ニュースリリース - 2016年5月26日

シノプシス、Bosch 社のタイマーIP ならびに車載通信システムIPの新しいモデルの提供を開始 車載システム向けソフトウェア開発を促進

ソフトウェア早期開発ならびにソフトウェア品質向上を支援する Virtualizer Development Kit 向けGeneric Timer Module、CAN、FlexRayモデル

概要

  • シノプシスが提供するNXP 社、インフィニオン社、ルネサス エレクトロニクス社のマイクロコントローラ用VDK 向けに、Bosch 社のGeneric Timer Module(GTM)、M_CAN(CAN)、E-RAY(FlexRay)のモデル・ライブラリを追加
  • パワートレイン、シャーシー、トランスミッション制御などの複雑な車載システム用のマイクロコントローラで重要な役割を果たすBosch GTM タイマーIP、M_CAN ならびにE-RAY 車載通信システムIP
  • Tier 1 ならびにOEM 各社は、Bosch 社と長年にわたって協業を重ねてきた最良のベンダから提供されるタイマー/車載通信システムIPモデルを利用可能となり、ソフトウェア開発が加速
  • 仮想プロトタイプ環境により、ソフトウェアの早期開発、システム統合の短期化、故障テストの強化、リグレッション・テストの自動化を実現するVDK


2016年5月25日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、Bosch 社のタイマーならびに車載通信システムIP(GTM、M_CANならびにE-RAYペリフェラル)のVirtualizerTM Development Kits (VDKs)向けモデルの提供開始を発表した。シノプシスが提供する各種VDK は、組込みターゲット・システムとして仮想プロトタイプを用いたソフトウェア開発キットであり、これにより、ハードウェアが完成する数ヶ月前の段階でのソフトウェア開発、システム統合ならびにテストが可能となる。Bosch 社との協業により、Bosch 社のIP を組み込んだECU(Electronic Control Units)を開発する車載システム関連企業は、ソフトウェア開発を前倒しし、仮想Hardware-in-the-Loop 環境でのシステム統合を加速し、機能安全テストの強化とリグレッション・テストの自動化を実施できるようになり、より高品質なソフトウェアをより短期間で開発できるようになる。Bosch 社の各種IP モデルは、NXP 社MPC5xxx、インフィニオン社AURIX、ルネサス エレクトロニクス社RH850 マイクロコントローラ・ファミリー向けVDK で利用可能である。

ルネサスエレクトロニクス株式会社 第一ソリューション事業本部 コア技術事業統括部 コアソリューション開拓部 部長 矢田直樹氏は、次のように述べている。「当社とシノプシス社は、Center of Excellence を通じて仮想プロトタイプの開発に取り組んでまいりました。シノプシス社が提供するBosch 社のIP とりわけGTM IP の仮想モデルにより、当社のお客様各社は、RH850 仮想プロトタイプの早期活用が容易になり、より高品質な組込みソフトウェアをより短期間に開発できるようになります」

Bosch 社のGTM IP は、パワートレイン、パワーステアリング、シャーシー、トランスミッション制御などの複雑な車載システム開発のための包括的なタイマー・プラットフォームを形成している。拡張性とプログラマビリティが高く、性能と消費電力を向上するために、最小限のCPU との対話で実行し、割り込みサービス要求処理の負荷からCPU を解放するように設計されている。Bosch 社のE-RAY ならびにM_CAN IP ペリフェラルは、FlexRay プロトコル仕様 v2.1 ならびにCAN 向けのISO 11898-1, 2003 規格に準拠した最先端の車載通信機能を提供する。M_CAN は、最新のCAN-FD(CAN with flexible data rate)機能もサポートしている。

Lauterbach 社 インターナショナル・セールス&マーケティング・マネージャー Norbert Weiss 氏は次のように述べている。「マイクロコントローラ・ベースのデザインにBosch 社のGTM IP と複数のコアを組み込む際には、コンカレントにデバッグ作業を実行できるかどうかが重要な要素となります。Bosch 社のGTM IP とシノプシス社のVirtualizer Development Kit の組み合わせにより、車載システム開発企業は、GTM 向けソフトウェアのデバッグにTRACE32®を使用して、早期ソフトウェア開発ならびにデバッグを実行できるようになります」

シノプシス IP/プロトタイピング・マーケティング担当副社長 John Koeter は、次のように述べている。「パワートレイン、シャーシー、トランスミッション制御などの車載システムは、Bosch 社のGTM、M_CAN ならびにE-RAY IP モジュールを組み込んだパワフルなマイクロコントローラ・プラットフォームを多用するようになっています。当社は、Bosch 社のような車載システム向けIP のリーディング・プロバイダとの協業を通じて、開発者の皆様により迅速にVDK を提供し、より容易にご活用いただけるようにすることで、車載システムならびにソフトウェアの開発期間を短縮できるよう支援しています」

提供開始時期ならびに参考情報
GTM IP のリファレンス・モデル、M_CAN ならびにE-RAYのモデルは、車載システム用マイクロコントローラ向けVDK として、既に提供を開始している。詳細情報は、http://www.synopsys.com/Prototyping/market-segments/automotive/ より入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第16 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941