ニュースリリース - 2005年9月26日

シノプシス、業界初のワイヤレスUSB仕様規格認定済みワイヤレスUSBコントローラIPを発表

迅速なIPの提供により、次世代SoCでのワイヤレスUSB活用を促進

2005年9月26日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、USB Implementers Forum (USB-IF) で認定されたワイヤレスUSB仕様ベースのSoC開発向けIPソリューションを発表した。規格認定済みワイヤレスUSBを活用することにより、ケーブル不要の接続機能を携帯機器で実現できる。フル機能の合成可能なDesignWareワイヤレスUSB (WiUSB)デバイス・コントローラは、WiMedia(TM) Allianceの超広域共通無線通信プラットフォーム標準に合わせて開発されている。シノプシスのWiUSBデバイスのデモンストレーションは、2005年9月28日および29日に東京にて開催されるWireless USB Developers Conferenceのシノプシスとインテルのブースにてご覧いただける。

シノプシスは、面積と消費電力を最小化するために、低消費電力設計フローおよび低消費電力アーキテクチャを用いてDesignWare WiUSB IPコアを開発した。DesignWare WiUSBコアは、効率の良いシステム・インテグレーションを実現するためにAMBA(TM) 2 AHB(TM)のインターフェイスを提供しており、PHY インターオペラビリティを実現するためにWiMedia MAC-PHYインターフェイスとの互換性を備えている。また、シミュレーションやハードウェア・インターオペラビリティ・テストなどを含む広範囲に渡る検証プロセスを経て開発された高品質なIPであるため、設計者はSoCへのIP統合リスクを削減しつつ開発期間の短縮を実現できる。

WiMedia Allianceの会長 Stephan Wood氏は、次のように述べている。「規格認定済みワイヤレスUSBベースのIPの提供は、この規格が一般的になってきたことを表しており、携帯機器の開発にあたって、様々な場面でWiMediaの採用が迅速化していくと思われます。シノプシスのDesignWare WiUSB IPは、ハードウェア、ソフトウェア、IP、チップおよびシステムの開発者向けのWiMedia超広域通信ソリューションを完成させました。」

USB Implementers Forum 会長兼プレジデントのJeff Ravencraft氏は次のように語っている。「規格認定済みワイヤレスUSB仕様の技術担当として、シノプシスはこのテクノロジ仕様の構築に実質的な貢献をしてくれました。我々は、規格認定済みワイヤレスUSBをベースとしたすばらしいコンシュマー製品を実現するビルディング・ブロックを提供するシノプシスのような会社が次々に出てくるだろうと予想しています。」

シノプシス ソリューション・グループのマーケティング担当副社長 Guri Starkは次のように述べている。「次世代製品には、家庭でも、職場でも、そして余暇を楽しんでいるときでも、豊富なマルチメディア・コンテンツをワイヤレスでダウンロードできる高帯域通信が必要となってきます。このご要望にお応えするため、シノプシスは次世代ワイヤレスUSB IPの開発という大掛かりな仕事に取り掛かりました。 USB IPのマーケット・リーダーであるシノプシスにとって、ワイヤレスUSBソリューション開発は自然な選択でした。ワイヤードのUSBからワイヤレスUSBへと移行するにつれて、設計者はUSB IPの専門技術の重要さを理解するでしょう。」

USB-IFで発表された規格認定済みワイヤレスUSBは、ワイヤードUSB規格の成功を基盤としており、これによりワイヤレスの世界でもUSBテクノロジを享受できる。つまり、PCや各種コンシュマー製品のような携帯機器で、ケーブル不要の接続機能を実現できる。USBテクノロジを活用すれば、SoC設計者は設計期間の短縮や、生産性を向上つつUSBならではの高速接続機能を実現できる。さらに、規格認定済みワイヤレスUSBは、既存の規格の何分の1かの消費電力で高帯域データ・ストリームを実現する。低消費電力化の要求に対応するためには、コスト効率の良いCMOSでのインプリメンテーションがふさわしい選択となろう。シノプシスは、Wireless USB Promoter GroupおよびWiMedia Allianceとその技術部会の一員である。WiMedia Allianceは、複数の通信規約間でのインターオペラビリティの実現を目的とした業界アライアンスである。

提供時期について
シノプシスのDesignWare WiUSBデバイス・コントローラ・コアは、早期採用のお客様向けに現在出荷中であり、2006年初頭に一般提供開始予定。DesignWare WiUSB IPの他に、シノプシスはデジタル・コア、検証用IP、ミックスド・シグナルPHY IP、フラッシュ・メモリ統合用IPを含む完全なUSB 1.1, 2.0、 そして、On-The-Go (OTG) ソリューションを提供している。

DesignWare Core製品群について
DesignWare Core製品群は、通信プロセッサ、ルーター、スイッチ、ゲーム機、デジタル・カメラ、コンピュータとその周辺機器など、業界で最も注目されている製品向けに、シリコン実証済みのデジタルおよびミックスド・シグナル・コネクティビティIPを提供している。これらのコアは合成可能なRTLソースコードまたはGDS形式で提供され、設計者は革新的で低コストなSoCおよび組込みシステムの開発が可能になる。また、DesignWare Coresには柔軟なライセンス・オプションが用意されており、プロジェクトに必要なコアのライセンスが個別に購入できるほか、簡単な契約で全てのコアを使用可能なVolume Purchase Agreement方式も選択できる。DesignWare IP群の詳細は、www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームと検証プラットフォーム、および製造ソフトウェアを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。

将来の予測に関する声明
本リリース文の内容には、safe harborのSecurities Exchange(1934)のSection 21E規定に基づき、シノプシスのDesignWare WiUSB提供時期に関する声明が記載されている。これらの内容は、シノプシスの現在の予測と所信に基づくものである。DesignWare WiUSBの製品開発完了までに発生しうる予測し得ない困難、他の新製品のよってもたらされる不確定要因、その他2005年7月31日に終了した四半期のForm 10-QシノプシスQuarterly Report の “Factors That May Affect Future Result” 章に含まれる要因のため、実際の結果はその内容と大いに異なる場合がある。

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Synopsys, DesignWareは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
AMBA, AHBはARM Limited.の商標です。WiMediaはWiMedia Allianceの商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス株式会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781