DesignWare ARCオプション 

概要 

シノプシスは、DesignWare® ARC®プロセッサのプロセッシング能力を特定用途に最適化できるよう追加する、別ライセンスのコンフィギュラブルなオプション群を提供します。このオプション群には、メモリ保護ユニット(MPU)、浮動小数点演算ユニット(FPU)、リアルタイム・トレース(RTT)、 機能安全拡張パッケージ(SEP)、ARC600および700プロセッサ向けXYアドバンストDSP、マイクロDMAコントローラ、CryptoPackおよび拡張セキュリティ・パッケージ、そしてマルチコア・プロセッサ向けのARConnectが含まれます。

セキュリティオプションはARC EMコアに暗号ソフトウェア・アルゴリズムのアクセラレータを付加し、拡張セキュリティ・パッケージは安全な、タンパー耐性のある環境を作成し、システムとソフトウェアをIP盗聴や意図的な外部からの攻撃などのセキュリティの脅威から守ります。SEPパッケージは、ISO26262機能安全規格に準拠する自動車用途向けです。ARC EMプロセッサ・ファミリはまたµDMAコントローラ・オプションとマルチコア統合を容易にするARConnectコンフィギュラブル・ハードウェアも提供します。XYアドバンストDSPオプションは、ARC600プロセッサにフル機能のディジタル・シグナル・プロセッシング機能を提供します。FPXおよびFPU浮動小数点オプションは、ARCプロセッサに高性能な単精度および倍精度の演算命令を付加します。リアルタイム・トレースオプションは、あらゆるSoCに搭載されたARCコンフィギュラブル・アーキテクチャ内に統合可能です。

 

 
高性能かつ高効率の単精度、倍精度浮動小数点演算のハードウェア・アクセラレーションを追加。ARC HS、EM、700、600およびオーディオ・プロセッサに対応。


 
タンパリング耐性の高い、セキュアな環境とセキュリティ機能をSoC上で加速するオプション。ARC EMプロセッサに対応。

  • 機能安全
  • ARC EMプロセッサ向けの自動車用途向け機能安全オプションmore

 
ハードウェア機能およびISO 26262 ASIL D認証向けの詳細な機能安全関連文書。ARC EMプロセッサに対応。


 
特定の保護アドレス空間を分離し、パフォーマンスを向上。ARC HS、EM、700、600およびオーディオ・プロセッサに対応。

  • DSP
  • ARCプロセッサ向けDSPオプションmore

 
データの授受をレジスタと同等のスピードで実行することでメモリ・フェッチ・サイクルを削減したマルチ・バンク(XY)メモリと特別なDSP命令を追加。ARC EM、700および600プロセッサに対応。


 
最小限のエリアで、消費電力のペナルティがなく、迅速にソフトウェア・デバッグを可能に。ARC HS、EM、700、600およびオーディオ・プロセッサに対応


 
µDMAコントローラ・オプションおよびARConnectによるコンフィギュラブルなハードウェアによるマルチコア統合。ARC EMプロセッサに対応。

ARCの利点: 小面積、低消費電力で高性能を実現

ARCプロセッサ・コアはSoC組み込み用途として性能/消費電力/面積(PPA)の効率は業界随一です。ARCプロセッサは、消費電力制約の厳しい組み込み用途向けとして当初は設計されていましたが、命令とデータの同時メモリアクセスに耐えうる高性能を実現するためのハーバード・アーキテクチャ、高い電力効率を実現する高速スカラー・パイプラインを実装しています。また、32bit RISCエンジンは16/32bit命令セットが混在するような組み込みシステムにおいても高いコード密度を実現します。

ARCの高度な構成可変性と命令セット・アーキテクチャの拡張性はPPA効率に貢献します。設計者はハードウェア機能の追加・削減を行い、アプリケーションに最適なPPAを実現します。また、ARCのユーザはカスタム命令やハードウェア・アクセラレータ、密結合メモリや周辺回路を追加することができ、プロセッサ単体およびシステム全体の性能や消費電力効率を劇的に向上させることができます。

ARCプロセッサに最適化された完全かつ検証済みの商用およびオープンソースのツール・チェーンにより、SoC設計者が効率よくPPA目標を達成できるようなARCシステム開発環境を提供します。

ARCの利点: PPA最適化された、必要なハードウェアだけを組み込み

ARCプロセッサは高度に構成変更可能であり、必要な機能だけを組み込むことで、性能、消費電力、面積の要求に合わせて最適化することが可能です。ARChitectウィザードは以下のような構成やオプションをドラッグ-アンド-ドロップで変更可能です。

  • 命令、プログラム・カウンタやループ・カウンタ幅
  • レジスタ・ファイルサイズ
  • タイマ、リセットや割り込み
  • バイト・オーダリング
  • メモリ種類、サイズ、分割、ベース・アドレス設定
  • 電力制御、クロック・ゲーティング
  • ポートやバス・プロトコル選択
  • 乗算器、除算器などのハードウェア実装機能
  • メモリ保護ユニット(MPU)、浮動小数点演算ユニット(FPU)やリアル・タイム・トレース(RTT)といった、付加ライセンス機能
  • 命令の追加・削除

ARCの利点: カスタム命令の追加によるコード実行の加速と低消費電力の実現

ARC Processor EXtension (APEX)テクノロジにより、ARCユーザは用意にカスタム・ハードウェアを実装することができ、劇的な性能改善や消費電力の提言を実現します。ARCプロセッサには以下の拡張性があります。
  • カスタム命令
  • 追加ハードウェア (Verilog RTLなど)
  • コア・レジスタ
  • 補助レジスタ
  • 条件やステータス・コード
  • メモリ・マッピングされた機能ブロックや密結合された周辺回路
ARCプロセッサ拡張は性能、消費電力と面積を劇的に改善します。例えば、カスタム命令はソフトウェア実行を加速し、1命令実行に必要なサイクル数の提言により周波数を下げることができ、エネルギー効率を向上させます(もしくは、同じエネルギーでより多くの命令を実行できます)。コードサイズも減らすことができ、メモリ容量の削減にも寄与し、コストと消費電力の低減に繋がります。



センサ向けソフトウェアにおける、APEXアクセラレータによる消費電力とサイクル・カウントの低減

また、APEXインターフェースは密結合メモリや周辺回路を追加することができ、追加バス・インフラストラクチャを排除します。”bus-less”のデザインを実現することにより、面積とレイテンシの更なる削減を実現し、最低限のコストでシステムレベル性能を向上します。