ニュースリリース - 2006年7月21日

シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームが最先端のマルチ･ボルテージ設計で低消費電力を実現

Galaxyローパワー・ソリューションにより多数のマルチ・ボルテージLSIのテープアウトが完了

2006年7月19日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、RTLからGDSⅡにいたる設計工程で最先端の低消費電力設計を実現するGalaxyローパワー・ソリューションを用いて、15以上に昇るマルチ・ボルテージLSIのテープアウトが完了していると発表した。このテープアウトは、ARM社、DSP Group社、フリースケール社、インフィニオン・テクノロジー社、松下電器産業株式会社、リアルテック・セミコンダクター社、サムソン社、STマイクロエレクトロニクス社、株式会社東芝、UMC社、他によって達成された。これらの先進のLSIは、ワイヤレス/メディア・プロセッサ/医療機器/DSP/MPEG4/モバイルTVなど多岐にわたるアプリケーション向けに開発されている。Galaxyデザイン･プラットフォームは完全なRTL to GDSⅡローパワー・ソリューションを提供しており、これによって多くのお客様がより競争力の高い製品を開発し、より早期に市場投入を達成できるようになった。

Galaxyデザイン･プラットフォームは、完全なローパワー・ソリューションを提供しているため、最小の消費電力と最高の設計生産性を両立できる。Galaxyローパワー・ソリューションは、クロック･ゲーティングやマルチ･スレッショルド・ボルテージといった一般的な低消費電力化テクニックはもちろん、マルチ・ボルテージやMTCMOSパワー・ゲーティングなどの最先端の低消費電力化テクニックも提供している。さらに、ダイナミック電流/リーク電流の最適化と解析にあたって、これらのテクニックを論理合成/フィジカル設計/サインオフ検証の設計工程を通して包括的に実行できる点が特長である。

Galaxyローパワー・ソリューションには、低消費電力設計の成功に必須となる各種の標準技術が組み込まれている。その一つがLibertyライブラリ・モデリング・テクノロジで、その中には90nm以降のジオメトリでのパワーモデリングに必要な精度とスケーリング機能を提供する新しいComposite Current Source（CCS）モデルも含まれている。また、設計制約やローパワー制約を与えるSDC（Synopsys Design Constraint)フォーマットでは、設計工程の早い段階でローパワー・インテントを明確にできるパワー・ドメイン定義が可能である。さらに、SAIF（Switching Activity Interchange Format）により、フローを構成するツール間でスイッチング・アクティビティ情報をやり取りすることができるようになる。これらは全てオープンソースのテクノロジである。

シノプシス　インプリメンテーション・グループ　ジェネラル・マネージャー兼上級副社長である Antun Domicは次のように述べている。「当社のお客様の間では、市場競争力強化のために当社の最先端の低消費電力化テクニックの採用が進んでいます。Galaxyローパワー・ソリューションは、最も高度な低消費電力設計が要求される昨今のデザインで優れた低消費電力化と開発期間短縮をもたらしてきました。その実績は、多数のお客様によるテープアウトで実証されています。」