ニュースリリース - 2006年11月22日

三洋、DFT MAXの採用によりテスト品質向上を促進

ツール選択の鍵は、インプリメントの容易さと設計結果予測性の高さ

2006年11月21日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、コンシュマー向けエレクトロニクス製品のリーディング・カンパニーの三洋半導体株式会社が、シノプシスのDFT MAXの提供するスキャン回路自動圧縮機能を用いて、デジタルLSI設計のテスト品質を大幅に向上できたと発表した。DFT MAXを用いることにより、テストデータ・ボリュームを90%以上削減することができたため、三洋の設計者は同社の高いテスト設計の品質向上目標を短期間で達成することができた。DFT MAXは、シノプシスGalaxyデザイン・プラットフォーム上で実行するフィジカル設計を考慮したテスト設計が行えるため、費用のかかる繰り返し作業を回避し、迅速なデザイン収束が可能となる。

三洋の設計者は、テスト品質向上のためにより多くのテストパターンを柔軟に生成できることが求められており、必要に応じて、彼らの大規模LSI回路に対し高品質なAt-speedテストを含めて複数のテスト項目を実施しなければならなかった。しかし、テスターのメモリー容量に収めるためにテストデータを効率的に圧縮しなければ、テスト品質向上はテストデータの増加に直結する。

三洋半導体株式会社 システムソリューション事業本部 SS事業推進統括部 部長 大池博幸氏は次のように語っている。「当社では、当社で使用しているシノプシスGalaxyデザイン・プラットフォームにDFT MAXを追加することで、テスト品質目標を達成することができました。我々は、DFT MAXをチップ上のテスト回路圧縮に使用してその成果の大きさを実感し、当社の今後の全てのLSI設計にDFT MAXを使用していくことに決めました。」

三洋の設計者は、テスト回路圧縮目標を達成するだけでなく、今までと同様に簡単にスキャンをインプリメントできるソリューションを求めていた。DFT MAXは、使い易く、Galaxyデザイン・プラットフォームが提供するテスト設計以外の様々な設計フローにシームレスに統合できるため、三洋の設計者は、DFT MAXに簡単に移行でき、2つのLSI設計、400万ゲートの通信用LSIと200万ゲートの画像処理デジタルLSIのテストデータ・ボリュームを通常の90%以上削減することができた。三洋のそれぞれのLSI設計でDFT MAXが必要としたのは、たった0.1%~0.2%の圧縮のための追加ゲートだけだった。

三洋半導体株式会社 システムソリューション事業本部 SS事業推進統括部 設計技術部 課長 椎根雄寿氏は次のように語っている。「DFT MAXを使用する事により、大規模チップのテストデータ・ボリュームとテスト期間を削減し、テスト品質を向上させることができました。DFT MAXは、当社がこれまで使ってきたDFT Compilerフローへ組み込むのに殆ど労力を割く必要が無かったため、DFT MAXの導入は非常に容易に行えました。今後もDFT MAXを Galaxyデザイン・プラットフォームが提供してくれる他のソリューションと併用し、当社製品の品質向上と技術面での差別化を進めていきたいと思います。」

シノプシス インプリメンテーション・グループ テスト製品マーケティング・ディレクター Graham Etchellsは、次のように述べている。「今回の三洋様によるDFT MAXのご採用は、インプリメントが容易でフィジカル設計に悪影響を及ぼさないテスト回路圧縮ソリューションの必要性を証明するものです。当社のお客様は、DFT MAXを使用することにより、即効性がありかつ高いROIを実現していらっしゃいます。なぜならDFT MAXは、非常に使い易く、圧縮結果の予見性が非常に高いからです。またDFT MAXを用いると、Galaxyデザイン・プラットフォーム上で実行するフィジカル設計を考慮したテスト設計を行えるという利点があるため、フィジカル設計工程でタイミングや面積に与える影響が極めて小さく、迅速なデザイン収束が可能になります。一方、シーケンシャル・ロジックを用いて圧縮を行う場合、タイミング収束を果たすまでにより多くの繰り返し作業が発生し、デザイン収束までにかかる期間がより長期化します。」

三洋電機株式会社について
三洋電機株式会社は、年商2兆円以上を誇る「環境・エナジー先進メーカー」である。業務用機器、充電式電池、AV・情報通信機器、電化機器、電子デバイスなど幅広い民生機器および業務用機器を市場に提供している。

三洋電機は、サステナブル (持続可能:将来にわたり現在の豊かさを持続させることのできる)社会に貢献するために、数多くの特許技術を駆使した最先端技術を提供している。詳細な情報は、ウェブサイトhttp://www.global-sanyo.comより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
DFT CompilerおよびGalaxy は、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781