ニュースリリース - 2006年5月19日

シノプシス、Virtio社を買収

SOC開発のボトルネックとして急激に深刻化の度合いが高まっているソフトウェア開発を支援

2006年5月16日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、組み込みソフトウェア開発のためのバーチャル・プラットフォームを開発・提供しているVirtio Corporationを買収し、システムレベル(ESL)設計分野でのポジショニングを強化すると発表した。シノプシスのシステムレベル設計ソリューション System StudioとVirtio社のバーチャル・プロトタイピング・テクノロジの組み合わせにより、ソフトウェア開発者は現在一般的に用いられている手法に比べて格段に早い段階でソフトウェアコードの開発に着手できるようになるため、エレクトロニクス・システムをより迅速に市場投入できるようになる。今回の買収により、シノプシスは、ハードウェア/ソフトウェア開発のスピードを向上させるために統合されたインプリメント/ベリフィケーション/IPソリューションを提供する上で非常にユニークなポジションを確立した。

エレクトロニクス・システムを実現するコンポーネントの中でソフトウェアの占める割合は急激に増加し、高度に複雑化しつつあるため、エレクトロニクス・システムを構成するハードウェアとソフトウェアを一体化して検証する必要性が高まってきている。ハードウェアのプロトタイプの完成後にハードウェア上で動くソフトウェアの開発に着手したのでは、製品投入の遅れを引き起こす原因となる。バーチャル・プラットフォームは、ソフトウェア・モデルによってこの問題を解決する。このソフトウェア・モデルによって、実製品上での実行スピードに非常に近い状態で開発中のソフトウェアコードを実行させた上でデバッグできるようになるため、ハードウェアのプロタイプが無い状態でもソフトウェア・ドライバー、オペレーション・システム(OS)、アプリケーション・ソフトなどの開発を進めることができるようになる。

シノプシス ソリューション・グループ上級副社長兼ジェネラル・マネージャー John Chiltonは次のように述べている。「ボードやSoCといった実機の完成を待たずして組み込みソフトウェアの開発を始められたら、より信頼性の高い製品をより早く市場投入できるのに・・・これは全てのシステム設計者の願いです。シノプシスとVirtio社の共通のお客様は、『Virtio社のバーチャル・プラットフォームを使ったため、ソフトウェア開発開始タイミングの遅れを回避し、9~12ヶ月も早く開発に着手できた』 とおっしゃっています。今回の買収により、シノプシスはこういった成功例を足がかりとして、シノプシスが業界をリードしているIPやEDAツールにVirtio社のテクノロジを統合し、開発者が差し迫ったESLの課題を克服していくお手伝いをしてまいります。」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームと検証プラットフォーム、および製造ソフトウェアを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。

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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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