ニュースリリース - 2017年5月25日

シノプシスのIC Validator サムスン社の10nm LPPプロセスのフィジカル検証サインオフ・ツール認証を取得

大規模分散処理テクノロジにより、フィジカル検証サインオフを数時間で完了できるIC Validator

概要

  • DRC、LVS、メタルフィルの10LPP認証済みフィジカル検証ランセット

  • シノプシスの配置配線ソリューション IC CompilerTM II 環境内で実行するタイミング考慮のIn-Designフィジカル検証サインオフにより、設計完了までの期間を短縮

  • 数百CPU上での分散処理/マルチスレッディング実行が可能な高い拡張性を提供

     

2017年5月24日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、IC Validatorが、サムスン・エレクトロニクス社の10LPPプロセス・テクノロジを用いたデザインのフィジカル検証サインオフ・ツール認証を取得したことを発表した。これにより、同社の製造委託企業各社は、IC Validatorならではの高速実行性能と高い拡張性を活用し、完全な確信を持ってフィジカル検証を終了することが可能となる。フィジカル検証ランセットも用意されているため、IC Compiler II 環境内でフル・サインオフ精度のフィジカル検証を実行でき、開発期間短縮とタイミング性能の向上を達成できる。DRC、LVS、メタルフィル・テクノロジ・ファイルをはじめとするサムスン社認証済みランセットは、同社より提供を開始している。

 

サムスン・エレクトロニクス社 ファウンダリ・デザイン部門 上級副社長 Jaehong Park氏は次のように語っている。「プロセスが最先端のものに世代交代するたびにDRCは複雑化していくため、設計者は、設計結果の予見性を高めDRCサインオフにかかる期間を短縮する努力を続けていく必要があります。当社とシノプシス社は、IC Validatorとそのランセットの認証で包括的に協業を進め、全ての認証要件を達成しました。当社のファブをご利用のお客様各社におかれましては、In-Designフィジカル検証とサインオフ・フローでIC Validatorの高速解析機能を活用し、当社の10LPPプロセス・テクノロジがご提供する高性能/低消費電力/小面積のメリットを最大限にご活用いただくことが可能となりました」

 

シノプシスのデジタル設計プラットフォームを構成するIC Validatorは、DRC、LVS、プログラマブル・エレクトリカル・ルール・チェック(ERC)、ダミーメタルフィル、DFMエンハンスメントといった包括的なフィジカル検証サインオフ・ソリューションを高い実行拡張性とともに提供する。複数のマシンを使っての分散処理/マルチスレッディングを実行でき、その実行拡張性は数百CPUのレベルまで直線的に向上するため、昨今の非常に大規模なデザインに対応することができる。IC Validatorは、メモリー容量を考慮したスマートな負荷分散/バランス・テクノロジにより、利用可能な標準性能マシンを最大限活用できる大規模分散処理アーキテクチャを備えている。

 

IC Validatorは、配置配線ソリューション IC Compiler II との協調動作により、インプリメント工程(In-Design)でのフィジカル検証を実行する。このIn-Designフィジカル検証により、配置配線設計者は、デザイン自動修正が可能なインプリメント終了前段階で、タイミングを考慮したサインオフ精度の解析を実行することができる。またIn-Designテクノロジにより、インプリメント工程の中で、デザイン・ルール違反の自動修正、タイミング考慮メタルフィルによるタイミング向上、短期間でのECOバリデーションといった、生産性を高める設計機能を活用することができる。In-Designフィジカル検証サインオフにより、設計下流工程で解析ツールを実行した場合に発生する大掛かりな設計やり直しを根絶することができ、フィジカル検証サインオフに至るまでの設計フローの収束性を高めることが可能となる。

 

シノプシス デザイン・グループ プロダクト・マーケティング担当副社長 Bijan Kianiは次のように述べている。「最先端ノードでは製造の複雑性が増大しているため、スケジュールどおりに設計を完了するのは非常に困難な課題となっています。当社では、設計者の皆様が最適化済みランセットをいち早く利用できるよう、サムスン社のような先進のファウンダリ企業との緊密な協業を重ねています。このランセットと、実行性能が直線的に向上するIC Validatorの大規模分散処理アーキテクチャの組み合わせにより、フィジカル検証サインオフ完了までの最短パスを実現します」

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jp より入手可能。

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941