Galaxyデザイン・プラットフォームのサインオフ・テクノロジをIRドロップとエレクトロマイグレーションに拡大
2005年5月9日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、パワーネットワーク・サインオフ解析を実現するPrimeRailを発表した。PrimeRailは、その新しいハイブリッド・テクノロジにより、IRドロップとエレクトロマイグレーションに対するフルチップのダイナミック解析とスタティック解析を実現する。また、シノプシスのその他のシリコン精度のサインオフ・テクノロジであるStar-RCXT、HSPICE、NanoSim、PrimeTimeの併用により、メモリやアナログ回路の正確なモデリングも可能になる。PrimeRailの登場で、Galaxyデザイン・プラットフォームは今やタイミング解析、シグナルインテグリティ解析、パワーネットワーク解析のサインオフ・テクノロジを提供できるようになった。
Virage Logic社 CTO兼R&D担当副社長のAlex Shubat氏は次のように語っている。「今日、チップの70%近くは組み込みメモリIPで占められています。従って、高い信頼性と歩留まりを達成するためには、これらのメモリ検証するための高精度なパワーネットワーク・サインオフ解析テクノロジが不可欠となります。我々は、当社の90/65 nm ASAP(Area, Speed and Power) Memory(TM)およびSTAR(Self-Test and Repair) 製品ラインのサインオフ解析のための標準ツールとしてPrimeRailを採用すべく、今後もシノプシスと協業しメモリ検証フローを構築して参ります。両社共通のお客様は、PrimeRailを採用することにより、Virage Logicが提供するスタンド・アロン型メモリ製品群やIPrima Foundation(TM) Semiconductor IP Platformを用いた設計を迅速に完了することができるようになります。」
PrimeRailは、その革新的なパワーネットワーク・サインオフ解析テクノロジに加えて、回路シミュレーション/寄生抽出/スタティックタイミングにおけるシノプシスのコア・テクノロジを活用しサインオフ品質の解析結果を提供する。既存のソリューションは、スタンドアロン環境でスタティックなIRドロップ解析を行えるに過ぎず、またメモリの高精度なモデリングも実行できない。さらに、これらのソリューションはインプリメンテーション・プラットフォーム上での統合もなされていないため、デザイン収束を可能にする統合設計フローを構築できない。これに対してPrimeRailは、Galaxyデザイン・プラットフォーム上に緊密に統合されているため、設計者は、IRドロップを予測しながらフロアプランニングを進めることができ、オンチップのデカップリング容量やパッケージからの寄生情報に基づくフルチップ・サインオフ解析など、ポストレイアウトでスタティック解析とダイナミック解析の両方を実行できるようになる。また、PrimeRailの新しいハイブリッド・テクノロジにより、ゲートレベルとトランジスタレベルで非常に高精度なパワーネットワーク・サインオフ解析が可能になる。この新しいテクノロジは、RLC(レジスタンス、インダクタンス、キャパシタンス)を任意にシミュレーションでき、最少のメモリ使用量でサインオフ品質のダイナミック解析を実現する。
シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラル・マネージャー Antun Domicは次のように語っている「シノプシスは、急速に進展するデザインそしてシリコン・テクノロジ上の要請に応えるべく革新的テクノロジを提供し、設計業界におけるサインオフ技術確立をリードし続けてきました。1996年にはPrimeTimeをご提供しスタティック・タイミング・サインオフ解析テクノロジを確立、2001年にはPrimeTime SIによりその機能をシグナルインテグリティ解析に拡張しました。PrimeRailにより、PrimeTimeのお客様はIRドロップがタイミングにもたらす影響という深刻化しつつある問題に対処できるようになります。こうした技術革新の結果、今やGalaxyデザイン・プラットフォームは最短期間でのシリコン実現を確かなものにする包括的なサインオフ・ソリューションを提供できるようになったのです。」
シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームと検証プラットフォーム、および製造ソフトウェアを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。
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Synopsys、HSPICE、NanoSim、PrimeTimeは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Galaxy、Star-RCXTは、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。
<お問い合わせ先>
日本シノプシス株式会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781
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