ニュースリリース - 2009年7月21日

TSMCとシノプシスが、インターオペラブル・プロセス・デザイン・キット（iPDK）と インターオペラブル・エコシステムを共同開発

TSMCがiPDKの開発ならびに実証環境としてシノプシスのGalaxy Custom Designerを採用

2009年7月22日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 -半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は、TSMC社の65nm/40nm/28nmといった最先端プロセス・テクノロジ向けに最適化された互換性を有するプロセス・デザイン・キット（iPDK：interoperable PDK）を共同で開発/実証/サポート/提供するための複数年にわたる協業を開始したと発表した。この協業合意は、設計者の新しいプロセス・ノードの活用を加速・拡大し、設計再利用を促進し、より優れた革新的アナログデザイン/ミックスドシグナルデザイン/RFデザインを実現する互換性のあるPDKエコシステムを確立するための2年間にわたるコラボレーションの集大成となるものである。また、TSMC社は、同社のiPDK開発/実証環境として、シノプシスのアナログ・カスタム・デザイン・ソリューション Galaxy Custom Designerを採用した。

TSMC社　デザイン・インフストラクチャ・マーケティング担当シニアディレクター　S.T. Juang氏は、次のように語っている。「当社は、新しいビジネスモデルと技術革新を進めており、当社の推進するOpen Innovation PlatformTMTMを構成するiPDKもそのひとつです。シノプシス社は、最先端かつ高品質なiPDKを開発するための専門知識を持った非常にスキルが高く献身的なエンジニアリング部門をお持ちであり、iPDKをサポートする業界で最もオープンなアナログ・カスタム・デザイン・ソリューションを提供されています。両社の協業は、iPDKをより早い時期に提供可能にし、それによって両社共通のお客様は、互換性を有するエコシステムから得られるメリットを最大限に活用できるようになります」

シノプシスは、完全なTSMC 65nm iPDKを開発/実証した際の協業プロジェクトでも主要な開発メンバーであった。TSMC社のPDK開発部隊や他のEDAベンダと直接協業することにより、複数のEDAベンダのツールで構成するアナログ/ミックスドシグナル/RF設計フローに対応したiPDKを開発した実績を持っている。シノプシスとTSMC社は、Custom Designerをベースに包括的なiPDK開発/実証ソリューションを作り上げるための協業も行ってきた。TSMC社は、最近発表された65nm iPDKが、Custom Designer、高精度回路シミュレータ HSPICEならびに高速回路シミュレータ CustomSim、LVS/DRCフィジカル検証ソリューション IC ValidatorならびにHercules、RC抽出ソリューション Star-RCXTで構成されるシノプシスのカスタム・デザイン・ソリューションで利用できることを実証した。

シノプシス　アナログ/ミックスドシグナル・グループ　上級副社長兼ジェネラルマネージャー　Paul Loは、次のように述べている。「オープン・スタンダードは、エレクトロニクス業界で技術革新を加速し、競争を刺激し、成長を促進するための触媒となります。シノプシスのオープンなアナログ・カスタム・デザイン・ソリューションとiPDKに関する専門知識が、TSMC社の包括的なPDK開発能力と組み合わされることにより、互換性を有するカスタム・デザイン・エコシステムのメリット活用に向けて業界全体が前進することが可能になります」