ニュースリリース - 2008年7月9日

ユーフォニック・テクノロジー、 シノプシスのDesignWareが提供するPCI Express IPを用いてシリコン一発完動を達成

高品質で包括的なPCI Express IPソリューションにより
組み込みグラフィック・プロセッサの低消費電力目標と性能目標を達成

2008年7月8日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、ユーフォニック・テクノロジー株式会社(以下、ユーフォニック)が、シノプシスのDesignWareが提供するPCI Express IPを活用して、同社の高性能な組み込みグラフィック・プロセッサ EGC601ベースSoCのシリコン一発完動を達成したと発表した。ユーフォニックがシノプシスのシリコン実証済みDesignWare IPソリューションを選んだのは、DesignWare IPソリューションがデジタル・コントローラーとミックスドシグナルPHY一式を最も包括的に提供しているためであり、このソリューションによって同社が目標としていた消費電力、機能、性能を達成することができると判断したためである。また、ユーフォニックは、単一ベンダからPCI Expressの実装に必要となる全ての IPを調達し、経験豊富な日本の技術サポート・チームの支援を受けることにより、IP実装のリスクを軽減し、製品開発スピードをアップさせることができた。

ユーフォニックのEGC601はCPUによる制御を行わずして5つの画像レイヤをコントロールできるグラフィックス・コントローラーであり、EGC601にとって必要な広帯域を実現するためには、8レーンのPCI Expressインターフェイスが必要だった。IPプロバイダ数社が提供するソリューションを評価した結果、ユーフォニックは、性能面で他を凌駕し、消費電力も圧倒的に小さいDesignWareのPCI Express IPソリューションを採用することに決めた。またユーフォニックにとっては、シノプシスのPHYが提供するオンチップ診断機能や、廉価なロジックテスタでGHz帯のPCI Expressの特性を評価できるATE(Automatic Test Environment)機能も非常に魅力的な要素だった。これらの機能により、通常数ヶ月かかる試作シリコンのテストから製造テストまでの期間を数週間単位に短縮できたからである。ユーフォニックによると、シノプシスのソリューションは、他社のそれとは比較にならないレベルであった。

ユーフォニック・テクノロジー株式会社 技術本部長 増田慎治氏は次のように語っている。「シノプシス社を選んだのは完全に正しい判断でした。DesignWareのPCI Express IPソリューションは、当社が設定していたレイテンシ、消費電力、性能の目標を全て満たしてくれました。さらに、そのIPの品質は群を抜いており、お陰で当社の技術陣は製品差別化に必要な作業に完全にフォーカスすることができ、シリコン一発完動を達成することができました」

シノプシス IP&サービス シニア・マーケティング・ディレクター John Koeterは次のように述べている。「当社は、ユーフォニック様のようなお客様に完全かつ整合性のあるIPソリューションを提供することの重要性をよく理解しています。それによって、競合激しいマーケットで勝利を手にすることができるからです。当社は、コネクティビティIPのリーディング・プロバイダとして、高品質なPCI Express IP開発に巨額の投資を続けています。当社のお客様が、お客様の設計目標を達成し、IPを複雑化を極めるSoCに実装するにあたって発生する開発リスクを削減できるようにするためです」

DesignWare IPについて
シノプシスは、SoC開発に欠かせない高品質かつシリコン実証済みのデジタル/ミックスドシグナルIP群ならびに検証用IP群を広範囲にわたって提供している。シノプシスはコネクティビティIPのリーディング・プロバイダでもあり、USB/PCI Express/SATA/Ethernet/DDRといった業界で広く採用されているプロトコルを実装するための最も包括的なIPソリューションを提供している。この包括的なDesignWare IPソリューションには、ローパワー最適化が施されており、シノプシス Eclypseローパワー・ソリューションのコア・コンポーネントとなっている。シノプシスは、コネクティビティIPに留まらず、シリコン完成前の段階でソフトウェア開発を開始するために必要となるバーチャル・プラットフォームを作成するためのSystemCベースのトランザクション・レベル・モデル群も提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IP統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttp://www.synopsys.com/designwareより入手可能 。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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SynopsysおよびDesignWareは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781