ニュースリリース - 2016年5月19日

東芝、設計期間短縮のためシノプシスのIC Compiler II の活用を社内に拡大

低消費電力/高性能/小面積を実現する業界最高水準の設計テクノロジがIC Compiler II 採用の決め手

概要

  • 東芝が、IC Compiler II を用いて、現在主流となっている、あるいは最先端のプロセスで設計されている多数のデザインのテープアウトを達成
  • 業界最高水準の設計結果品質を達成し、性能要求が厳しい製品開発計画にIC Compiler II が組み込まれ、社外顧客向けデザインや社内向けデザインに用いられる東芝の主要配置配線フローとしての地位を確立
  • 社内外向けデザインに対応するため、IC Compiler II 最新バージョン・ベースのデザインキットを東芝が開発


2016年5月17日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、半導体製造ならびにSoC 開発のリーディング・カンパニー 株式会社 東芝(以下、東芝)が、社外顧客向けデザインや社内向けデザインも含めて、性能要求が厳しいデザイン・プロジェクトで全社的に使用する配置配線ソリューションとして、シノプシスの IC CompilerTMII を採用したことを発表した。IC Compiler II は、2014年の発表以来、高性能チップのための設計ソリューションとして世界中の企業に急速に採用されてきた。東芝は、実行スピードの大幅向上を評価し、IC Compiler II がリリースされてすぐに使用を開始し、その後採用を進めてきた。東芝は、NAND/SSD や、マイコン、ワイヤレス機器機器向けIC、車載デバイス、ASSP、ロジックICならびにASIC など、さまざまなソリューションを提供しているIC 開発のリーディング・カンパニーである。こうした背景から、同社の開発対象の大半は性能要求が非常に厳しく、そのため最高の設計テクノロジを必要としている。非常に厳しい市場競争に勝ち抜き、高い品質目標を達成するため、東芝ではIC Compiler II の活用を拡大し、高性能チップの開発に適用していくことにした。

株式会社 東芝 ストレージ&デバイスソリューション社 ミックスドシグナルIC 事業部 設計技術開発部 部長 堀川和成氏は、次のように語っている。「当社の顧客、社内の商品企画からは、消費電力、性能、サイズの面での厳しい品質を達成することはもちろん、それを可能な限り短い時間で実現することを求められているため、最高の設計テクノロジでご要求にお応えしていくことが必要不可欠となります。当社ではIC Compiler II を使用して既に多数のデザインをテープアウト済みで、品質を達成しつつ開発期間短縮に貢献することを確認できており、当社の重要設計ソリューションの一つと考えています。IC Compiler II は今後も進化を続け、IC Compiler II の活用範囲を広げることによって、当社の技術の粋を集めた最高品質の製品を提供し続けていくことができると考えています」

IC Compiler II は、あらゆるプロセス・ノードの製品開発で最高の設計生産性と設計結果品質を実現するために一から開発された最先端の配置配線ソリューションである。メモリー使用量を大幅に削減し、各種のマルチ処理テクノロジをはじめとする最新技術を搭載したIC Compiler II は、5 億インスタンスを超す階層デザインを扱うことができ、1000万インスタンスを超すブロックをインプリメントできる設計容量を持っている。また、配置配線専用の最適化済みデータモデル、地理的に離れた拠点の開発を可能にする拡張性の高いライブラリ・システム、業界標準の入出力フォーマットのサポート、使い慣れたインターフェイスやテクノロジ・ファイルのサポートなどにより、IC Compiler II は、非常に適用し易いソリューションとなっている。

IC Compiler II は、超大容量のデザイン・プランニング機能、独自のクロック生成テクノロジ、特許技術のグローバル・アナリティカル最適化テクニックといった業界最先端の設計テクノロジを搭載しており、収束性の高いインプリメンテーション・フローを提供している。また、こうしたテクノロジによって、業界の設計指標となっている消費電力/性能/面積の品質向上と、開発期間短縮の両立を実現している。数年間に及ぶ設計技術開発の集大成であるこれらの業界初のテクノロジにより、インプリメンテーション実行スピードを5 倍に向上させつつ、メモリー使用量は半減、目標のチップ品質の実現のために必要な設計イタレーションも半減させることができる。その結果、開発部門の設計処理能力と生産性が大幅に向上する。

シノプシス デザイングループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domic は、次のように述べている。「東芝様とは長年にわたる協業を通じて成果を積み重ねてきた実績があり、IC Compiler II の開発と実設計適用に関しても非常に重要なパートナーです。東芝様の性能要求が厳しい製品開発計画にIC Compiler II が組み込まれたという事実は、このツールの中核となっている、結果品質の向上に特化した多くの画期的な設計テクノロジの水準の高さを実証するものです」

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第16 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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