ニュースリリース - 2008年6月2日

シノプシス、ASICプロトタイピング・システムの新製品HAPS-51Tを発表 開発期間を大幅に短縮

PCI ExpressとEthernetエンドポイントを内蔵し、Xilinx社FPGAデバイス Virtex-5 LX330Tを搭載した
高性能プロトタイピングボードHAPSファミリー最新バージョン

2008年5月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、同社のシンプリシティ・ビジネス・グループが提供している売れ行き好調のHAPS (High-performance ASIC Prototyping System)プロダクト・ファミリーに最新バージョンを追加したと発表した。Xilinx社のFPGAデバイス Virtex®-5 LX330Tの最先端機能を活用したHAPS-51Tは、PCI Express、SATA、ギガビットイーサネットなどの高速シリアルインターフェイスを使用するアプリケーション向けの理想的なプロトタイピング・システムである。HAPS-51Tは、LX330Tデバイスの24 RocketIO GTP トランシーバを利用して、オンボードのDDR2メモリと新しいHapsTrak高速ドーターボードをコンパクトに接続できる。これらの機能により、HAPS-51Tの性能と多彩な用途が格段に向上している。

HAPS-51T では、Virtex-5 LX330Tとオンボード・メモリが緊密に接続され、柔軟で高速なメモリへのアクセスが可能となっているため、通信要件の厳しいアプリケーションにも対応できる。HAPS-51Tのオンボード・メモリは、以下で構成されている。

  • 1GBのDDR2(8GBまで拡張可能)
  • 2Mビット x 36ビットの同期SRAM
  • 32Mビット x 16ビットのFlash PROM


シノプシスのHAPSシステムは、モジュール式で容易に拡張可能なアーキテクチャのため、SoC設計者およびソフトウェア開発者にとって有効な機能を多数搭載している。HAPS-51Tは、すべてのHAPSシステムと同様にピン接続ならびに機械的特性を定めたHapsTrak基準に準拠しているため、既存モデルから今後発表されるモデルに至るまで、HAPSマザーボードとドーターボードでの互換性を確保している。更にHAPS-51Tは、8レーンまである新しいHapsTrak MGB(マルチギガビット)SERDESバスを導入している。80ピンのHapsTrak MGBコネクタで実装され、以下のような多様なMGBドーターボードを備えている。

  • PCIE-4_MGB: 4レーン PCI Express
  • SATA-4_MGB: 4チャネル シリアルATA
  • ETH-4_MGB: 4Gビット Ethernetポート


HAPS-51Tは、すべてのHAPSシステムと同様に、プログラマブル・クロック・ジェネレータ、洗練されたモニタリング機能や自己診断機能、ならびにリモート構造およびセットアップ機能を搭載している。統合されている周辺機器には以下のものがある。

  • USBポート
  • SelectMAP
  • JTAG


シノプシス プロダクトマーケティング・ディレクターのJuergen Jaegerは次のように述べている。「新しいアプリケーションや市場に向け、我々はHAPSファミリーを拡張し続けます。通信機器やコンシューマー・エレクトロニクスの設計で高速シリアル・インターフェイスの採用が増えており、お客様は高性能シリアル・インターフェイス固有の検証要件を満たすプロトタイピング・ソリューションを求めています。HAPS-51Tはこういった要件を満たす強力で、使い易く、拡張可能なプロトタイピング・ソリューションです」

ザイリンクス社 Virtexプロダクトマーケティング・シニアディレクターのChuck Tralka氏は次のように述べている。「シノプシス社のシンプリシティ・ビジネス・グループがVirtex-5 LX330Tデバイスを最新のHAPSプロトタイピング・システム HAPS-51Tに採用されたことを喜ばしく思います。HAPS-51Tは、LX330Tが提供する高ロジック密度ならびに高速シリアル・トランシーバ機能と、柔軟なHAPSシステムの組み合わせによって、高速シリアル・インターフェイスを使った開発アプリケーションに理想的な選択肢となります」

供給開始時期
HAPS-51Tは早期採用顧客向けに現在出荷中である。一般リリースは2008年6月下旬を予定している。

HAPSについて 
HAPS(High-performance ASIC Prototyping System)は、高性能・高集積FPGAをベースにしたASICプロトタイピング/エミュレーション・システムである。HAPSは複数のFPGAによるマザーボードと標準あるいはカスタムによるドーターボードからなるモジュラータイプのシステムで、これらを様々に組み合わせることが可能。標準ドーターボードで可能な機能には、ビデオ・プロセッシング、各種メモリタイプ、イーサネット、USB、PCI Expressなどがある。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsys、Synplicity、HAPS、HapsTrak、High-performance ASIC Prototypingは、Synopsys, Inc.の商標もしくは登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781