ニュースリリース - 2010年6月16日

シノプシス、Common Platform 32nm/28nmプロセス向けに最適化されたLynx Design Systemを提供開始

バリデーション済みの統合環境により最先端SoCの設計を加速

2010年6月14日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は、シノプシスのLynx Design SystemをベースにCommon Platformアライアンス(CPA)32nm/28nm high-kメタルゲート・テクノロジ向けに最適化したバリデーション済み設計環境の提供を開始したと発表した。Lynx Design Systemと、その基になるGalaxyデザイン・プラットフォームが実現するこの設計フローは、ARM社ならびにCommon Platformアライアンス(IBMサムスン電子GLOBALFOUNDRIESの3社で構成)との多年度にわたる協業を通じて最適化が達成されたもので、ARM社の先進のフィジカルIPとARM CortexTM A9 MPCoreプロセッサ向けの最適な環境となっている。この設計環境により、最先端SoCデザインの開発リスクとトータルの開発コストの削減が実現する。

シノプシスがhigh-kメタルゲート・テクノロジ向けに提供するソリューションは以下のとおりである。

  • 最適化が施されたLynx Design System
    • バリデーション済みのARM社CPA 32nm/28nmローパワー・スタンダードセルならびにメモリー向けにコンフィギュレーションが施された設計フローであり、設計環境セットアップにかかる期間を短縮し、設計開始時期を早めることができる。
    • CPA 32nm/28nmローパワー・ノード向けのガイドラインと基本デザインチェック機能により、設計収束とテープアウトを早めることができる。
    • ARM Cortex A9 MPCoreプロセッサの動作性能と低消費電力性能を最大限発揮すべく最適化された設計フローにより、ARM社のフィジカルIPを用いて、動作周波数GHz超のデザインを実現。
    • プロセッサやペリフェラルIP、インターフェイスIPのSoCへの統合を容易にする設計環境。
  • 32nm/28nmローパワー・テクノロジのためにGalaxyデザイン・プラットフォームが提供する先進機能
  • 実シリコンで実証済みのDesignWareインターフェイスIP群


GLOBALFOUNDRIESのデザイン・インフラ担当副社長 Andy Brotman氏は次のように語っている。「Common Platformアライアンスのパートナー各社と協力して、我々はシノプシス社と協業を重ね、32nm/28nmローパワー・プロセッサ・テクノロジ向けに、同社のLynx Design SystemとDesignWareインターフェイスIP群をチューンナップしてまいりました。我々のお客様各社は、ARM社フィジカルIPやシノプシス社のツール/IPがもたらすユニークなメリットを直ちに享受できるようになりました。これにより、28nm high-kメタルゲート・テクノロジを用いた設計に向けてローリスクで拡張性の高いパスを実現することができます」

ARM社 フィジカルIP部門エンジニアリング担当副社長兼ジェネラルマネージャー Simon Segars氏は次のように語っている。「ARM、シノプシス社、Common Platformアライアンス各社が早い段階から緊密に行ってきた協業を通じて、設計者の皆様は、IP/設計ツール/プロセス・テクノロジをフル活用して32nm/28nm SoCを開発するための非常に充実した環境を手に入れることができるようになりました。我々が共同で最適化したLynx Design Systemの設計フローが目指すものは、モバイルSoCデザインの心臓部となるCortex A9 MPCoreプロセッサ向けフィジカルIPを迅速に活用したオーバーGHzデザインの実現です」シノプシス 

ソリューション・グループ マーケティング担当副社長のJohn Koeterは次のように述べている。「ARM社、Common Platformアライアンス各社そしてシノプシスの力を結集し、我々は、お客様が最先端SoC開発に向けて最新テクノロジを活用できる製造工程直結の設計ソリューションをご提供します。実シリコンで実証済みのソリューションであるLynx Design System上に構築された、Galaxyデザイン・プラットフォームとDesignWareのツール/IP群をお使いいただくことで、お客様は開発リスクの低減と開発プロセスの合理化を実現できます」

提供開始時期
シノプシスのLynx Design Systemは既に提供を開始している。
詳細情報:www.synopsys.com/lynx

ARM社の32nm/28nm high-kメタルゲート・テクノロジ向けフィジカルIPは、ARM社ポータルサイトDesignStartよりアクセス可能。

詳細情報:http://designstart.arm.com

Common Platformアライアンスの32nm/28nm とローパワーhigh-kメタルゲート・プロセスならびにPDKは、Common Platformアライアンス各社より提供。

詳細情報: GLOBALFOUNDRIES、IBM、サムスン電子の各社窓口

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940   FAX: 03-6746-3941