ニュースリリース - 2010年6月11日

シノプシス、包括的なカスタム設計ソリューションを -- TSMC社のアナログ・ミックスドシグナル・リファレンス・フロー 1.0として提供

TSMCと協業し、Galaxy Custom Designerソリューションの実効性をTSMC 28nm iPDKで実証

2010年6月9日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 -半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は、TSMC社との協業を通じて、TSMC 28nm iPDK(interoperable process design kit)ならびにAMS(analog/mixed-signal)リファレンス・フロー 1.0としての、シノプシスのカスタム設計ソリューションの有効性を確認したと発表した。TSMC社の28nm PLL(phase-locked loop)をリファレンス・デザインとして、シノプシスの包括的なカスタム設計ソリューションが、TSMC AMSリファレンス・フロー 1.0の設計生産性向上に寄与する有効なソリューションであることを確認した。今回実証されたシノプシスのソリューションは、カスタム設計ソリューション Galaxy Custom Designer、回路シミュレータ HSPICE、ファーストSPICEシミュレータ CustomSim、RC抽出ソリューション StarRC、フィジカル検証ソリューション IC Validatorである。TSMC AMSリファレンス・フロー 1.0の実効性が確認されたことで、今後両社共通のお客様は、この包括的で生産性が高くオープンなカスタム設計ソリューションを使用して、最先端プロセスに起因して発生している様々な問題に対処できるようになる。

TSMC 28nmプロセスのような最新・最先端のプロセス・ノードでは、より困難で、より広範囲にわたる新しい設計課題への対応がEDAツールに求められる。主な設計課題としては、レイアウトに依存して発生する電気的影響を高い精度でSPICEモデル化すること、レイアウト状況に対応してテーブル化したDRCルールを用いてデザインルールに則したレイアウトを実行するといったこと、さらには、大きく複雑になるDRCルールセットへの対応や高精度なRC抽出といったことが挙げられる。シノプシスのカスタム設計ソリューションを構成する各ツールのTSMC AMSリファレンス・フロー 1.0としての実効性が確認されたことにより、お客様各社は、求められる設計品質目標や設計期間を満たせる設計を、自信を持って実行できるようになる。

TSMC社 デザイン・インフラストラクチャ・マーケティング担当シニアディレクター S.T. Juang氏は、次のように語っている。「当社とシノプシス社は、iPDKを用いてカスタム/アナログ・ミックスドシグナル設計を行えるオープンな環境構築に向けて協業を重ねてきました。TSMC AMSリファレンス・フローでの協業によって両者の関係はより緊密なものとなり、当社の最先端テクノロジとシノプシス社の最先端ツール群の有効性実証を通じて、より包括的なカスタム/アナログ・ミックスドシグナル設計ソリューションを、より高性能なものとしてご提供してまいります」

フロントエンド設計とシミュレーションを担うシノプシスのカスタム設計フローは、シミュレーション/解析環境とリンクしたCustom Designer SE(Schematic Editor)、回路シミュレータ HSPICE、ファーストSPICEシミュレータ CustomSim、波形解析ツールCustom WaveViewで構成される。このフロントエンド設計フローは、歩留まりやマルチ・プロセス・コーナーやノイズの影響の解析といった様々なニーズに対処できるものと実証された。

またシノプシスのカスタム・フィジカル設計・検証フローは、スケマティック・ドリブンレイアウト機能とSmartDRDテクノロジを搭載したCustom Designer LE(Layout Editor)、フィジカル検証ソリューション IC Validator、RC抽出ソリューション StarRCで構成される。このフィジカル設計フローは、デザインルールに則した効率的なレイアウト、DRC/LVSサインオフ、寄生容量を除去する高精度な3D RC抽出といった様々なニーズに対処できるものと実証された。シノプシスのカスタム設計フロー全体は、TSMC 28nm iPDKを用いて実証されている。

シノプシス プロダクト・マーケティング担当副社長 Bijan Kianiは、次のように述べている。「当社とTSMC社は、非常に長い技術協力の歴史を持っており、それを通じて、両社共通のお客様に設計生産性の向上と、様々な分野で業界協調環境をご提供してきました。当社は、包括的なカスタム/アナログ・ミックスドシグナル設計ソリューションをご提供していますが、今回の協業を通じて、両社のお客様は、TSMC 28nmプロセスで実証された効率的かつ合理的な設計フローをご活用いただけるようになります」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940   FAX: 03-6746-3941