ニュースリリース - 2014年6月4日-3

シノプシスとインテル、インテル・カスタム・ファウンダリ顧客向けの14nm Tri-Gateデザイン・プラットフォーム開発で協業

量産実績を持つ22nmプラットフォームを拡張し、クラウド・インフラ機器やモバイル機器のマーケット向けに14nmプラットフォームを提供

概要

  • インテル社の第二世代Tri-Gateテクノロジ向けGalaxyデザイン・プラットフォームが、14nmデザインを最適化
  • 14nm向けDesignWare Memory Compilerが、高い性能と低消費電力特性を実現
  • シリコン実績を持つ22nm Tri-Gate設計ツールとIPをインテル 14nmプロセス向けに拡張


2014年6月3日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 -
 半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)と、世界をリードするコンピューティング・イノベーション・カンパニーであるインテル(Intel Corporation、Nasdaq上場コード:INTC)は本日、インテル 14nm Tri-Gateプロセス・テクノロジを用いたデザインを実現するインテル・カスタム・ファウンダリ顧客向けソリューションを発表した。Intel Custom Foundry 14nmデザイン・プラットフォームは、シノプシスが業界をリードするGalaxyデザイン・プラットフォームとRTL to GDSⅡメソドロジ、高性能なDesignWare Memory Compiler IP、最先端の各種インターフェイスIPのサポートを開始する。インテルによる量産実績を持つ22nmファウンダリ・プロセス・デザイン・プラットフォームをベースに、インテル14nmプロセス・テクノロジ向けの設計ツールとIPを実現した。

インテルのTri-Gateテクノロジは、トランジスタの3面全てを囲んだゲート・チャネルを持つ同社独自の3Dトランジスタ・テクノロジである。このテクノロジを活用すれば、従来のトランジスタ構造と比較して性能、消費電力、面積を格段に向上させることができる。14nm ならびに22nm対応のIntel Custom Foundryデザイン・プラットフォーム実現に向けたインテルとシノプシスの協業により、設計者は、クラウド・インフラ機器やモバイル機器の開発に向けてインテル Tri-Gateテクノロジのメリットを活用できるようになる。

Intel Custom Foundryデザイン・プラットフォームを実現するGalaxyデザイン・プラットフォーム構成ツールは、論理合成と配置配線を実行する Design CompilerとIC Compiler、スタティックタイミング解析ツール PrimeTime、フィジカル検証ツール IC Validator、回路シミュレータのHSPICEならびにCustomSim、RC抽出ツール StarRC、カスタム・レイアウト・ツール Galaxy Custom Designerである。Galaxyデザイン・プラットフォームは、各ツール間のタイトな統合により全体的なソリューションを提供し、シームレスな設計フローを実現する。インテルとシノプシスは、Tri-Gateデザインがもたらす課題を克服し、複雑性をモデリングできるツールの開発に向けて緊密に協業した。HSPICEによるデバイスのスタティスティカル・モデリング機能、StarRCのイクストラクション・モデリング機能の向上、14nm ならびに22nmの最先端ノードに対応したIC Compilerによる複雑な新しい配線ルールのサポートとバリエーション考慮の配線後最適化機能などである。

シノプシスとインテルは、インテルのTri-Gateプロセスに最適化されたDesignWare Memory CompilerならびにDDR3/2 PHYなど、22nmシリコン実証済みIPの提供に向けて協業を重ねてきた。これらは、Tri-Gateプロセス・テクノロジに対応した業界初の商用IPとなった。今回の協業では、これをさらに発展させ、Intel Custom Foundry 14nm Tri-Gateテクノロジ対応のDesignWare Memory Compilerを実現した。これにより、低消費電力特性を維持した超高性能なデザインが可能となった。

Intel Custom Foundry 22nm Tri-Gateシリコンで2133Mbpsで実行した DesignWare DDR3 PHYのアイ・ダイアグラム

Intel Custom Foundry 22nm Tri-Gateシリコンで2133Mbpsで実行した DesignWare DDR3 PHYのアイ・ダイアグラム

インテル・カスタム・ファウンダリ Design and Enablement Services担当副社長 Ali Farhangは次のように述べている。「当社の14nm Tri-Gateプロセス・テクノロジとシノプシス社の設計ツール/メモリーIP/インターフェイスIPの組み合わせにより、設計者の皆様は、ターゲットのマーケットに向けて業界最高レベルのSoCを開発することができるようになります。当社の22nmデザイン・プラットフォームで実績を上げた協業をベースに、両社は14nmプロセス対応ソリューションにシームレスに拡張しました。」

シノプシス デザイン・グループ 主席上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「Tri-Gateテクノロジへの早くからの取り組みと成功実績が、設計者の皆様に最先端のプロセス・テクノロジが提供する機能を最大限ご活用いただける設計ツールとIPの実現を可能にした原動力となりました。その結果、Intel Custom Foundryのお客様は、22nmならびに14nmテクノロジ対応の包括的な設計ツールならびにIP群を提供するための両社の協業がもたらすメリットを享受できることとなりました」

シノプシスの設計ツールならびにIPソリューションの詳細は、サンフランシスコで開催中のDesign Automation Conference(DAC)のシノプシス・ブース(ブース番号:1133)で紹介している。もしくは、www.synopsys.comより入手可能。

提供開始時期
Intel Custom Foundry 22nmならびに14nmプロセス・テクノロジ向けGalaxyデザイン・プラットフォームとDesignWare Memory CompilerならびにDDR3/2 PHYは、既に提供を開始している。インテル22nmならびに14nmカスタム・ファウンダリ・プロセス・テクノロジの詳細については、Chuck Mulloy (cmulloy@intel.com)まで。

インテルについて
Intel Corporation(Nasdaq上場コード:INTC)は、世界をリードするコンピューティング・イノベーション・カンパニーである。インテルが開発したテクノロジの数々は、世界のコンピューティング機器にとって必要不可欠な土台となっている。インテルについての詳細情報はnewsroom.intel.comならびにblogs.intel.comより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941