ニュースリリース - 2005年9月19日

シノプシス、ダイとパッケージのフロアプランニングと解析をコンカレントに実行するJupiterIOを発表し、Galaxyデザイン・プラットフォームを拡充


先進のフリップチップ手法により、最先端企業が劇的な生産性向上とコスト削減を達成

2005年9月19日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、JupiterIOの提供によりフロアプランニング・ソリューションを拡充したと発表した。JupiterIOは、フリップチップ・デザイン・フローを対象としており、ダイおよびパッケージのフロアプランニングと解析をコンカレントに実行するテクノロジを提供する。JupiterIOの初期バージョンをデザイン・フローに採用し、最新のフリップチップ・デザインを行ったTundra Semiconductor社などの最先端企業は、劇的な生産性向上とコスト削減を達成した。JupiterIOは、Galaxyデザイン・プラットフォームの構成ツールである。

高帯域、高スピード、そして多ピン配線を実現できるチップを早く活用したいという需要から、フリップチップの増加が加速している。2005年IC Insights Reportによると、フリップチップのマーケットは2009年まで年間38%のペースで成長すると予測されている。この需要予測に基づけば、設計期間と設計コストをより高度に管理するために、よりコンカレント性が高いデザイン・フローのニーズが増すことになる。JupiterIOはフロアプランニング・ツールJupiterXT上で動作し、Galaxyデザイン・プラットフォームにおけるコンカレント・フロアプランニング最適化機能を拡充することで、このニーズに対応する。これにより、パッケージとダイの間の配線を考慮した上で、デバイスの性能向上、コスト削減、そしてテープアウトまでの期間短縮を達成できる設計が行えるようになる。

Tundra Semiconductor社、エンジニアリング・ディレクタのBryan Peter氏は、以下のように述べている。「我々の最新製品に求められている性能を達成するために、当社ではより多くのデザインをフリップチップ方式へと移行いたしました。JupiterIOを、我々のGalaxyデザイン・プラットフォーム・ベース設計フローに採用したことにより、IOプランニングに要する期間を最大70%短縮し、プランニング段階におけるイタレーションを大幅に削減できると考えています。今後我々が開発していくすべての新規フリップチップ・デザインにとって、JupiterIOは最有力のソリューションです。」

JupiterIOは、ダイ上のシステムとパッケージの両方を制約条件としてチップレベルのフロアプランニングを開始する“パッケージの影響を考慮したメソドロジ”をサポートしている。JupiterIOは、チップおよびパッケージ・データベースの両方に同時にアクセスできるため、ダイとパッケージの接続に係わるインターフェイスの主要コンポーネントのトレードオフや評価を同時進行で行うのが容易になる。この機能は、従来のコンカレントではないフリップチップ・デザイン・フロー、すなわち一端決定したフロアプラン・データを用いてI/Oとパッケージのデザインを進めていく場合に発生するタイミング遅延やイタレーションを削減する。

シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラル・マネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「シノプシスは、Agere社やTundra社といった最先端半導体企業様と緊密に協力しており、シリコン領域とパッケージ領域の橋渡しをし、より低コストでより迅速にフリップチップ・デザインを実行できる手段を提供しております。JipiterIOをご採用いただくことにより、この成長著しい設計分野の独自のニーズに対応し、デザイン・プランニングの初期段階においても、パッケージを考慮したデザインが可能になります。こういったニーズを満たしていくため、今後もGalaxyデザイン・プラットフォームにおけるコンカレントな最適化機能をより一層拡充して参ります。」

出荷時期
JupiterIOは、本日より一般提供を開始している。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームと検証プラットフォーム、および製造ソフトウェアを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Galaxy、JupiterXTは、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス株式会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781