ZeBuトランザクタとメモリー・モデル・ソリューション

ZeBuトランザクタは、30を超えるプロトコル固有のトランザクションベースの検証ソリューション・ファミリーで、ZeBuシステム内でエミュレーションされるSoC設計のための包括的なシステムレベルのテスト環境を構築できます。ZeBuトランザクタは、PCI Express® 4.0、AMBA®、USB、MIPI® CSI-2およびMIPI DSI、I2C、I2S、Gigabit Ethernet、10 Gigabit Ethernet、Ethernet AVB、CAN、HDMI、Digital Video、JTAGなどの一般的なプロトコルと標準仕様に対応しています。

これらのトランザクタには、ZeBuハードウェアに読み込まれる合成可能なバス・ファンクション・モデル(BFM)が含まれており、最高のパフォーマンスを実現し、トランザクタとエミュレートされたデザインと常に同期されます。

各トランザクタには、C/C++ APIも含まれているため、実トラフィックを生成し、仮想プラットフォームに接続するためのテストベンチやドライバを簡単に作成できます。仮想デバイス・モデル、アプリケーション固有のログ、整合性チェッカー、実際のハードウェアおよびネットワークへの仮想速度アダプタ、データ解析、エクスポート機能により、テスト結果を迅速かつ効率的に評価できる、プロトコル固有のツールが提供されます。既成のZeBuトランザクタを補完するトランザクタ・コンパイラを使用して、お客様独自のZeBu互換のカスタム合成可能なトランザクタを簡単に構築できます。ZeBuトランザクタは、クロックのシングル・ステッピングや波形生成に対応します。

メモリー・モデル

シノプシスは、SDRAM、DDR、DDR2、DDR3、DDR4、RLDRAM、Mobile DDR、LPDDR2、LPDDR3、LPDDR4、LPDDR5、HBM、GDDR5などの標準的なメモリーのメモリー・モデル、さまざまなフラッシュ・メモリー、その他のメモリー・モデルも提供しています。これらのモデルは、ZeBuのオンボード・メモリー・リソースを利用してエミュレートされたデザインと完全に同期するため、タイミングやリフレッシュ・サイクルの問題が生じません。さらに、モデルは構成の変更が可能で、異なるメモリ・ファミリ(SDRAMやDDR2など)を同じZeBuハードウェアに実装できます。モデルを切り替えるのにカードやDIMMの抜き差しは不要です。4 GBを超えるメモリーの場合は、ホスト・コンピューター上のストレージを使用するメモリー・トランザクタもご用意しております。

イン・サーキット・エミュレーション

シノプシスは、エミュレートしたデザインをターゲット・ハードウェア・システム、テスト機器、JTAGソフトウェア・デバッガに接続するためのイン・サーキット・エミュレーション(ICE)用インターフェイスおよびスピードアダプターも提供しています。