ニュースリリース - 2007年4月5日

シノプシス、ライブラリ・キャラクタライズ・ソリューション Liberty NCXを発表 設計者の生産性が大幅に向上

Liberty NCXにより、生産レベルの品質を持つCurrent Source Libraryを迅速に作成可能に

2007年4月4日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、65nm以降のプロセス・テクノロジに対応した次世代ライブラリ・キャラクタライズ・ソリューション Liberty NCX を公表した。Liberty NCXは、最先端デザインに対応した包括的なキャラクタライズ、パフォーマンスそして精度を提供する実証済みのテクノロジComposite Current Source(CCS)モデルをベースに構築されている。Liberty NCXは、最適化されたモデル・キャラクタライズ・エンジンだけでなく、ライブラリ品質チェッカ群とコンパクトなモデルに変換する機能を搭載している。これにより、プロダクション・ユースに耐えうる高い品質のライブラリを使用できるようになるまでの期間が最小化されるため、設計者の生産性が大幅に向上する。

シノプシス インプリメンテーション・グループ R&D担当副社長であるAhsan Bootehsazは次のように述べている。「当社のLibertyモデリング・テクノロジは、常に技術革新を重ね、業界内で過去15年以上幅広く採用されてきました。Current Sourceモデルの登場により、単に良いライブラリ・フォーマットを定義するだけでは、もはや業界に幅広く採用される条件を満たすとは言えなくなりました。CCSモデルには、効率的なモデル生成、モデル検証、モデル・コンパクト化機能を網羅した完全なライブラリ提供環境が必須です。今回の新しいLiberty NCXソリューションは、CCSベースのライブラリを効率的に生成しその正当性を実証します。これによって設計者の生産性は大幅に向上し、半導体企業各社は65nm以降のプロセス・ジオメトリがもたらすメリットをフル活用できるようになります」

CCSモデルは、ライブラリ内部で遅延やスルーに固定値を用いるのではなく、電流波形を使用するため、精度が向上する。適切にセグメントされた電流波形を検証することは、Current sourceモデルの厳密性の確保の意味で常に重要である。これまでのライブラリ・キャラクタライズ・エンジンは、固有の遅延値やスルー値を前提に開発されており、電流波形を効率的にセグメントし検証する技術基盤を持っていなかった。

Liberty NCXソリューションは、キャラクタライズとモデル精度検証を同時進行で実行する最適化されたシングルパスCCSライブラリ生成フローを特別装備した完全なライブラリ作成システムである。Liberty NCXには、ライブラリの品質保証/コンパクト化/統合/スケーリング/モデル変換の各ツール群が統合されている。これらのツール群は、複数のEDAベンダのツール・フローに対応し、電圧変化や温度変化を考慮した検証済みライブラリを提供できるという高度な柔軟性を提供する。Liberty NCXは、オープンソースのLibertyの最新のモデリング技術革新にすべて対応している。これらは、2006年12月にLiberty Technical Advisory Board(TAB)により承認されており、CCSモデルをコンパクト化するテクノロジもそのひとつである。

提供時期
Liberty NCXは、現在限定顧客向けに提供を開始しており、一般顧客向けリリースは2007年6月を予定している。
Liberty NCXソリューションには、キャラクタライズ・コストを削減しつつ高い品質を実現するCurrent sourceライブラリに対応するためにエンハンスされたシノプシスのLibrary Compilerも含まれている。(本日同時発表の“シノプシス、設計者によるCurrent Source Model生成を可能にするためLibrary Compilerをエンハンス”を参照)
Liberty NCXソリューションは、危急の課題となっているスタティスティカル・タイミング解析に必要とされるバリエーション・アウェア・モデリング機能をすべてサポートしている。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Libertyは、Synopsys, Inc.の商標です。
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<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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