ニュースリリース - 2016年7月22日

PrimeTimeが提供するインテリジェントなECOテクノロジがコンピューティング・コストを1/10に削減

使用メモリーを1/5に削減、処理性能が2倍向上、業界最高水準のECO修正率

概要

  • コンピューティング・コストを1/10に削減しつつ、一度のECOで達成できる修正率は業界最高水準
  • シングル・サーバー上で使用可能なコンピューティング・リソースを用い、全てのシナリオに対してサインオフ精度のECOを実行
  • プライベート・クラウド・コンピューティング資源を最大活用したフレキシブルな分散処理も可能


2016年7月21日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – 
シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、タイミング収束プロセスに必要となるコンピューティング・コストを1/10に削減する大幅な機能改善を施したスタティックタイミング解析ツール PrimeTime®の2016.06バージョンを発表した。インテリジェントなECOテクノロジを搭載した2016.06バージョンは、必要なメモリー使用量を1/5に削減し、実行速度を2倍に向上する一方で、一度のECOで95%以上という業界最高水準の修正率を達成できる。処理効率が大幅に向上しているため、高性能なシングル・サーバーを用いて、もしくはプライベート・コンピューティング環境上で使用されていない小メモリー・マシンに処理を分散して、全てのシナリオに対するサインオフ精度のECOを実行することができる。

シノプシス デザイン解析/サインオフ・ツール・マーケティング担当シニアディレクター Robert Hoogenstrydは次のように述べている。「デザインは大規模化する一方ですが、お客様各社では既存のコンピューティング・リソースを有効活用して開発を継続したいと考えておられます。このご要望にお応えして、2016.06バージョンは、タイミング収束とECOプロセスでコンピューティング・リソースをよりスマートに有効活用できるテクノロジをご提供し、サインオフにかかる期間を短縮し開発リスクを削減します」

ECO実行時の柔軟なコスト削減手法
PrimeTimeは、処理効率を高めたよりスマートなECOテクニックを用いて、メモリー使用量を1/5に削減し、ECO実行スピードを2倍向上するだけでなく、一度のECOで95%以上の修正率を達成できる。これにより設計者は、いくつかのやり方でコンピューティング・リソースを節約できる。ひとつは、シングル・サーバー上で大容量メモリーを搭載した最小限のワークステーションを使ってECOシナリオを実行するやり方である。このやり方の場合、多くのマシンへのアクセスで生じる待機時間を削減することができる。二つ目は、プライベート・コンピューティング環境上に偏在する使用されていない小メモリー・マシンを有効活用して、ECOシナリオを分散実行するやり方である。こちらの場合、待機時間は実質ゼロとなる。いずれのやり方でも、現状で利用可能なコンピューティング・リソースを最大限活用して、サインオフまでにかかる期間とコストを大幅に削減できる。

大容量メモリー搭載マシン1台と通常マシン複数台で全てのシナリオのサインオフECOを行った実行例

  設計規模 WS数 シナリオ数 実行時間
Option 1 1億インスタンス 256Gメモリー搭載 1台         8 3.5時間
Option 2 1億インスタンス 32Gメモリー搭載 8台         8 3.5時間


ルネサス システムデザイン株式会社 第四開発事業部 バックエンド設計第一部 主管技師 松本泰則氏は次のように語っている。「当社は、パートナー企業に革新的な車載インフォテイメント製品を提供していますが、開発効率と信頼性は、双方にとって非常に重要な要素となります。シノプシス社のPrimeTimeは、当社が必要としている高精度なタイミング解析性能と高いECO修正率を備えています。この新しいPrimeTime ECOテクノロジは柔軟な活用が可能なため、その時点で使用可能なコンピューティング・リソースを有効活用して、厳しい開発スケジュールを達成することが可能となります」

提供可能時期
PrimeTime 2016.06バージョンは、既に提供を開始している。Webセミナーや動画も含めた詳細情報はhttp://www.synopsys.com/Tools/Implementation/SignOff/Pages/default.aspxより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
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