ニュースリリース - 2014年10月29日

インプリメンテーションを5 倍高速化しシリコン実装に導く IC Compiler Ⅱ

パナソニックでの IC Compiler Ⅱの活用が加速

概要

  • IC Compiler Ⅱにより、40nm プロセスを用いた高性能マルチメディア・チップ・デザインを一発完動
  • 5倍高速化により、分割サイズの大きなデザインのインプリメンテーションも短時間で終了
  • これまで以上に多くのモードやコーナーをシームレスに扱えるため、より短期間でサインオフが収束し、ECO 回数も削減


2014年10月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、パナソニック株式会社 システムLSI 事業部がIC Compiler Ⅱを活用して同社のハイエンド・マルチメディア・チップのシリコン実装に成功したと発表した。今年3月にシリコン・バレーで開催されたSynopsys User Group (SNUG)で発表したIC Compiler Ⅱは、最先端ならびに一般的なプロセス・ノードを用いた先進のデザインで使われている業界をリードする配置配線ツール IC Compiler の後継ツールで、インプリメンテーションの常識を覆す画期的なソリューションである。IC Compiler Ⅱの主要機能には、高速なデザイン検討機能、新しいクロック生成テクノロジ、(タイミング、面積、パワーなどを)分析しながら行うアナリティカル最適化機能などがあり、デザイン品質を劇的に向上させ、設計フロー全般にわたってマルチコーナー・マルチモード(MCMM)最適化を実行でき、設計期間が短縮する。インプリメンテーションが5倍高速化するという他に類を見ない性能により、IC Compiler Ⅱは40nmや28nmプロセスなどの多くのデザインに採用が広がっている。

パナソニック株式会社 システムLSI 事業部 第三事業ディビジョン 第二開発グループ グループマネージャー 朝重浩喜氏は、次のように語っている。「IC Compiler Ⅱは、製品投入時期目標を達成し、複雑なマルチメディア・チップの、シリコン実装を成功させるための手段となるソリューションです。当社では、無事チップ量産体制に入ることができました。当社ではIC Compiler Ⅱがもたらした飛躍的な進歩に満足しています。そのおかげで当社では、設計期間を短縮し、強力な製品をこれまで以上に速く市場投入することができたのです」

IC Compiler Ⅱは、フィジカル設計の生産性をこれまでにない次元で劇的に向上させるため、シノプシスが一から再開発したソリューションである。(MCMM やマルチ階層、マルチコアなど)超大容量のデザイン・プランニングを可能にする各種マルチ処理テクノロジ、独自のクロック生成テクノロジ、最先端のグローバル・アナリティカル最適化テクニックを搭載し、フィジカル設計処理能力を実に10 倍も高速化する。グローバル・アナリティカル最適化は、より幅広いさまざまなデザインのフィジカル設計をより短期間で収束させるための機能である。広範囲にわたってMCMM 最適化を実行できる非常に拡張性の高いタイミング・エンジンと抽出エンジンを使用して、ネイティブにマルチスレッド処理を実行する。設計早期段階で広範囲にわたってデザイン分析を実行できるため、非常に多くのコンカレント・シナリオを最適化でき、より短期間でサインオフが収束し、ECO 回数も最小限に抑えることができる。また、特許申請中のMCMM 考慮ローカル・スキュークロックツリー合成機能により、数百ものデザイン・ドメインにわたって複雑なクロック・ネットワークを非常に短時間で生成できるため、ハイエンド・チップに不可欠な高速クロック動作を実現できる。

シノプシス デザイン・グループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domic は、次のように述べている。「お客様各社に、IC Compiler Ⅱはインプリメンテーションの未来を再定義したともいうべき常識を覆すソリューションであると認めていただけたのは、IC Compiler Ⅱがインプリメンテーションの5 倍高速化という他に類を見ない能力をご提供しているからです。シノプシスは、より多くのお客様に設計生産性10 倍向上というIC Compiler Ⅱの能力をご提供し、より競争力の高い製品をより短期間で市場投入するためのお手伝いをしてまいります」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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