ニュースリリース - 2017年3月8日 

シノプシス、セーフティ・モニターを組み込んだ業界初のASIL D適合認証済みデュアルコア・ロックステップ・プロセッサの提供を開始 

ARC EM Safety Islandsプロセッサにより 先進運転支援システム(ADAS)やレーダー / センサー・システム向けチップの 開発とISO 26262認証取得にかかる期間を短縮

概要
セーフティ・モニターを搭載した事前構築/検証済みのASIL D 認証済みデュアルコア・ロックステップ・プロセッサ ARC EM Safety Islands により、最も厳格な車載安全基準を満たした設計にかかる労力を削減
ASIL D アプリケーション向けのロックステップ・モードと、ASIL B アプリケーション向けに性能を最適化した デュアル・コア・モードで動作
両方のコアに搭載されているタイトに結合された割り込みコントローラ、microDMA、メモリー・プロテクション・ユニットにより、完全な冗長性を確保
ASIL D 認証済みARC MetaWare Compiler により、ISO 26262 準拠のソフトウェア開発が加速

2017年3月7日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、厳格な安全基準を満たさなければならない車載システムの開発を合理化し、車載向けSoC のISO 26262 認証取得にかかる期間を短縮するデュアルコア・ロックステップ・プロセッサ DesignWare® ARC® EM Safety Island IP ファミリーの提供開始を発表した。このプロセッサ・ファミリーは、ASIL(Automotive Safety Integrity Level)D 適合認証済みのDesignWare ARC EM4SI、EM6SI、EM5DSI、EM7DSIで構成されており、システム動作や実行時間のエラーを発見する誤り検出 / 訂正(ECC)機能や、プログラマブル・ウォッチドッグ・タイマーなどの安全性対策ハードウェアに加えて、セルフチェッキング・セーフティ・モニターも統合されている。ARC EM Safety Islands には、故障モード影響診断解析(FMEDA: Failure Modes Effects and Diagnostics Analysis)レポートをはじめとする広範囲にわたる機能安全ドキュメントも含まれているため、開発したチップあるいはシステムのISO 26262 ASIL D 認証取得に必要な工数を削減できる。また、ASIL D 適合認証済みのARC MetaWare Development Toolkit for Safety により、ARC プロセッサ・ベースのISO 26262 準拠ソフトウェアの開発 / デバッグ / 最適化も容易になる。ARC EM Safety Islands は、ADAS やレーダー / センサー・システムといったさまざまな車載システムに求められる安全性や面積の要件を満たせるよう設計されている。

SGS-TÜV Saar 半導体部門 プロダクト・マネージャー Wolfgang Ruf 氏は次のように語っている。「セーフティ・クリティカルなSoC の単一故障点(SPOF)を根絶することは、ASIL D 認証取得に向けた最優先課題です。シノプシス社の事前検証済みのASIL D 適合ARC EM Safety Islands を活用することにより、設計者は、開発中の車載SoCのISO 26262 認証取得にかかる労力と時間を大幅に削減することが可能となります」

ARC EM Safety Islands は、開発対象のシステムに合った多様な性能 / 消費電力 / サイズを実現するため、コンフィギュレーション性と拡張性の高いアーキテクチャになっている。ARC EM4SI は、クローズリー・カップルド・メモリーを搭載したARC EM4 プロセッサをベースにしたデュアルコアのロックステップ・プロセッサである。ARC EM5D ベースのARC EM5DSI プロセッサには、信号処理アルゴリズム強化のため、150 以上のDSP インストラクションと統合化された乗算 / 積和演算器が追加されている。ARC EM6SI はEM4SI と同等の、EM7DSI はEM5DSI と同等の機能に加えて、最大32KB のインストラクション / データ・キャッシュが搭載されている。ARC EM Safety Islands が提供する安全性に関わる主要機能は以下のとおりである。
セルフチェッキング・セーフティ・モニターによるロックステップ実行状況の確認
クローズリー・カップルド・メモリー上のデータ / アドレス・エラーを検出し修正する誤り検出 / 訂正(ECC)機能
データ破壊やプログラム・クラッシュを防ぐためのスタック領域のオバーフロー / アンダーフローを検出するハードウェア
システムのデッドロックからの回復と改ざん行為への対策を可能にするウォッチドッグ・タイマー

セーフティ・モニターは、2 つのコアが同時にノイズパルスを受けた場合でもシステムの整合性を保つため、パリティによる時間ダイバーシティ機能を備えている。ARC EM Safety Islands には、悪質あるいは不正なコード実行からセーフティ・クリティカルなシステムを守るための浮動小数点ユニット、microDMA コントローラ、メモリー・プロテクション・ユニット等のオプションも用意されている。これらのオプション機能は、両コアと密に結合されており、冗長性を確保し、SoC の単一故障(SPOF)を更に減らすことができる。ARC EM Safety Islands に搭載されている2つのコアは、デュアルコア・モードでそれぞれ独立して動作させることもできるため、ASIL B 準拠アプリケーションのようなロックステップ動作が不要なシステムの実行性能を向上させることができる。

DesignWare ARC MetaWare Development Toolkit for Safety は、ディープ・エンベデッド・アプリケーション向けの非常に効率の高いコードの生成 / デバッグを可能にするコンパイラ、デバッガ、インストラクション・セット・シミュレータを提供する。ASIL D 認証済みARC MetaWare Compiler には、セーフティ・マニュアルやセーフティ・ガイドなどの安全性に関するドキュメントが付属しており、ISO 26262 が求める要件の達成とコンプライアンス・テストに必要となるドキュメントの整備が容易になる。またARC EM Safety Islands は、機能検証ツールVCS®、検証品質確認システム Certitude®をはじめとするシノプシスのISO 26262 認証済み機能安全検証ツールを用いた故障注入テストで完全にバリデーション済であるため、使用に当たって検証に費やす時間と労力を削減できる。ISO 26262 ASIL D レベルに適合したランダム故障カバレッジ・テストも行われている。

シノプシス IP 担当マーケティング副社長 John Koeter は次のように述べている。「コネクティッド・カーの実現に向けた技術開発は進化を続けており、車載システム開発者は、性能や消費電力だけでなく安全性に関する機能も搭載した洗練されたプロセッサ・ソリューションを製品に組み込んでいく必要があります。シノプシスがご提供するASIL D 認証済みARC EM Safety Islands プロセッサには、機能安全の担保に必要な主要機能が搭載されていますので、車載SoC 開発者の皆様は、ISO 26262 が要求する最も厳格な要件を達成し、かつ開発期間を短縮することが可能となります」

提供開始時期ならびに参考情報
ARC EM4SI ならびにEM5DSI Safety Islands プロセッサ、ARC MetaWare Development Toolkit for Safety は、既に提供を開始している。ARC EM6SI ならびにEM7DSI Safety Islands プロセッサは、2017 年第二4 半期の提供開始を予定している。車載システム向けDesignWare ARC プロセッサ・ソリューションの詳細は下記より入手可能。
ARC EM Safety Island IP
https://www.synopsys.com/dw/ipdir.php?ds=arc-em-safety-islands
Safety Option for ARC EM Processors
https://www.synopsys.com/dw/ipdir.php?ds=arc-safety-options
シノプシスは、ISO 26262 ASIL B/D 認証済み、AEC-Q100テスト済み、品質管理規格TS 16949 準拠のIP を多岐にわたって提供している。詳細は www.synopsys.com/ip-automotive より入手可能。

DesignWare IP について
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP 群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IP に関連するソフトウェア開発とハードウェア / ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IP プロトタイピング・キット、IP 向けソフトウェアの開発キット、IP サブシステムを提供している。DesignWare IP は、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IP のSoC への統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttp://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

シリコンからソフトウェアまでをカバーするシノプシスのオートモーティブ・ソリューション
    - Safe / Secure / Smarter カーを実現 -

インフォテイメント、ADAS、V2X、自動運転システムなどの実現に必要な半導体やソフトウェアの開発を担うオートモーティブ・サプライチェーンの各企業の多くが、シノプシスが提供しているSilicon to SoftwareTMソリューションを使用している。シノプシスの車載半導体設計 / 検証ツール、車載規格準拠IP、車載ソフトウェアの品質ならびにサイバーセキュリティ対策ソリューションは、次世代のSafe/Secure/Smarterコネクティッド・カーの実現を支援し開発期間を短縮する。詳細な情報はhttp://www.synopsys.com/automotive/ より入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15 位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

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<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941