ニュースリリース - 2005年9月26日

シノプシス、PCI EXPRESS、XAUI、SATA向けの低消費電力PHY IPを発表

 

ミックスド・シグナルIPの提供により,市場をリードするシノプシスのシリアル・インターフェイス・コントローラ製品群を補完

2005年9月26日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、PCI Express(R)、XAUIおよびSATA向けの130-90 nmプロセス超低消費電力フィジカル・レイヤ(PHY)の提供により、DesignWareミックスド・シグナルIP(MSIP)製品群を拡張したと発表した。これらの高性能、ミックスド・シグナルPHYは、リンク・パフォーマンスやマージンを評価する、高度に差別化された先進のビルトイン診断機能を提供している。DesignWareデジタル・コントローラ・コアとPCIeおよびSATAプロトコル準拠の検証用IPを組み合わせて使用した場合、これらのプロトコルに準じたSoC開発を行っている設計者は、このPHY IPにより、最適化され、低リスクのシングル・ベンダ・リューションを活用することができる。

この新しいPHYは、関連する標準仕様への準拠、業界最小コア、低ジッターおよび高受容感度を始めとする多くのメリットをSoC設計者に提供しており、システムのビット・エラー率(BER)が低く、仕様マージンを最大化し消費電力を最小化した堅牢なデザインを実現できる。この新しいソリューションは、既存のソリューションと比べて1レーンあたりの消費電力を30~50%に抑えられるため、設計者は消費電力を劇的に削減することができる。これらのPHYは、新しい高速SERDESプロトコルの進展のような、次世代データ転送速度やプロセス・テクノロジに対応するように設計された先進のアナログ・アーキテクチャに基づいている。

今日の設計者は、1.25から3.125 Gb/s(ギガビット/秒)のスピードで動作する高速インターコネクト向けのPCIe、SATA、およびXAUI PHYを使用したネットワーク機器、ストレージ、コンピュータ、そしてコンシューマ製品向けのSoCを開発している。量産テストにあたっては、これらの高速転送スピードのテストに高価な高速テスタが必要になるという問題がある。シノプシスの新しいPHYは先進のビルトイン診断機能を提供しており(JTAG - Joint Test Action Group - を通してアクセス可能)、従来の外部ループバック・テスト合否テストのみならず、高速のリンク・マージン・テストが行えるように設計されている。この手法は非常に優れているものであり、設計者は驚くほど直接的に計測することが可能で、従来型の低スピード・デジタル・テスターのみで信号、チャンネル、およびレシーバの統合を検証することができる。この先進の手法により、最新式の高コストなテスト機器を使用せずに高速PHYのアナログ部分の優れたテスト・カバレッジを実行することができるため、テストコストも含めて、PHYの使用によって発生するコスト全体を削減できる。複雑なテスト・プログラムの開発行うことなくPHYの製造テストを実行でき、かつ最大限のテスト・カバレッジを確保できる簡単な合否判断JTAGベクタの提供により、容易に高品質なテストが可能になる。

The Linley Groupのシニア・アナリストJag Bolaria氏は、次のように述べている。「シノプシスが同社のIP群に、新たにPICe、SATA、XAUI PHYを追加したという事実は、同社が低消費電力で高性能なインターコネクトを積極的に提供していくという意思表明だと受け止めています。これらの新しいPHYは、消費電力が非常に低く、オン・ボード診断やATEといった先進の機能を含んでいます。」

シノプシス ソリューション・グループのマーケティング担当副社長 Guri Starkは次のように述べている。「シノプシスは新しいPHYの提供により、ミックスド・シグナルIP、そしてPICe、SATA、XAUI向けの完全なソリューションを提供していくというリーダーシップを確固たるものとしました。我々は現在、次世代の高速、高性能シリアル・インターコネクトの提供を目指しています。」

提供時期について
DesignWare SATAとXAUI PHYは、現在130-190nmプロセス・テクノロジ向けに限定出荷中。PCI Express向けのDesignWare PHYは量産向けに現在出荷中。

DesignWare ミックスド・シグナルIPについて
シノプシスは、PCI Express、SATA、XAUI、そしてUSBプロトコル向けの包括的な高性能PHY IP群を提供しており、設計者は次世代SoCにアナログ・ミックスド・シグナルIP(MSIP)を迅速に統合することができる。業界最先端のプロセス向けに提供されており、DesignWareミックスド・シグナルIP群は、今日のネットワーク機器、ストレージ、コンピュータ、コンシューマ製品市場向けの高速SoC設計開発のニーズに応えるべく提供されている。DesignWare MSIP群は、包括的なデジタル・コントローラおよび検証用IPによって補完されており、チップ開発者に対し完全なSoC統合ソリューションを提供している。それぞれのMSIPのライセンスが個別に購入できるほか、簡単な契約で全てのMSIPを使用可能なVolume Purchase Agreement方式も選択できる。DesignWare MSIP群の詳細は、www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームと検証プラットフォーム、および製造ソフトウェアを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。

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Synopsys, DesignWareは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
PCI Expressは、PCI-SIGの登録商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス株式会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781