Galaxy Custom Designer LE  

カスタム・レイアウト・エディター 

概要
Galaxy Custom Designer® LEは、めまぐるしく移り変わる今日のナノメータ・デザインの難問解決を可能にする、次世代のレイアウト入力/編集ツールです。 このツールの使用にあたっては、新たな知識の習得をほとんど必要としません。Custom Designerでのレイアウト編集作業は少ないクリック数と迅速なメニュー・アクセス、シンプルなポップアップ・メニューで実行されます。

イントロダクション
生産性の向上を念頭に開発されたCustom Designer LEは、DRCの適正さを維持するインテリジェントなマルチパート・パスなどの機能による時間を節約する自動レイアウトや先進的なPcellのサポートにより、超高速なレイアウト編集を可能にします。

「旧式のレイアウト・システムを使い慣れた方であれば、Custom Designerですぐにも生産性を向上させることができます。」
-シニア・アナログ・マスク・デザイナー Andrew Bosik

カスタム設計システムの中核ツールであるCustom Designer LEは、セルベースとミックスドシグナル両方のカスタム・デザインに対応する統一プラットフォームで、ブロックレベルおよびトランジスタレベルのレイアウト/編集機能を提供します。

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主な利点
  • セルベース・デザインとカスタム・デザインの両方に対応する統一プラットフォームで複雑なチップ設計とインテグレーションのタスクをスピードアップ
  • シノプシスのIC Validator、Hercules™ DRC/LVS、およびStarRC™フローのサポートによる業界標準サインオフ・フィジカル検証をサポート
  • IPL AllianceのInteroperable PDK(iPDK)ライブラリのサポートによる業界での設計データ共有
  • マルチライブラリ・デザインの編集時に1つのセッションで複数のLayer Purpose Pairブラウザを表示
  • ほぼDRCクリーンなレイアウトにより設計完了までの期間を短縮し、DRC後の修正作業を格段に軽減する高機能でインタラクティブなレイアウト自動化ツール

図1: Custom Designer LE
図1: 設計者の生産性を即座に向上させるCustom Designer LEの見慣れたルック・アンド・フィール

Galaxyインプリメンテーション・プラットフォームを拡張した設計環境
半導体設計がカスタムおよびアナログ/ミックスドシグナル設計の要素をますます必要とするにつれ、既存のデジタル設計フローへの迅速かつ効率的な統合という課題に対処する新しい方法が求められています。

Custom Designerは、シノプシスのGalaxy™インプリメンテーション・プラットフォームのパワフルな能力を活用して、カスタム/デジタル設計チームに統一ソリューションを提供します。 デジタル設計チームは、最適なパイプラインによりAMSブロック記述フロー全体にアクセスすることができ、面倒なデータ交換を必要とすることなく、デザイン開発期間を短縮します。

最短の開発期間を実現する共通使用モデルの統一フロー
Custom Designer LEは共通使用モデルをベースとした統一フローを提供し、シノプシスのHercules LVS/DRCやStarRC寄生抽出へのシームレスなアクセスを可能にします。 設計者は、Custom Designer環境の一部としてHerculesまたはStarRCを実行するだけで、容易に素早くフィジカル検証と抽出を実行することができます。

Custom Designer SE、Custom Designer LE、StarRCのネイティブ・インテグレーションにより、バックアノテーションを利用した完全なポスト・シミュレーション・フローが可能です。 この包括的フローは、フィジカル設計から抽出された寄生情報の精度を最高レベルで保証します。

図2: Custom Designer
図2: Custom Designerでは、スケマティックとレイアウト、
Custom WaveViewの緊密な統合が、デバッグをスピードアップ します。

レイアウト編集をスピードアップする先進のPcell
Custom Designerは、Pcellパラメータ変更の結果を、配置へと移行する前にリアルタイムでプレビュー表示します。 設計者は変更結果を確認してデザインを素早く調整できるので、レイアウト編集の大幅なスピードアップになります。

Custom Designerは、TCL、Python、C++で記述されたPcellをサポートし、同一デザインでこれらのPcellを自由に混在させることができます。

Custom Designer LEでのPcellのコールバックはスクリプト実行時にも行われるので、デザインの同期化の問題を回避することができます。 この機能では、バッチ・モードによるセルの編集/配置時のPcellアバットメントもサポートされます。 レイアウトの作成や編集のためのバッチ・モード処理にスクリプトを使用することができ、アバットメントも的確に行われます。

またCustom Designer LEは、グラフィカルな手段でPcellを素早く画面上で操作できるストレッチハンドルを完全にサポートしています。 ユーザは、ストレッチハンドルをドラッグして、周囲のオブジェクトとの相互関係を考慮しながらPcellのレイアウトを素早く変更できます。

インターオペラブルなPDKライブラリ
インターオペラブル・プロセス・デザイン・キット(iPDK)標準を策定および推進する業界規模の共同体制、IPLアライアンスによるインターオペラブルなPDKライブラリはCustom Designerでも使用できます。 IPLスタンダードでは、1つのPDKを任意のOpenAccessツールで使用できるため、PDKの開発およびサポート・コストや統合コストが削減されるばかりでなく、アナログ/カスタムIC設計フローを作成する際のツール選択が初めてできるようになりました。

図3: Custom Designer
図3: ビアの上下自動化とビア・テンプレートによるバス配線

自動レイアウトにより時間を節約
Automatic Guardring Generatorを利用して、ユーザはコンフォーマルおよびレクトリニアのガードリングをリアルタイムに作成できます。 これらのガードリングはマルチパート・パス(MPP)とも呼ばれます。 ガードリングは、選択したレイアウト・オブジェクトの分離間隔を指定することにより、高速生成することができます。 ガードリングは接続性を意識しており、"Stretch" 、"Reshape"、および"Chop"コマンドでさらに操作することができます。

Custom Designerの接続性を意識した自動ビア挿入機能では、異なるレイヤ上の配線をネット名で同一認識し、DRCクリーンなビアまたはビア・アレイを自動挿入します。 この機能をリアルタイムに実行して、迅速かつ高精度なレイアウト配線を行うことができます。 ビア挿入の使用モデルは、単純なポイント・アンド・クリック操作で、一度に1つずつビアを挿入することも、ウィンドウ領域で該当するすべての領域にビアを挿入することもできます。 レイアウト階層を掘り下げてこの機能を操作することもできます。

自動接続機能により、ピン、ソース、ドレイン、ゲートの接続にぴったり合わせる配線がハイレベルで可能なため、グリッド上の接続が適切かどうかを確認するためにズームイン/ズームアウトする必要性が軽減されます。 この機能を利用すると、マウスクリック数が削減されるため、生産性が向上します。

高性能のインタラクティブなバス配線機能により、複数のバスビットを同時にデジタル化できます。 バスルーターは、多様なビアパターンの選択肢を利用して、ビアの上下移動を自動的に行います (図3を参照)。

Align Assist機能は、適切な位置決めのガイドを示すインタラクティブな位置決めマーカーを表示します。これにより、ハイレベルでの作業がやりやすくなります。 この機能は、描画キャンバス上のすべてのオブジェクトに適用できます。

Custom DesignerのBridge and Tunnel(ブリッジとトンネル)コマンドで、ウィンドウまたはデジタル化されたレクトリニアの形状を使用して位置を指定し、ブリッジ(上の配線層に接続)またはトンネル(下の配線層に接続)を素早く作成して、配線が特定のバスまたはネットの下を通るようにすることができます。 設計者がワイヤを切断してビアを挿入する作業を手作業で行う必要がなくなります。 これにより、コストのかかるDRC違反が発生する可能性を軽減し、手間のかかる修正作業を回避します (図4を参照)。

シャドウモードは、それぞれ独立したトゥルーカラーでネットを強調表示し、背景を薄くすることができるユニークな強調表示機構です。 また、シャドウモードには、背景の明るさを設定するための調光制御機能があります。 (図5を参照)。

図4: Custom Designer
図4: Tunnel and Bridge(トンネルとブリッジ)コマンドがバスの下にある配線パスのクリアに使われた例。
操作前のバス(左)と操作後のブリッジ(右)

SmartDRD: 革新的なデザインルール・ドリブンのテクノロジ
Custom Designer LEは新しい先進機能を採用してDRC修正の編集を支援します。 このテクノロジは一般にデザインルール・ドリブン(DRD)編集と呼ばれます。 SmartDRDは、次の3つの高性能な機能を提供し、現在の主流および最先端の半導体プロセスいずれのDRCにもリアルタイムに対処します。

  • DRDVisual
  • DRDAssist
  • DRDAutoFix

DRDVisualは、テーブルベースのルールを含む数百のルールを同時にチェックし、リアルタイムにフィードバックを表示します(図6を参照)。

DRDAssistを利用することで、DRCクリーンなレイアウト作業をズームアウトした”ハイレベル”で行うことができ、ズームイン/ズームアウトの繰り返しを大幅に削減することができます。 DRDAssistはDRCの正確さを確保するため、オブジェクトを設計ルールの最小距離で分離した状態をリアルタイムで維持します。 DRDAssistの“プッシュスルー”テクノロジは、レイアウト設計者が必要に応じて設計ルール違反にカーソルを移動するだけで、違反を何度でも上書きできる柔軟性の高い使用モデルです。 リペリング機能は、設計者が作業を続ける中で、DRCチェックを一時的に無効にしたり、次の違反チェックのために再度有効にしたりするのに使います。 レイアウト設計者は完全に機能を制御でき、“プッシュスルー”の感度のしきい値もユーザが制御できます。

DRDAutoFix(図7)は、DRC違反の自動検出/修正機能を用いています。この機能により、レイアウトの設計にかかる時間の40%以上を占めることもあるDRC違反の手動修正が大幅に削減されます。 この新しいテクノロジにより、カスタム・レイアウトの生産性が劇的に向上します。 最小限の摂動アルゴリズムで、普通なら手作業になるDRC違反の修正を自動化し、またシンプルなポイント・アンド・クリックの使用モデルを採用しています。

図5: Custom Designer
図5: 選択したネットに対して有効化されたシャドウモード

図6: Custom Designer
図6: DRDVisualによるデザインルール・ドリブン・レイアウト

オープンでインターオぺラブルな拡張性の高い環境
Si2のOpenAccessデータベースを基礎とし、業界標準のTcLスクリプト言語による高い拡張性を備えたCustom Designerのオープン環境では、CADグループが新しいツールを環境に迅速に追加することを可能にします。

Custom Designerのオープンな基盤は、設計データに自在にアクセスできる環境を提供し、EDA業界に変遷をもたらします。 固有の言語、データベース、拡張子を持たないCustom Designerでは、システムの設計基盤を詳細に可視化し、インメモリ・データやランタイム・オブジェクトへのアクセスなどの高性能アプリケーションの統合および開発が可能です。

また、Custom Designerのオープン・インフラストラクチャは、メニューやツールバー・アイコンなどの標準コンポーネントへのアクセスを提供するので、Custom Designer環境全体で一貫したユーザ・インターフェイスを開発できます。

Custom Designerのオープン環境には、オープン・ソースコードが同梱されたProgrammable Netlisterも含まれ、extracted viewなどのカスタム・ネットリスト・フォーマットの迅速なインプリメンテーションが可能です。 このネットリスト作成ツールは、PEL/AEL式、CDF"simInfo"、netlistingなどを含むComponent Definition Format(CDF)パラメータをサポートします。


図7: 修正の前(左)と後のスペーシング違反を表示するCustom Designerの
DRDAutoFixレイアウト生産性機能

Custom Designer環境全体で共有されるパワフルな機能
新しい高機能のGUIテクノロジは、Custom Designerシステム全体に、すべてのコンポーネントに共有される独自機能を提供します。

Custom Designerのプロパティ・エディタでは、選択したインスタンスのプロパティ値の個別編集または一括編集が可能です。 タブ表示により各種デバイス・タイプの編集が容易に行え、"As-Is"テクノロジにより値のミスマッチが明示されます。

Custom Designerの"Transaction History"は、スケマティックとレイアウトの編集工程でのすべてのデータ作成/操作コマンドを記録する、洗練されたundo/redoシステムです。 いつでも呼び出し可能なこのコマンドヒストリはセルビューごとに独立しているので、編集手順の復元が容易です。

すべてのCustom Designerコマンドはログ・ファイル(.logおよび.tcl)に記録され、ツールで再現することができます。 これは、反復が必要なタスクのマクロを作成するときに有効です。

最近使用したコマンドのアイコンはヒストリ・ツールバーに表示され、 以前に使用したコマンドの再起動が容易です。 Custom Designerは標準およびユーザ定義のバインドキーもサポートするので、ユーザ独自の設計方式に合わせてシステムをカスタマイズすることができます。

Custom Designerに搭載された単一のジョブ・モニタによって、Custom Designerのネイティブ・ツール、もしくは環境に統合されているその他のツールから起動されたすべてのバッチジョブおよび対話型ジョブが記録されます。 異なる複数のセッションにわたるジョブのステータスが保存されます。 また、ジョブ・モニタでSun MicrosystemsのSun Grid EngineおよびPlatform ComputingのLSFロードバランシング製品に送信されたジョブを管理できます。

サポート・プラットフォーム
  • 32/64ビット向けX86
  • Red Hat Enterprise Linuxバージョン4および5(AS、ES、WS)
  • SUSE Linux 10および11(AS、ES、WS)