ニュースリリース - 2005年1月25日

東芝、シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームを用いて、MeP搭載システムオンチップの消費電力を40%削減


Galaxyのマルチ・ボルテージ対応設計フローが東芝の低消費電力設計を実現

2005年1月24日カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計ツールの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、株式会社東芝がシノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームを用いて、該社の最新のMedia embedded Processor(MeP)搭載90nmシステムオンチップ(SoC)の消費電力を40%削減したと発表した。Galaxyのマルチ・ボルテージ設計フローにより、東芝はモジュールレベルで消費電力性能を最適化する低消費電力アーキテクチャをSoC上に実現した。このアーキテクチャは携帯機器等のアプリケーションに最適である。

株式会社東芝 セミコンダクター社 設計技術技師長 吉森崇氏は次のように述べている。「当社は、低消費電力が必要とされる製品への適用を想定したMeP SoC向けに、『部分fV制御技術』* を開発しました。我々は、Galaxyのマルチ・ボルテージ設計フローを用いて、この低消費電力アーキテクチャを携帯端末向けSoC上にインプリメントし、モジュール単位で40%もの消費電力削減を達成しました。これを受けて現在当社では、このGalaxyベースの設計フローを当社の低消費電力設計メソドロジの標準フローとすべく検討中です。」  (関連記事:東芝様リリース文

* 部分fV制御技術:
システムLSIの動作モジュールごとに動作周波数と電源電圧を最適制御する事で動作時の消費電力を低減する技術

東芝は、来る1月27-28日、横浜で開催されるEDS Fairの東芝ブースにてこの最新アーキテクチャと開発成果を公開する。

Galaxyデザイン・プラットフォームが提供するローパワー&パワーインテグリティ・ソリューションは、顧客の実デザインで立証済みのパワーマネージメント・ソリューションである。Galaxyでは、クロック・ゲーティング、マルチ・ボルテージ対応、マルチ・スレッシュホールド対応、ステート維持パワー・ゲーティング、パワー・ネットワーク・シンセシスなどのテクノロジを駆使した低消費電力ソリューションを提供している。設計者は、Galaxyが提供する全ての機能により、設計結果の予測性が高く、90nmプロセスで実績のある設計フローを活用できるようになる。これによりタイミング、面積、消費電力の収束にかかる期間を短縮し、短期間での設計完了を実現できるようになる。

シノプシス インプリメンテーション・グループ担当副社長兼ジェネラルマネージャーのAntun Domicは次のように述べている。

「シノプシスは、様々な設計メソドロジの開発で東芝様と協力していますが、今回Galaxyを用いて東芝様が達成された成果を非常に嬉しく思っております。東芝様のMeP SoC向け低消費電力設計フローの成果は、マーケットのリーディング・カンパニー各社がGalaxyによっていかに短期間で設計収束を達成し、そしていかに迅速に革新的な製品を市場に投入できるかを象徴するものです。」

シノプシスについて
Synopsys, Inc. (NASDAQ上場コード名:SNPS) は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダーである。複雑なシステムオンチップ開発を実現する、最先端技術を用いたIC設計プラットフォームおよび検証プラットフォームを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。また、顧客の設計プロセスを簡素化し、その製品開発期間を短縮するために、設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを提供している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jp より入手可能。

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Synopsys、Synopsysのロゴは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
Galaxyは、Synopsys, Inc.の商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。


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<お問い合わせ先>
日本シノプシス株式会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-5746-1780 FAX: 03-5746-1781