ニュースリリース - 2006年10月5日

シノプシスとARMが、ARMフィジカルIP向けCCSノイズモデルを発表

Synopsys
ARM

シノプシスとARMが、ARMフィジカルIP向けCCSノイズモデルを発表

精度向上と開発期間短縮を実現する次世代のシグナルインテグリティ・サインオフ・モデルを提供

 

2006年10月4日 カリフォルニア州マウンテンビュー/英国ケンブリッジ発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)とARM(LSE上場コード:ARM、Nasdaq上場コード:ARMHY)は本日、Artisan®フィジカルIPファミリーの一部であるARM® AdvantageTM、MetroTM、SAGE-XTMスタンダードセル・ライブラリが、Liberty Composite Current Source (CCS)モデリング・テクノロジ・ベースの次世代シグナルインテグリティ・サインオフ・モデルをサポートするようになったことを発表した。CCSノイズモデルを用いる設計者は、業界標準となっているシノプシスのスタティックタイミング・サインオフ解析ツールPrimeTimeとの併用により、より高精度な設計、より短期間での設計が可能になる。また、このオープンソースのノイズモデルは、ナノメータ設計のサインオフ解析の鍵を握るトランジスタレベルの動作の可視性を高める効果もある。CCSノイズモデルが、高精度回路シミュレータHSPICEによる解析結果との誤差2%以内というサインオフ・レベルの精度をもたらすことは、先進の半導体企業各社で実証済みである。

ARM社 フィジカルIPゼネラル・マネージャー Brent Dichter氏は次のように語っている。「当社とシノプシス社は、長年にわたって、オープン・スタンダードに基づいた設計ソリューションの開発のため密接に協力してきました。オープンソースのCCSモデリング・テクノロジは半導体業界に急速に浸透してきており、我々は、次世代シグナルインテグリティ・モデルであるCCSノイズモデルのサポートによってIP業界をリードしていけることに喜びを感じています。」

CCSモデルは、タイミング・モデル、シグナルインテグリティ・モデル、パワー・モデルを一つに統合した業界初のオープンソースの電流ベース・モデルである。CCSテクノロジは、今後新たに発生してくるパワーの問題や、65nm以降のジオメトリに伴う最先端のプロセスモデリングに対応できるように開発されている。これまでのノイズモデルには、精度の面での限界があり、オープンソースではなく各社固有のフォーマットで提供されているためサインオフ・ユースが困難という問題があった。一方、CCSノイズモデルは、電流ベースでモデル化されており、サインオフ・ツールにとっては、実シリコンの動作を正確にモデルし、それによって設計のやり直しを削減することが可能になる。CCSノイズモデルはオープンソースであるため、ユーザー間でサインオフ作業中の透明性や信頼性を確立でき、EDA業界内でのインターオペラビリティも促進できるようになる。

シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは次のように語っている。「お客様が最新のプロセス・テクノロジでのシリコンの実効性を確実なものとするためには、最高精度のIPに加えて、世界クラスのインプリメンテーション・ツールとサインオフ・ツールが必要となります。シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームを、ARM社のような業界をリードするIPプロバイダ様から提供されるCCSベースのモデルと組み合わせて使用することにより、両者の共通するお客様は、実シリコンが期待通りに機能し、ナノメータ設計の様々な課題に対処できるようになります。」

提供時期について
ArtisanRフィジカルIPファミリーの一部であるARM® AdvantageTM、MetroTM、SAGE-XTMスタンダードセル・ライブラリ向けのCCSタイミングモデルならびにノイズモデルは、すでにARMのWebサイトhttp://www.arm.com.よりダウンロード可能。

ARMについて
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、デジタル家電、画像、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、16/32 ビット組込みRISC マイクロプロセッサ、データエンジン、3Dプロセッサ、デジタルライブラリ、組み込みメモリ、ペリフェラル、ソフトウェア、開発ツールならびにアナログ機能や高速インターフェース製品が含まれます。 ARM は、ARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくは当社Webサイトをご覧ください。(http://www.arm.com/ja/

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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SynopsysおよびPrimeTimeは、Synopsys, Inc.の登録商標です。Libertyは、Synopsys, Inc.の商標です。

ARMは、ARM Limited.の登録商標です。Metro、Advantage、SAGE-XはARM Limited.の商標です。ArtisanならびArtisan Compornentsは、ARM Physical IP, Inc.の登録商標ですその他のブランド名や製品名は、それぞれの所有者の知的財産です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM INC.、ARM KK、ARM Korea Ltd.、ARM Taiwan、ARM France SAS、ARM Consulting (Shanghai) Co. Ltd. 、ARM Belgium N.V. 、AXYS Design Automation Inc、AXYS GmbH、ARM Embedded Technologies Pvt. Ltd、ARM Physical IP, Inc. およびARM Norway, ASの全部または一部を意味します。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781

アーム株式会社 マーケティングコミュニケーション 飯塚 聖子
TEL:045-477-3117   FAX:045-477-5261

テキスト100ジャパン㈱(アーム㈱PR代理店) 秋澤 知子、上野 素子
TEL:03-5210-1981   FAX:03-5210-2005