ニュースリリース - 2006年8月3日

シノプシス、次世代のトランジスタレベル・スタティックタイミング解析ソリューション NanoTimeを発表

NanoTimeにより、トランジスタレベルの回路シミュレーションならびに解析分野でのリーダーシップをさらに強化

2006年8月2日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、LSIのインプリメントとサインオフのためのモデリング・デファクト・スタンダードであり、オープンソース方式で公開されているLibertyライブラリ・フォーマットの機能を拡張したと発表した。この機能拡張によりバリエーションを考慮した設計が容易になり、設計者は過剰な設計マージンを抑制し、設計結果の信頼性を高め、パラメトリック・イールドを向上させることができるようになる。最高レベルの精度を実現するため、この機能拡張はComposite Current Source(CCS)モデルを用いて実現されている。CCSモデルは、タイミング、シグナルインテグリティ、パワーの情報を兼ね備えた業界初の電流ベースのモデルである。

プロセス・バリエーションを含んだモデルによって、バリエーションを考慮した設計が可能になり、スタティスティカル・スタティックタイミング解析(SSTA)を実行できるようになる。これらによって、65nm以降のプロセス・テクノロジ・ノードのデバイス素子や内部配線上で発生する様々なバリエーションによって引き起こされる設計上の不確定要因に対処できるようになる。設計者に高いバリューを提供するためには、バリエーション・ベースのセルモデルはシリコンの振る舞いを最も高い精度で表現したモデルでなければならない。CCSモデリング・テクノロジは、HSPICEとの誤差がわずか2%以内という優れた精度が先進の半導体企業各社で実証されており、今回のLibertyモデリングの機能拡張の強力な基礎となっている。

シノプシス インプリメンテーション・グループ 開発担当副社長である Ahsan Bootehsazは次のように述べている。「今回の機能拡張は、最先端のシリコン・テクノロジに対応した革新的モデリング技術をオープン・ソース方式による公開で提供し続けてきたシノプシスの長い歴史の一幕です。この機能拡張は、バリエーションを考慮した設計を実現し、且つ業界内での技術のオープン性とインターオペラビリティを促進することにより、65nm以降に顕著となってくるDFM課題の解決を図っていくという当社のストラテジーの重要な要素となります。」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。

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Synopsys、ならびにHSPICEは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Libertyは、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先> 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780   FAX: 03-5746-1781