションであり、今回シノプシスのCustom Compilerとの緊密な統合も実現した。RFProを活用することにより、シミュレーション実行中に、容易に電磁界解析(モーメンタム解析、有限要素法解析)を実施でき、5GやIoT、防衛/航空宇宙アプリケーション向けのRC IC/MMIC/RFモジュール・デザインの電磁回路コ・シミュレーションを大幅に効率化することができる。今回の統合カスタム設計フローは、OpenAccessデータベースやファウンダリから提供された業界標準のインターオペラブルPDKを用いて、シノプシスのCustom Design Platform上でKeysight社のRFProによる電磁界解析を実現している。

 

シノプシス エンジニアリング担当副社長 Aveek Sarkarは次のように述べている。「我々は各種のサインオフ・テクノロジやシミュレーション技術を統合した堅牢なカスタム設計ソリューションの提供を通じて、IPやアナログ回路の開発企業が5Gアプリケーション向けデザインで決定的な差異化を実現できるよう支援し続けています。Keysight Technologies社との緊密な協業により、お客様各社では、Custom Design Platform上で最先端の解析機能を最大限にご活用いただけるようになりました。RFPro用いて、電磁界シミュレーションを実行し5Gアプリケーション向けの機能を組み込むことができ、開発生産性を向上させて、実シリコンでの成功を達成することができます」

この5Gアプリケーション向けチップ開発に最適化されたCustom Compiler統合ソリューション、設計フロー、その効果については、下記サイトよりビデオ視聴で確認できる。

https://www.synopsys.com/implementation-and-signoff/custom-design-platform/video-whitepapers.html

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、業界で最も広範囲をカバーしたアプリケーション・セキュリティ・テスティング・ソリューションならびにサービスを提供しているS&P 500カンパニーである。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、よりセキュアでハイ・クオリティなコードを開発しているソフトウェア開発者に、革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

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<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941