ニュースリリース - 2017年6月7日

シノプシス、完全なCCIX IPソリューションにより高性能クラウド・コンピューティング向けSoCでキャッシュ・コヒーレンシを実現

最大25Gbpsのデータ転送レートで、より高速なデータアクセスを可能にするDesignWare CCIX コントローラIP、PHY IP、検証用IP
 

概要

  • キャッシュ・コヒーレンシに対応した完全なCCIX IPソリューションにより、プロセッサ – アクセラレータ間で、より高速かつ効率的なメモリー共有を実現。 

  • 高い信頼性、可用性、メンテナンス性(RAS:Reliability Availability Serviceability)により、高度なデータ保護、正常なシステム稼働、不具合診断機能を可能に。  

  • 出力振幅低減機能やディシジョン・フィードバック・イコライザ(DFE)バイパス機能などのパワー・マネージメント機能により、消費電力を大幅に削減。
  • 包括的なプロトコル/メソドロジ/検証/生産性のサポートにより、チップ全体のコヒーレンシ検証を短時間で実行。
     

2017年6月6日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、コントローラIP、PHY IP、検証用IPからなる完全なDesignWare® CCIX IPソリューションの提供開始を発表した。最大25Gbpsの高速データ転送レートが可能で、高性能クラウド・コンピューティング向けSoCでのキャッシュ・コヒーレンシーを実現する。

アクセラレータ向けキャッシュ・コヒーレント・インターコネクト(CCIX:Cache Coherent Interconnect for Accelerators)仕様は、異なる命令セット・アーキテクチャが混在するヘテロジニアス・マルチプロセッサ・システム内で、アクセラレータとプロセッサのコヒーレントなメモリー共有を可能にし、レイテンシを大幅に抑制できる。また、PCI Express® 4.0のラインレートを活用してスピードモードを拡張することにより、機械学習、ネットワーク・プロセッシング、ストレージへの処理オフロードといった用途で、最大25Gbpsのデータ転送スループットを実現する。

DesignWare CCIX IPソリューションは、1,500を越すデザインで実証され数十億ユニットの出荷実績を持つシノプシスのPCI Express 4.0アーキテクチャの上に構築されているため、設計者は、統合リスクを最小化してこの新しい標準仕様を短期間で組み込むことができる。

 

CCIX Consortium 会長 Gaurav Singh氏は次のように語っている。「CCIXは、複数のラインレートを持つPCI Expressプロトコルを利用することにより、25Gbpsの高速データ転送を可能とし、データセンター用途で必要とされるより大きな転送容量、ローレイテンシ、プログラミングのし易さに対応しています。シノプシス社は、当コンソーシアムへの参画とDesignWare CCIX IPソリューションの提供を通じて、この標準仕様の普及を促進し、大量のデータ処理を実行しなければならないSoCへの新たな水準のインターコネクト性能の組込みを可能にしてくれました」

 

シノプシスのインターオペラブルなCCIX コントローラIP、PHY IP、検証用IPソリューションにより、CCIXのシステム統合を短期間で実行できる。また高いRASにより、データ保護、データパスとリードアクセス・メモリーの整合性を実現する。また、デバッグ機能、故障注入機能、統計的モニタリング機能により、リンクの初期化やトレーニング、エラーの復旧といった状態管理を行うLTSSM (Link Training and Status State Machine)やPHYイコラーゼーションなどのコンポーネントの処理を可視化し、より包括的なシステム・テストを可能にしている。

CCIX PHY IPは、出力振幅低減機能や、V-Boost OFF機能、ディシジョン・フィードバック・イコライザ(DFE)バイパス機能などのパワー・マネージメント機能により、消費電力を大幅に削減する。また、電圧や温度の変動に対するパフォーマンス最適化機能や、優れた信号整合性やジッタ性能を可能にする連続時間リニア・イコライザ(CTLE)、DFE、フィード・フォワード・イコライザ(FFE)などの高性能アナログ・フロントエンドも提供している。

CCIX検証用IPは、コンフィギュレーション機能、完全なポートレベル・チェック機能、システム全体にわたるコヒーレンシ・チェック機能を提供し、コヒーレンシ検証にかかる期間を短縮する。

 

シノプシス IPマーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「シノプシスは、過去20年にわたり業界で最も信頼できるIPプロバイダとしてのご評価をいただいており、CCIXはもちろん、各種の最新標準仕様に準拠した数々の高品質IPをご提供し続けてまいりました。250社以上の企業でご採用いただいている実チップ実証済みのシノプシスPCI Expressアーキテクチャ上に構築したCCIX IPソリューションをご活用いただくことにより、クラウド・コンピューティングSoCへのマルチギガビット・パフォーマンスとキャッシュ・コヒーレンシの統合リスクを抑制できます」

 

提供開始時期ならびに参考情報

DesignWare CCIX コントローラIP、PHY IP、検証用IPは、既に提供を開始している。

詳細な情報はhttps://www.synopsys.com/designware-ip/interface-ip/ccix.htmlより入手可能。

 

DesignWare IPについて

シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。

詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941