ARM 社の最新IP 群による最上級のモバイル体験を実現するシノプシスの設計ソリューション
要旨
2015年2月3日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、10倍の設計生産性向上を実現する 配置配線ソリューション IC Compiler Ⅱ を活用し、ARM 社との協業を通じて提供を開始したARM Cortex-A72リファレンス・インプリメンテーション・フローにより、高性能・低消費電力なデザインの卓越したインプリメンテーションが可能になったと発表した。この最新プロセッサ向けに最適化されたリファレンス・インプリメンテーション・フローは、業界をリードするシノプシスの論理合成ソリューションと配置配線ソリューションの組み合わせで実現されており、既に次世代モバイル機器向け最先端チップの設計で成果を上げている。
ARM社 CPUグループ ジェネラル・マネージャー Noel Hurley 氏は、次のように語っている。「当社は、お客様各社が、性能/消費電力/面積などの開発目標を達成した上で革新的な製品を確実に市場に送り出すことができるよう、シノプシス社と協業を重ねてまいりました。両社の協業で実現したIC Compiler Ⅱを用いた最適なARM Cortex-A72 向けリファレンス・インプリメンテーション・フローにより、設計者の皆様は、最先端のテクノロジを活用して、最上級のモバイル体験を提供できる製品を短期間で開発できるようになります」
Design Compiler Graphical とIC Compiler Ⅱを用いたCortex-A72 向けリファレンス・インプリメンテーション
Cortex-A72 リファレンス・インプリメンテーション・フローは、ARM Cortex-A57 ならびにCortex-A53 プロセッサのリファレンス・インプリメンテーション・フロー開発を始めとする両社の過去のコラボレーションをベースにしており、16nm FinFET PlusプロセスのARM POP IP、シノプシスHPC メソドロジGalaxy デザイン・プラットフォームの最新ツールならびに機能を活用している。モバイル機器の演算性能を2.5GHzまで高めるために、このリファレンス・インプリメンテーション・フローに組み込まれている設計テクノロジは、論理合成ソリューション Design Compiler Graphical、配置配線ソリューション IC Compiler ならびにIC Compiler Ⅱ、フィジカルECO/サインオフ・ソリューション PrimeTimeである。また、このフローはシノプシスの Lynx Design System に統合されている。性能向上と消費電力削減の鍵を握るシノプシス・テクノロジは、フィジカル設計結果の見通しを高めるフィジカル・ガイダンス機能、動作周波数の大幅向上に力を発揮するクロック/データ同時最適化機能、ダイナミック電流を抑制する先進のクロック・ゲーティング機能/ローパワー・クロックツリー・シンセシス機能/マルチビット・レジスタ最適化機能、更なる消費電力削減を可能にするためにサインオフ段階で実行するリーク電流削減機能などである。
IC Compiler Ⅱは、業界最高のスループット、生産性、そして設計品質を提供するネットリスト to GDSⅡインプリメンテーション・ソリューションであり、実製品向けチップの設計に必要な全ての機能を搭載している。設計生産性をこれまでにない次元で劇的に向上させるためシノプシスが一から再開発したIC Compiler Ⅱは、非常に処理効率の高い各種マルチ処理テクノロジをベースとしており、超大容量のデザイン・プランニング能力、独自のクロック生成テクノロジ、最先端のグローバル・アナリティカル最適化テクニックを提供する。こうした各種テクノロジにより、IC Compiler Ⅱは、インプリメンテーション実行スピードを5倍に向上させ、目標のチップ性能の実現のために必要な設計イタレーションも半減させることができる。これにより、設計者の生産性は10倍向上する。
シノプシス デザイン・グループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domic は、次のように述べている。「ARM 社との協業により、当社の配置配線ソリューションがもつ能力を、Cortex-A72 プロセッサ・ベース・デザインで発揮させることができるようになりました。当社は、大胆なチップ設計構想を実現し、最先端の半導体製品を開発していくのに必要な最良の設計ツールとメソドロジを両社共通のお客様各社にお届けするために、ARM 社と20年以上にわたって協業を重ねています」
上級のモバイル体験を可能にするARM社IP 群を活用するための設計ソリューション
Cortex-A72 プロセッサ、CoreLinkCCI-500 インターコネクト、Mali-T880 GPU、Mali-V550 ビデオ・プロセッサ、Mali-DP500 ディスプレイ・プロセッサなどの最上級モバイル体験向け最新ARM IPソリューションの早期適用企業各社は、その最初のデザインの設計と検証にシノプシスのツールとメソドロジを活用している。Cortex-A72 リファレンス・インプリメンテーション・フローや、それ以前のARM v8-AプロセッサやMali GPUベース・デザイン実現のためのコラボレーションを基に、シノプシスとARM 社は、設計ソリューションをARM 社の最新IP全般に拡げる協業を続けている。構成する設計ソリューションは、IC Compiler Ⅱを始めとするGalaxyデザイン・プラットフォーム、ARM v8-AベースCPUコアのVirtualizer Development Kits(VDK)を提供するバーチャル・プロトタイピング・ソリューション、最適化されたシミュレーション/フォーマル検証/最先端デバッグ/検証メソドロジ/次世代の検証用IP/Verification Compiler/エミュレータのZeBu による検証ソリューション、FPGAベース・ハードウェア・プロトタイピング・ソリューション HAPS、フルチップ設計環境を提供するLynx Design System である。さらに、シノプシスの Core Optimization Services は、その豊富な設計経験を活かし、CPUコアやGPUコアの性能/消費電力/面積を最適化するための設計支援を提供する。
詳細情報
ARM 社とシノプシスは、2015年3月23~25日にカリフォルニア州サンタクララで開催されるシノプシス・ユーザー会 Synopsys Users Group(SNUG)Silicon Valley にて、新しいARM Cortex-A72 向けリファレンス・インプリメンテーション・フロー開発の成果について共同発表する。このイベントへは、http://www.synopsys.com/SNUG より参加登録可能。
また、ARM 社とシノプシスの協業、ARM Poweredプロダクト向けのシノプシス・ソリューションの詳細は、http://www.synopsys.com/ARM より入手可能。
シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。
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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。
<お問い合わせ先>
日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941
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