シノプシスの寄生容量抽出ソリューション StarRCが 28nmプロセスの設計で150を越すテープアウトを達成
40社を越す先進の半導体企業で活用され、業界で最も多く28nmプロセス設計に使用されているStarRCソリューション
2012年3月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、シノプシスの寄生容量抽出ソリューション StarRCが、28nmプロセスの設計で150を越すテープアウトを達成し、次世代のコンピュータ機器、コンシューマ機器、モバイル機器、ワイヤレス通信機器向けチップ設計で求められる高速で高精度なサインオフ検証を実現したと発表した。StarRCは、28nmプロセス・テクノロジ・ノードのデザインで引き起こされる様々な電気特性を高精度にモデル化でき、また主要ファウンドリ各社から寄生容量抽出ソリューション認定を受けているため、設計リスクを抑え、最初の一回でのテープアウト成功の可能性を高めることができる。StarRCは、28nmプロセス・デザイン向けの寄生容量サインオフ・ソリューションとして40社以上の半導体開発企業で使用されており、過去数世代のプロセス・テクノロジにわたって、業界標準の寄生用抽出ソリューションとしての地位を確立している。
StarRCを28nmプロセス設計の寄生容量サインオフ検証~テープアウトのフローで用いるソリューションとして認定している主な企業は下記の通りである。(法人種類、省略)
アルテラ、Bull、富士通セミコンダクター、HiSilicon Technologies、Imagination Technologies、LSI、Moortec Semiconductor、NVIDIA、クァルコム、ルネサスエレクトロニクス、サムスン電子、STマイクロエレクトロニクス、東芝、他。
シノプシス インプリメンテーション・グループ ジェネラルマネージャー兼上級副社長 Antun Domicは次のように述べている。「当社のお客様各社が自信を持って厳しいサインオフ基準をクリアできるような寄生容量抽出ソリューションを提供していくことは、どのプロセス・ノードへの移行にあたっても非常に優先度の高いミッションです。28nmプロセスの設計で150を越すテープアウトを達成したという事実は、StarRCの優位性と当社が取り組んでいるファウンドリ各社との協業を実証するものにほかなりません。また、お客様が取り組んでおられる幅広いデザインがStarRCの機能のメリットを享受できることの証でもあります」
StarRCについて
StarRCは、シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームを構成する基幹ソリューションであり、システムオンチップ(SoC)、カスタム・デジタルLSI、アナログ/ミックスドシグナルLSI、メモリーなどの設計に用いられている代表的な寄生容量抽出ソリューションである。28nm対応のStarRCは、新しいプロセス・ノードで引き起こされる内部配線/デバイスの寄生効果に対する最先端のモデリング機能を提供する。この機能は、シノプシスと主要ファウンドリ各社そして先進のお客様各社との協業を通じて開発され実証されてきたものであり、寄生効果モデルと実シリコン上の効果との高い整合性を実現するソリューションである。設計効率を高めるため、StarRCは、抽出エンジンと統合された高速フィールド・ソルバー Rapid3D、アダプティブ・エクストラクション・アルゴリズムを搭載した先進のマルチコア・テクノロジを提供している。また、より高速な抽出を実行するためのデータサイズ削減機能も備えている。この削減機能により、抽出されるRCネットリストも最小化されるため、大規模な28nm SoC設計にも最適なソリューションである。