ニュースリリース - 2017年4月28日

Starblaze社、シノプシスのセキュリティIPならびにファウンデーションIPソリューションを活用してストレージSoCの量産開発に成功

開発リスクを低減し、シリコン一発完動を実現したDesignWare True Random Number Generators、 Logic Libraries、Embedded Memories、STAR Memory System

概要

  • Starblaze 社が、同社のSSDコントローラ STAR1000 のシリコン一発完動と量産を達成。DesignWare IP の高い品質と信頼性を実証。
  • SoC へのセキュリティ機能実装で重要な鍵を握る、業界標準規格準拠の高品質な乱数生成機能を提供するTrue Random Number Generator。
  • 28nmプロセスで優れた性能、低消費電力、小面積を実現するLogic Libraries、Embedded Memories、HPC Design Kits。
  • SSDコントローラの重要要件であるソフトエラー耐性を実現するSTAR ECC Compiler。


2017年4月27日 カリフォルニア州マウンテンビュー発
 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Starblaze 社が、シノプシスのDesignWare®セキュリティIP ならびにファウンデーションIP ソリューションを活用してエンタープライズ・ストレージ(SSD)SoCのSTAR1000 の量産移行を達成したことを発表した。同社は、DesignWare True Random Number Generators (TRNGs) によって、FIPS 140-2(暗号モジュールに関するセキュリティ要件の仕様を規定する米国連邦標準規格)と、最高水準のセキュリティを可能にする高品質なエントロピー・ソース(低レートで真にランダムなビットを生成する発生源)を実装でできることから採用を決めた。また、高速 / 高密度 / 超高密度のDesignWare Logic Libraries and Embedded Memories ならびにHigh Performance Core (HPC) Design Kits により、高性能 / 低消費電力 / 小面積のSoC の開発に成功した。さらにメモリー・テスト&リペア・ソリューションであるSTAR Memory System® を組み込むことで、他社ソリューションと比べてSoC 面積を7% 削減しつつ、高品質なテスト結果を達成できた。DesignWare IP を活用することにより、同社は、中国市場で要求されている新しいセキュリティ要件を達成し、タイトな開発スケジュールの中で量産移行が可能なデザインの実現に成功した。

Starblaze 社 CEO Sky Shen 氏は次のように語っている。「悪意ある攻撃に対するデータ保護の要求は高まっており、我々は、標準規格に準拠した強力なセキュリティ機能を提供してくれるIP を用いてSSDストレージSoC を開発する必要がありました。シノプシス社のDesignWare セキュリティIP ならびにファウンデーションIPを採用することにより、性能 / 消費電力 / 面積の最良の組み合わせを達成しつつ最高水準のセキュリティ機能を実装したSoC の開発に成功しました」

求められるセキュリティ・レベルの達成
 Starblaze 社では、中国市場で求められているセキュリティ・レベルを達成するため、セキュリティ標準規格に準拠したDesignWare True Random Number Generator(TRNG)IP を採用した。開発対象のエンタープライズ・ストレージSoC のセキュリティ・プロトコルが求める暗号キー / 暗号化データの生成機能を実装するためである。このTRNG により、同社のSoC にとっての重大要件である悪意ある攻撃や不正侵入のための裏口設置に対する防御機能の実装が可能となった。DesignWare TRNG は、テクノロジに依存しないため、インダストリアル・オートメーション、車載機器、モバイル機器といったさまざまなアプリケーションに採用されている。

性能 / 消費電力 / 面積の最良のバランスを実現
Starblaze 社は、高性能、高密度のメモリー・インスタンスならびにマルチビット・フリップフロップ・スタンダードセル・ライブラリを提供するDesignWare High Performance Core (HPC) Design Kits を活用し、DSPコアならびにSoC の性能/消費電力/面積の最適化を実行した。またDesignWare Embedded Memories を用いて、ライト・スリープ、ディープ・スリープ、シャットダウン、デュアル・パワー・レールといった最先端パワーマネージメント機能を実装し、非常に厳しい低消費電力目標を達成した。さらにメモリー・テスト&リペア・ソリューションであるDesignWare STAR Memory System により、製造故障の特定と修正を行い、可能な限り最高の歩留まりも達成した。

シノプシス IP マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「エンタープライズSSDマーケットは急速な拡大を見せており、設計者は、これまで以上に厳格なセキュリティ標準規格に準拠し、かつより高い動作性能、低消費電力、小面積のSoC を開発する必要性に迫られています。性能 / 消費電力 / 面積の最適化を施したシリコン実証済みのセキュリティIP ならびにファウンデーションIP の提供により、我々は、Starblaze 社のような企業が設計目標を達成し、開発リスクを削減しつつ量産開始までにかかる期間を短縮できるようお手伝いしています」

DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIP のリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP 群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IP に関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Accelerated イニシャティブは、IP プロトタイピング・キット、IP 向けソフトウェアの開発キット、IP サブシステムを提供している。DesignWare IP は、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IP のSoC への統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 https://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
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