マルチプロセッサ・テクノロジとマルチコーナー・マルチモード最適化テクノロジにより
インプリメンテーションとサインオフの生産性にブレイクスルーをもたらすGalaxyデザイン・プラットフォーム
2009年7月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は、Galaxyデザイン・プラットフォームの最新バージョンGalaxy 2009を発表した。Galaxy 2009では、新しいマルチプロセッサ・テクノロジとマルチコーナー・マルチモード(MCMM)最適化テクノロジにより、処理能力が2倍に向上している。Galaxyデザイン・プラットフォーム全体にわたって組み込まれたマルチプロセッサ・テクノロジにより、設計者は、利用可能なコンピューティング・リソースを活用してツールの処理速度をすぐにも高速化できる。また、新しいMCMM最適化テクノロジも組み込まれているため、Design Compiler GraphicalとIC Compilerを併用する設計フローでの設計結果品質が向上し、より早くデザイン収束を達成できる。Galaxy 2009は、すでに提供を開始している。
2008年3月、シノプシスは、自社ツールのマルチプロセッサ上での実行への対応促進を発表しており、SoC開発期間短縮を目指して、Galaxyデザイン・プラットフォーム、Discoveryベリフィケーション・プラットフォーム、マニュファクチャリング・ソリューション全般にわたって、最先端の分散処理テクノロジやその他のコンピューティング最適化テクノロジの適用を進めてきた。この取り組みの最新の成果が、Galaxyデザイン・プラットフォーム全体へのマルチプロセッサ・テクノロジの適用であり、これによってインプリメンテーションとサインオフの処理性能が2倍に向上する。今回行われたマルチプロセッサ・テクノロジの適用は、論理合成ソリューション Design Compiler、配置配線ソリューション IC Compiler、RC抽出ソリューション Star-RCXT、スタティックタイミング解析ソリューション PrimeTime、テストパターン自動生成ソリューション TetraMAX、フィジカル検証ソリューション IC Validatorに対するものであり、設計生産性の向上とデザイン収束の短期化へのブレイクスルーとなる。マルチプロセッサ・テクノロジ適用による処理速度の向上は以下のとおりである。
さらに、シノプシスのEclypseローパワー・ソリューションを構成するDesign Compiler Graphicalに組み込まれた新しいMCMM最適化テクノロジにより、リークパワー・ワーストケースとタイミング・コーナーケースの同時最適化を実行できるようになった。また、Design Compilerは、IC Compilerと共通のマルチシナリオ定義を実行する。Design Compiler GraphicalとIC Compilerを併用する設計フローでMCMM最適化を行うことにより、リークパワーを10%削減するという結果を出している。PrimeTimeのマルチシナリオ分散解析(DMSA:Distributed Multi-Scenario Analysis)機能により、セットアップとホールドのタイミング違反を削減するためのより大量のECOを設計初期段階に短時間で完了できるため、設計工程の終盤に入って設計のやり直しが発生するリスクを最小限に抑えることができる。
シノプシス デザイン&マニュファクチャリング・プロダクト・マーケティング担当副社長 Bijan Kianiは、次のように述べている。「SoCデザインは、ますます複雑化、多様化を極めており、より早いツール処理を単一のインプリメンテーション環境で実行できるソリューションが不可欠となっています。Galaxy 2009は、設計結果品質を向上し、より早くデザイン収束を達成するためのマルチプロセッサ・テクノロジとMCMM最適化テクノロジをGalaxyフローを通じて包括的にご提供することにより、優れた処理能力向上を実現しました。これにより、設計者の皆様には、最も困難な設計に対しても、これまでより高い生産性を実現していただけます」
Galaxyデザイン・プラットフォームについて
Galaxyデザイン・プラットフォームは、セルベースならびにカスタムSoCの設計のための包括的なソリューションである。Galaxyは、業界標準フォーマットで記述されたデザインの内容を解釈し、製造工程に直ちにハンドオフできるデザインをGDSⅡフォーマットで生成する。GalaxyのRTLならびにフィジカル・インプリメンテーションは、デザインの動作性能、面積、消費電力、テスト性、製造可能性をインテリジェントにトレードオフすることにより、設計要件をバランスよく満たした最適化処理をコンカレントに実行する。また、Galaxyのサインオフ解析エンジンは、デザイン上で発生する相互作用を正確にモデル化することにより、シグナル・インテグリティとパワー・インテグリティの問題を解決する。RC抽出とタイミング解析で一貫した処理アルゴリズムをしようすることにより、高い相関性を実現する。
シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。
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Synopsys、Design Compiler、Eclypse、Galaxy、PrimeTime、Star-RCXT、TetraMAXは、Synopsys, Inc.の商標もしくは登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。
<お問い合わせ先>
日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781
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