ニュースリリース - 2011年6月8日

ARMとシノプシス シノプシスEDAツール群の複数年使用許諾契約とARM® Cortex™-A15の利用権契約で合意

開発期間を短縮しつつ性能を最大化、消費電力を最小化したシステムオンチップ(SoC)の開発の実現に向けて

要 旨

  • シノプシスとARMは、ARMの開発チームがシノプシスの最先端EDAテクノロジをより広範囲に活用できるようEDAツール使用契約を拡大して複数年契約。
  • ARMは、ARM Cortex-A15プロセッサIPとシノプシスEDAツールを使って開発を行うARMのパートナー各社のSoCの高性能化と低消費電力化の実現を目指し、シノプシスによるA15プロセッサの利用を許諾。
  • 今回の合意により、設計者は、高い効率を出せるよう最適化されたプロセッサ・コアとEDAツールを活用して、短期間でSoCを市場投入可能に。


2011年6月6日 英国ケンブリッジならびにカリフォルニア州マウンテンビュー発 - 
ARM(ロンドン株式市場上場コード:ARM、Nasdaq上場コード: ARMH)とシノプシス(Nasdaq上場コード:SNPS)は、革新的なシノプシスEDAテクノロジをARMがより広範囲にわたって利用できるようにするための複数年にわたるツール使用契約を締結したと発表した。またARMは、ARM Cortex-A15プロセッサとシノプシスEDAツールを使って開発するARMのパートナー各社によるSoCの高性能化と低消費電力化の実現を目指し、シノプシスによる同プロセッサの利用を許諾した。この二つの合意の背景には、ARMがARM Cortex-Aプロセッサ・ファミリーの開発に当たってシノプシスのEDAツールを使用してきた長いパートナーシップの歴史、ARM Cortexのライセンシー各社のサポートを通じて得られた経験がある。

両社の顧客企業は、ARM Cortex-A15プロセッサを用いた設計向けに最適化されたシノプシスのツールの活用により、開発対象のSoCが目標とする性能・消費電力・面積を実現できるというメリットを享受できる。ARMとシノプシスは、最適化されたSoCの開発に必要な最新ツールの提供を通じて、両社共通の顧客が、開発リスクを抑えつつ差別化された製品をより短期間で市場投入できるよう支援する。

SoC設計者は、先進のテクノロジを組み込み、ミリワット・レベルの低消費電力でギガヘルツ・レベルの性能を発揮するチップを、低コストで開発しなければならないというプレッシャーに常に苦しめられている。今回のARMとシノプシスの契約は、ARM Cortex-A15プロセッサを使用する設計者が、より優れた設計結果をより短期間で達成できるようにするために交された。

ARM チーフ・テクニカル・オフィサー Mike Mullerは、次のように語っている。「当社はパートナーシップを当社のビジネス展開の中核に据えて取り組んでまいりました。今回のシノプシス社との契約の背景には、これまで最先端の世界的半導体企業各社に先進の設計ソリューションを共同で提供してきた成功の歴史があります。半導体各社は、これまでより小さな電力でより高いレベルの性能を発揮するチップをより短い開発期間で市場投入しなければ、めまぐるしい速さで進化するモバイル・インターネットの市場で成功を納めることはできません。今回の両社の合意により、設計者の皆様は、シノプシス社と当社の共同開発を通じて得られた知見や、ARM Cortex-A15プロセッサのライセンシー各社の経験を通じてメリットを享受されることでしょう」

シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「今回の両社合意により、両社共通のお客様は、差別化された製品をより短期間で市場投入できるようになります。これまでも顧客企業各社は、ローパワー設計メソドロジやリファレンス設計メソドロジなどに代表されるARM社と当社の協業がもたらすメリットを活用してこられました。両社の協業を土台とした今回の契約締結は、ARMコアによってパワーアップした次世代チップの開発を促進することでしょう」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

ARMについて
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、コンシューマ・エンターテイメント・ソリューションからイメージング、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、32 ビット組込みRISCマイクロプロセッサ、グラフィックス・プロセッサ、ビデオ・エンジン、組み込みソフトウエア、セルライブラリ、組み込みメモリ、高速コネクティビティ製品、ペリフェラル、開発ツールが含まれます。ARMは、総合的なデザインサービス、トレーニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくは当社日本語Webサイト(http://arm.com/ja/)や、以下リンク(英語)をご覧ください。

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ARMは、ARM Limitedの登録商標です。
Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ  藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940   FAX: 03-6746-3941

アーム株式会社 マーケティングコミュニケーション  飯塚 聖子
TEL:045-477-3117   FAX:045-477-5261

ホフマン ジャパン株式会社 (アーム(株)PR代理店)  松田 紘見、 小倉 徳行
TEL:03-5159-2145   FAX:03-5159-2166