ニュースリリース - 2014年12月9日

処理能力10倍向上を実現する IC Compiler Ⅱの最新バージョン、一般提供開始

先進の半導体企業各社で、様々なプロセス・ノードでのテープアウトにIC Compiler Ⅱの活用が加速

概要

  • マルチ・オブジェクティブ・クロック/データ同時最適化、最先端ローパワー最適化などの新機能を搭載
  • 10nmプロセス・テクノロジを早くもサポート
  • 業界を代表する半導体各社で急速に採用が広まり、実製品テープアウトに活用
  • 生産性10倍向上というフィジカル設計の常識を覆す画期的なソリューション


2014年12月8日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、新しい配置配線ソリューションIC Compiler Ⅱの最新バージョン 2014.12の提供開始を発表した。2014年3月にシリコン・バレーで開催されたSynopsys User Group (SNUG)で発表したIC Compiler Ⅱは、最先端ならびに一般的なプロセス・ノードを用いた先進のデザインで使われている業界をリードする配置配線ツール IC Compiler の後継ツールで、インプリメンテーションの常識を覆す画期的なソリューションである。2014年6月より実製品向けチップ開発に使用され始め、現在では主要な半導体企業各社により様々なプロセス・ノードでのテープアウトに使用されている。今回の最新バージョンには、マルチ・オブジェクティブ・クロック/データ同時最適化、最先端ローパワー最適化、10nmプロセス・テクノロジ・サポートといった最先端機能が搭載されている。この2014.12バージョンの一般提供の開始により、フィジカル設計を行う企業で幅広く生産性10倍向上のメリットを活用できるようになる。

ルネサスシステムデザイン株式会社 第一要素技術事業部 デザインオートメーション部 部長 加賀谷達次氏は、次のように語っている。「IC Compiler Ⅱに関して早い段階からシノプシス社と緊密に協業を開始して以来、当社は2014.12バージョンに大いに期待していました。IC Compiler Ⅱは、当社の最新の40nmマイクロコントローラ・ユニット(MCU)の開発にあたって、優れた設計品質と開発期間短縮を実現してくれました。今やIC Compiler Ⅱは競争力のある製品差別化にとって無くてはならないソリューションであり、40nmから28nm およびそれ以降の全ての進行中のチップ開発にIC Compiler Ⅱの適用を拡大しているところです」

IC Compiler Ⅱは、業界最高のスループット、生産性、そして設計品質を提供するネットリスト to GDSⅡインプリメンテーション・ソリューションであり、実製品向けチップの設計に必要な全ての機能を搭載している。設計生産性をこれまでにない次元で劇的に向上させるためシノプシスが一から再開発したIC Compiler Ⅱは、非常に処理効率の高い各種マルチ処理テクノロジをベースとしており、超大容量のデザイン・プランニング能力、独自のクロック生成テクノロジ、最先端のグローバル・アナリティカル最適化テクニックを提供する。こうした各種テクノロジにより、IC Compiler Ⅱは、インプリメンテーション実行スピードを5倍に向上させ、メモリー使用量は半減、目標のチップ性能の実現のために必要な設計イタレーションも半減させることができる。これにより、設計者の生産性は10倍向上する。IC Compiler Ⅱの早期適用企業各社では、実行スピードがデザイン検討の鍵を握るデザイン・プランニング段階で大幅なスピードアップを経験しており、その後の詳細なインプリメンテーションに向けた最良のフロアプランの実現に寄与してる。この大幅な処理速度向上により、IC Compiler Ⅱユーザーは異次元の可能性を手に入れることになる。ひとつの大きなデザイン分割ブロックの中に複数の分割ブロックを組み込んでより高い効率を実現したり、より高いデバイス性能を達成するためにデザインにこれまで以上に精密な微調整を施したり、あるいはより短期間でテープアウトを完了するために開発期間を大幅に削減したりすることができるのである。

2014.12バージョンは、最先端ならびに一般的なプロセス・ノードを用いたデザイン向けに先進の機能を提供している。配線の前後で利用できる新しいマルチ・オブジェクティブ・クロック/データ同時最適化機能、最先端ローパワー最適化機能、エレクトロ・マイグレーション(EM)解析機能、トランスペアレント・インターフェイス最適化(TIO)機能、そして10nmプロセスのサポートなどである。

シノプシス デザイン・グループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「年初の製品発表以来、IC Compiler Ⅱはお客様各社から非常に高いご評価をいただいており、このツールの活用を望まれる声は前代未聞のレベルでした。今回の2014.12バージョンの一般リリースにより、こうしたお客様のご要望にお応えすることができます。IC Compiler Ⅱは、深い専門技術をもつ開発陣も含めたシノプシスならではの技術資産の融合、業界をリードするお客様各社からのフィードバック、世界中の傑出した最先端設計者との緊密なコラボレーションを通じて、数年にわたる開発期間をかけて生まれた記念すべき設計ソリューションです」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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