ニュースリリース - 2007年10月5日

OKIネットワークLSI、シノプシスのVMM検証ソリューションを活用し 短期間に数多くの検証プロジェクトの成功を実現

シノプシスのVCS、VCS Verification Library(VIP)、VMMをベースにSystemVerilogを活用した機能検証サービスを提供
一年間で15件にも上る検証プロジェクトを成功に導く

2007年10月4日 カリフォルニア州マウンテンビューならびに東京発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)と、SoC開発支援サービスを提供するOKIネットワークLSIは本日、OKIネットワークLSIがSystemVerilogとシノプシスDiscoveryベリフィケーション・プラットフォームを採用して最初の一年で、複雑なSoC向けに15件の検証プロジェクトを短期間で完了させたことを発表した。OKIネットワークLSIが顧客に検証サービスとして提供したDiscoveryベースの検証ソリューションは、シノプシスの機能検証ソリューション VCS、検証用IP(VIP)群 VCS Verification Library、Verification Methodology Manual (VMM) for SystemVerilogなどで構成されている。このソリューションにより、OKIネットワークLSIの顧客企業は、非常に短い開発期間目標を厳守しつつも高品質なSoCのテープアウトに成功した。OKIネットワークLSIが、この一年で多数の数百万ゲート規模のSoCやFPGA開発プロジェクトを成功に導いたという事実は、Discoveryベリフィケーション・プラットフォームを用いたSystemVerilogベースの検証が業界で迅速かつ着実に浸透しつつあることを象徴するものであり、VMMを用いることによるメリットの大きさを示すものである。VMMは、実際のSoC開発に用いられた実績が豊富で、非常に生産性の高い検証環境構築の基礎となるメソドロジである。

OKIネットワークLSI デザイン本部長 小堀隆裕は次のように語っている。「当社がご提供する機能検証ソリューションは、設立からの5年間に多くのお客様に活用して頂きました。しかしデザインの規模と複雑度は増す一方であり、更に高い生産性が求められるようになりました。いくつかのソリューションを慎重に検討した結果、当社ではシノプシス社の実績豊富なSystemVerilogソリューションを採用することに決めました。VCS、VCS Verification Library、VMMなどから成るこのソリューションを、当社の次世代検証サービスとしてご提供致します。採用当初から、当社の最新のVMMベースSystemVerilog検証サービスに対するお客様の期待は非常に強いものであり、今や当社のすべての新規の顧客企業様は、その機能検証にSystemVerilogならびにVMMを採用して頂いています」

OKIネットワークLSIでは、同社の最先端検証サービスが急速に受け入れられた要因を次のように分析している。第一に、VMMに基づいたSystemVerilogメソドロジにより、初めて先進の機能検証手法を導入した顧客企業でも、その手法を活用して検証生産性を向上させることができ、開発リスクを削減することができるという点である。第二に、SystemVerilogとVMMならびに検証用IPのVCS Verification Libraryを組み合わせることにより、OKIネットワークLSIは、既存顧客のみならず新規顧客まで含めた幅広い顧客企業、そしてその様々なデザイン向けに新しいソリューションを提案できる点が挙げられる。小堀は、この点について次のように述べている。「従来からのお客様に留まらず、新規のお客様からも、当社のVMMベースSystemVerilog検証サービスに多くのお問い合わせを頂いています。高い検証生産性と検証品質をご提供できるこのソリューションにより、当社のVMMベースSystemVerilog検証サービスの実績を更に拡大できるものと確信しております」

OKIネットワークLSIでは、複数のCPUコアやIPコア、ARM® AMBA3 AXI™ やOpen Core Protocol(OCP)などの最先端オンチップバスを搭載した数百万ゲート規模のSoCの検証に、VMMベースの検証サービスを提供している。OKIネットワークLSIは、VMMに関する専門知識を活用して、顧客企業が非常に短い開発期間目標を厳守しつつ高品質な製品の開発を進めることを支援している。VMMは、ARM社とシノプシスの検証エキスパートが共同執筆した検証メソドロジの指南書である。本書には、カバレッジドリブン検証、制約条件付きランダム検証、アサーションベース検証などの検証テクニックを利用できる包括的な検証環境を構築するためのSystemVerilogの活用方法や、異なるプロジェクトでも利用可能な検証コンポーネントを作成するためのビルディング・ブロック・ライブラリについても解説されている。このVMMに基づいたソリューションは、世界各国の数百ものSoC/IP検証チームで活用されており、SystemVerilogベースの強力な検証環境の迅速な構築と、より少ない時間と労力での機能カバレッジ目標の達成を支援している。

シノプシス ベリフィケーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Manoj Gandhiは次のように述べている。「SystemVerilogが設計業界に普及していくにつれて、VMMは、増大する一方の検証課題の克服のために検証生産性向上を支援し続けていくでしょう。OKIネットワークLSI様が実現された多くの複雑な検証の成功事例は、VMMが強力で、完成度が高く、かつ導入し易いメソドロジであることを示しています。シノプシスは、今後とも革新的なVMMアプリケーション(検証コンポーネント群)の開発投資に力を入れてまいります」

OKIネットワークLSI について
株式会社沖ネットワークエルエスアイ(通称:OKIネットワークLSI)は、お客様のSoC開発を支援するソリューションをご提供するトータルソリューションプロバイダです。OKIネットワークLSIが保有する高度なネットワーク技術、LSI設計技術、そして高度な検証技術とお客様保有の技術とを融合させ、ハイクオリティかつTime to Market にSoCを実現いたします。 本社は東京にあり、デザインセンタを東京、福岡に置いております。

シノプシスについて

Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsys、VCSおよびDiscoveryは、Synopsys, Inc.の登録商標または商標です。
ARMとAMBAはARM社の登録商標です。AXIはARM社の商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM INC.、ARM KK、ARM Korea Ltd.、ARM Taiwan、ARM France SAS、ARM Consulting (Shanghai) Co.Ltd.、ARM Belgium N.V.、AXYS Design Automation Inc、AXYS GmbH、ARM Embedded Solutions Pvt. Ltd. およびARM Physical IP, Inc.の全部または一部を意味します。

<お問い合わせ先> 

株式会社沖ネットワークエルエスアイ デザイン本部 森 義一 TEL: 03-5745-0860   FAX: 03-5745-0862 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781