ニュースリリース - 2007年4月18日

シノプシスとナノジオメトリ研究所、45nm DFMを実現するため -- より高精度なモデリングと結果予測性の向上に向け協業開始

OPCモデリング精度の向上により
モデリング精度の向上、モデリングにかかる時間の短縮、モデリング結果の予測性の向上を目指す

2007年4月17日 横浜 Photomask Japan発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)と、超微細構造のエレクトロニクス製品の製造を実現する電子画像パターン形状検査装置のリーディング・カンパニーである株式会社ナノジオメトリ研究所は本日、45nm以降のプロセスに対応したOPC(Optical Proximity Correction)モデルを、より早く、より高精度に、より高い結果予測性を保って実現するための協業を開始したことを発表した。DFM(Design for Manufacturing)と測定の高度な専門技術を融合し、最先端の“製造工程を考慮した”OPCモデルとレティクル・エンハンスメント・テクノロジ(RET)リソグラフィ・シミュレーション・モデルの構築に注力する。

45nm以降のプロセス・テクノロジでは、プロセス・ウィンドウが極端に小さくなるため、CD(Critical Dimension)コントロールを高い精度で行うには、ほんのわずかなエラーでも予測できるようにしておかなければならない。したがって、OPCモデルは、ウェハー上に転写される形状のなまりやプロセス・バリエーションなどを十分に把握したものでなければならない。そのためには、広範囲にわたる2D構造を始めとして、多数の物理測定情報をサンプリングする必要がある。シノプシスとナノジオメトリ研究所は、大手半導体企業と連携して、シノプシスのOPCツールProteusとナノジオメトリ研究所のウェハー検査システムNGR2100を活用できる共有インフラを開発する。

トリ研究所 CEO 山本昌宏は、次のように述べている。「当社では、当社のウェハー・パターン・データをProteusのモデリング時に活用することにより、高精度で安定したモデルを短期間で提供できるOPCツールが誕生すると考えています。DFMソリューションのリーディング・カンパニーであるシノプシス社との協業を通じて、当社はお客様に、より結果予測性の高いリソグラフィー・モデルを提供できるようになり、お客様はリソグラフィー・プロセスの開発にかかる期間を短縮できるようになります」シノプ

シスとナノジオメトリ研究所が開発しているインターフェイスにより、Proteusによるモデリング時に、ナノジオメトリ研究所のウェハー検査システムNGR2100によって得られた計測データに自動的にリンクが取れるようになる。この新しい統合機能により、両社共通のお客様は、広範囲にわたってスキャンによる形状測定(SEM=Scanning Electron Microscope)の結果を迅速に掌握できるようになり、マスクデータと実際の描画結果を高い精度で比較できるようになる。Proteusのユーザーは、モデル精度を向上させ、より結果予測性の高い2Dモデルとプロセス・ウィンドウ・モデルを実現できるようになる。

シノプシス Design for Manufacturingマーケティング担当副社長 Anantha Sethuramanは、次のように述べている。「当社とナノジオメトリ研究所は、45nmノードで高精度なOPCモデリングを迅速に行いたいという高まるニーズに協力して対処して参ります。今回の両社の協業は、お客様が45nm以降のプロセスで直面する複雑な技術課題を解決することにより、お客様のモデル生成と歩留まり目標達成を可能にし、最終的な運用管理コスト全体の圧縮を実現します」

NGR2100について
NGR2100は、従来のSEM計測技術と比べ10倍以上データ取得時間を短縮し、数百万のデータ・ポイントおよびパターンの外形情報を顧客に提供している。NGRは、特定エリア、ホットスポットまたは全面ダイ検査用に設計値との比較でフィールド・オブ・ビュー(FOV)内の全てのパターン形状検証をするために、広域FOVのSEM像、スティッチ アンド バットおよび高速データ処理技術を用いている。チップ上のトランジスタの数が指数関数的に増加しているため、従来のサンプリング手法では統計的有意性およびデータ信頼性が損なわれる。NGRの出荷実績が示しているように、NGRは顧客のチップ・パフォーマンスおよび歩留まり改善に寄与している。

ナノジオメトリ研究所について
株式会社ナノジオメトリ研究所は、個人投資家の出資によって設立され、東京を拠点としている企業である。戦略的なパートナーとの密接な連携により、65nmノード以降のパターン検証用マスデータ取得のための革新的なソリューションを提供している。NGRの顧客は、半導体市場でリーダーシップを維持し、業界で最も革新的な最先端の企業である。NGRのテクノロジ・ロードマップは、最先端ノードおよび変化し続けるリソグラフィー戦略に要求されるモデリングとEDAソリューションをサポートし、統計的に重要なデータ取得およびパターン外形抽出に対するニーズに応えていくものである。

NGR 2100およびNGR 4000の情報に関しては、http://www.nanogeometry.comより入手可能

シノプシスのDFMソリューションについて
シノプシスは、RTL設計からマスク製造までサポートできる業界で最も包括的なDFMソリューションを提供している。シノプシスのDFMツール・ファミリーは、製造性確保、歩留まり向上といった重要な課題を解決するソフトウェア製品群である。シノプシスのDFMツール・ファミリーは、フィジカル設計ソリューションIC CompilerとPrimeYield LCCならびにPrimeYield CMP、フィジカル検証ツールHercules、OPCツールProteus、マスクデータ・プレパレーションに用いるCATS、リソグラフィー検証ツールSiVL、特許取得済みPSM(Phase Shift Mask)テクノロジ、プロセス・デバイス・シミュレーションのためのTCADツール群から構成される。シノプシスのManufacturing Yield Management (MYM)ソリューションは、製造工程と直結することにより、ランダム欠陥、システマティック欠陥およびパラメトリック欠陥を削減するために必要な歩留まりデータと解析機能へのリアルタイム・アクセスを可能にする。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsys、CATSおよびSiVLは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Herculesは、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781