ニュースリリース - 2008年5月13日

シノプシス、業界で実績の高いVMMライブラリとアプリケーションをAccelleraに寄贈

Accelleraは、Verification Standards Working Groupで活用

2008年5月12日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体の設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、検証手法の標準化を推進するため、業界に定着したVMM(Verification Methodology for SystemVerilog)の包括的な資産、VMM標準ライブラリならびにVMMアプリケーションをEDA技術標準化団体のAccelleraに寄贈すると発表した。Accelleraは、同団体内に先週組織したVerification IP (VIP) Technical Subcommittee(TSC)にてこれらを活用し、標準化活動を促進する。

VMMは、2005年の提供開始以来、数百もの検証チームで活用され、その検証プロジェクトを成功に導いてきた。今回の寄贈は、標準検証手法を組み合わせたり、拡張したり、再利用したいという顧客の要請に応えたものであり、これによって複雑な検証環境の構築と共有が容易になる。

Accelleraの会長 Shrenik Mehta氏は次のように語っている。「Accelleraの直近の標準化活動は、ベンダとユーザーの検証メソドロジを相互運用可能なものとすることを目標としています。シノプシス社の今回の寄贈により、TSCはその目的達成のため実績のあるテクノロジを活用できる事になります」

シノプシス ベリフィケーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Manoj Gandhiは次のように述べている。「当社ならびにパートナー各社そしてお客様各社は、過去4年間VMMに巨額の投資を行ってまりましたが、その結果、世界各国の設計チームではSystemVerilogの利点をフルに活用できるようになりました。Accelleraは、当社からの包括的なVMM資産の寄贈を受ける事により、各社のこうした過去の投資を今後の統一標準手法の確立に活用できるようになります。これによって技術革新のペースを上げることができます」

VMMの完全性
完全なメソドロジを確立するには、標準手法に準拠したクラス・ライブラリだけでは充分とは言えない。生産性を向上させるための高機能検証コンポーネント、テストベンチ生成を効率化するマクロやユーティリティ、習得を容易化するための各種ドキュメントや事例といった、さまざまなアプリケーションも必須となる。シノプシスは、これらの包括的なVMM資産を寄贈する。寄贈対象は下記のとおりである。

  • VMM標準ライブラリ
  • VMMレジスタ・アブストラクション・レイヤ・アプリケーション
  • VMMリユーザブル・エンバイロメント・コンポジション・アプリケーション
  • VMMメモリ・アロケーション・マネージャ・アプリケーション
  • VMMハードウェア・アブストラクション・レイヤ・アプリケーション
  • VMMデータ・ストリーム・スコアボード・アプリケーション
  • VMMマクロ・ライブラリ


幅広い信頼と実績の証
SoC開発者にとっては、採用する検証メソドロジは、完成度が高く、必要な機能を完備しており、拡張性も高いものでなくてはならない。そのことを確信するには、そのメソドロジがいくつもの検証プロジェクトを成功に導いた実績を持っているかどうかで判断するのが最善の方法である。VMMは、2005の提供開始以来、世界各国の数百もの検証チームで活用され、その検証プロジェクトを成功に導いてきた。また、シノプシスのユーザーズ・ミーティング(SNUG=Synopsys Users’ Group)を始めとする各種のイベントでは、VMMに関する技術論文やチュートリアルの発表が50以上も行われている。

幅広いベンダ・サポート
VMMカタリスト・プログラムを通じて、EDA業界のソリューション・プロバイダ各社は、VMMが提供するテクノロジや専門知識を活用し、ツールやVIPを開発し、検証トレーニングや検証サービスをSoC開発者に提供している。VMMカタリスト・プログラムには、現在30社以上が参加している。

VMMユーザー・フォーラム
シノプシスは、カリフォルニア州アナハイムで開催されるDesign Automation Conference(DAC)の会場にて、2008年6月10日VMMランチ・ミーティングを主催する。このイベントでは、シノプシスとVMMユーザーが実践してきたVMMの拡張メソドロジが発表される。また、VMMの最新情報は、DAC会場のシノプシス・メイン・ブース(ブース No.1349)とシノプシス標準化活動紹介ブース(ブース No.1541)でも紹介している。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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