ニュースリリース - 2009年9月15日

TSMC、40nm以降のメモリIPのキャラクタライゼーションにシノプシスの回路シミュレータ HSIMを採用

高い解析精度/速度/容量が決定の決め手

2009年9月14日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は、TSMC社が、同社の40nm以降のメモリIPキャラクタライゼーション・フローにシノプシスのファーストSPICEシミュレータ HSIMを採用することになったと発表した。HSIMは、TSMC社の最先端SRAMコンパイラに適用され、タイミング/パワー・シミュレーション、IRドロップ/エレクトロマイグレーション解析だけでなく、パッケージの抽出モデルも含めたフルチップ・シミュレーション機能を提供する。TSMC社は、HSIMの最新バージョンを活用することにより、実シリコンでの実測値との高い相関性を維持しつつ、メモリ・キャラクタライゼーションの処理能力を10倍に高めることができる。

TSMC社 デザイン・インフラ・マーケティング シニア・ディレクターのST Juang氏は、次のように語っている。「40nm以降になると、レイアウト後の寄生情報や信頼性、リークパワーも考慮したメモリ・キャラクタライゼーションが必要になります。当社では40nm以前のメモリIPキャラクタライゼーションに、HSIMを活用してきました。そしてさらに幅広い検討を重ねた結果、ポスト・レイアウト解析の最先端テクノロジや、当社の大規模メモリ・コンパイラ向けに高い処理能力を維持しつつ高精度なシミュレーション結果を提供してくれる能力を高く評価し、40nm以降のツールにHSIMの採用を決めました」

レイアウト形状の微細化に伴い、メモリ・キャラクタライゼーションで高い精度を保つことは非常に困難な課題となっている。クリティカル・パス部分のネットリストだけを扱う従来の手法では、クロス・カップリングやレイアウト後の寄生の影響を高精度に検証することはできなくなっている。そのため、設計者は40nm以降のプロセス・ノードでは、パッケージも含めた全体を検証する手法を採用するようになっている。ファーストSPICEシミュレータHSIMは、業界をリードするテクノロジにより、高い検証速度と高精度な検証結果を両立しこの問題を解決する。HSIMは、回路シミュレーション、ポスト・レイアウト解析、信頼性解析、電気的ルールチェックのための包括的なソリューションを提供する。

シノプシス アナログ/ミックスドシグナル・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Paul Loは、次のように述べている。「TSMC様がその最先端メモリIPキャラクタライゼーションにHSIMを採用されたという事実は、当社が長年続けてきた回路シミュレーション・テクノロジ研究開発投資の成果を立証するものです。我々は、TSMC様のような企業とのコラボレーションを通じて、お客様が直面する最も困難な回路検証課題を克服するソリューションをご提供しています」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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