ニュースリリース - 2007年1月9日

ルネサス テクノロジ、シノプシスのVCSソリューションとVMMメソドロジを採用

シノプシスのSystemVerilogソリューションを用いて
ネットワーキング/周辺機器/コンシューマ製品向けの次世代オン・チップ・バスのインフラを検証

2007年1月8日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、モバイル/自動車/PC/AV製品向け半導体システム・ソリューション大手の株式会社ルネサス テクノロジ(以下、ルネサス)が、複雑なシステムオンチップ(SoC)開発にあたっての機能検証にシノプシスのVCSを採用したと発表した。さらにルネサスは、最先端の検証環境構築のためにVMM(正式名称:Verification Methodology Manual for SystemVerilog)メソドロジを採用した。ルネサスは、VCSとVMMメソドロジを活用して、同社のSHWYバスを組み込んだ先進のオン・チップ・バス・インフラの機能検証環境を構築した。

株式会社ルネサス テクノロジ 製品技術本部 設計技術統括部 システム設計技術開発部 グループ・マネージャ 森本和伸氏は次のように語っている。「当社では、次世代の最先端SoC検証環境の構築にあたって、シノプシス社のVCS、SystemVerilog、VMMメソドロジを採用しました。SystemVerilogとVMMメソドロジは、非常に活用し易く、VCSソリューションとの親和性も高く、SuperHyway Bus on-chip interconnect(以下、SHWYバス)を用いた当社のSoC設計開発における検証効率を飛躍的に改善できるでしょう。」

VCSとVMMメソドロジによる生産性の改善効果
SHWYバスは、VSIA/VCI規格に準拠したオン・チップ・バス・インフラであり、開発者がスケーラブルな高バンド幅/低レイテンシ内部接続を実現できるように設計されている。ルネサスでは、高まり続ける新しいシステム・コンポーネントの要求を満たすため、SHWYバス検証環境の生産性と結果予測性を向上させる必要があった。同社の新しい検証環境では、従来のテスト資産の再利用、カバレッジ解析による詳細な検証進捗管理が必須項目であり、さらに追加、修正、メンテナンスの容易性も必要とされていた。

ルネサスの技術者は、SystemVerilogとVMMメソドロジを修得し、VCSソリューションを用いたSHWYバス向けの包括的な検証環境を約9ヶ月で構築した。この検証環境の主要なコンポーネントは、アサーションベースのプロトコルチェッカ、トランザクション・チェッカとスコアボード、トランザクション・レベル・イニシエータとターゲット・モデル、カバレッジ記述、従来のテスト資産とのインターフェイスなどで、全てのコンポーネントは、VMMに準拠し、SystemVerilogを用いて構築されている。ルネサスでは、従来のテスト資産の再利用が容易である点や、VMMメソドロジがもたらすトランザクション・レベル・モデリングならびにカバレッジドリブンの制約条件付きランダムテストによる検証生産性の向上などの多くのメリットを実感した。また、従来の検証環境に比べて新しい検証環境ではコード量が1/3で済み、VMMメソドロジが提供する洗練されたレイヤード・アーキテクチャによりメンテナンスし易く、新しい検証プロジェクトに対応した機能拡張もより容易になった。

シノプシス ベリフィケーション・グループ マーケティング担当副社長のGeorge Zafiropoulosは次のように述べている。「ルネサス様は、SystemVerilogとVMMメソドロジが検証生産性を大幅に向上させ、また適用と展開が容易であることを実証されました。VCSソリューションは、SystemVerilogとVMMメソドロジを高度にサポートしており、より高いレベルの検証生産性と結果予測性を実現したいと考える企業に適した選択肢です。」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781