シノプシス & 富士通研究所 

富士通研究所、シノプシスのProcessor Designer を 用いて3G/LTEモデム向けカスタム・プロセッサを開発  

Fujitsu Semiconductor Logo Quotes 今回、当社のカスタムDSP の設計にProcessor Designer を導入する大きな決め手となったのは、カスタム・プロセッサ設計ツールのプロバイダとしてのシノプシスの実績でした。この強力なツールによってソフトウェア・ツール・チェーン開発の負担が軽減したため、チップの設計目標を達成する作業に専念できました。 Quotes

株式会社富士通研究所
ユビキタスプラットフォーム研究所 エンベデッドプラットフォーム研究部
主任研究員 毛利 真寿 氏


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企業紹介
株式会社富士通研究所は富士通株式会社の主要な子会社の1つで、富士通グループのブランドプロミス「shaping tomorrow with you」を最先端技術で支えることを主なミッションとしています。

課題
  • 3G/LTE通信のマルチモード・ベースバンド処理には膨大なゲート数が必要
  • 汎用DSPではLTEワイヤレス規格の性能要求を満たすことができない
シノプシスのソリューション
  • Processor Designer ― 特定用途向けプロセッサ(ASIP)設計・最適化ツール
利点
  • ビヘイビア・レベル・シミュレーションによりDSPのアーキテクチャ検討が容易
  • 命令セット・シミュレータ(ISS)、アセンブラ、リンカ、デバッガを含む完全なソフトウェア開発環境を設計の最も初期段階から利用可能
  • ハードウェア仕様とソフトウェア仕様の不一致を解消/li>
  • 消費電力を20%削減
  • 拡張と変更が容易で、将来のプロジェクトへの再利用性が高いLISA言語を使用
  • カスタムDSPなら市販のプロセッサIPコアで発生するライセンス料が不要
概要
富士通研究所は先ごろ、ベースバンド・プロセッサ用ASIP(特定用途向けプロセッサ)の開発に着手しました。このASIPは、スマートフォンやタブレットPC向け3G/LTEマルチモード・ワイヤレス・ベースバンド・システムのDSP機能を実行するためのものです。この新しいカスタム・プロセッサに関して、同社はいくつかの意欲的な設計目標を設定しました。
  • マルチモード・ベースバンド・システムの総ゲート数を削減する
  • 最大限のLTEパフォーマンスを達成する
  • プロジェクト・スケジュールを短縮しつつ、消費電力削減目標を達成する
これらの目標を達成するため、富士通研究所はカスタム・プロセッサおよびそれに付随する開発ツールの作成の手間を最小限に抑え、設計チームがチップレベルの設計要件を満たすことに専念できるよう、実績と定評のあるソリューションを探していました。そして同社はシノプシスのProcessor Designerを選定し、その設計ツールと自動化された設計メソドロジを活用することにより、期待どおりの結果品質(QoR)を達成することに成功しました。

消費電力とパフォーマンス
今回のプロジェクトはスケジュールが厳しく、既存のDSP を流用することも新しいDSP をゼロから開発することも現実的ではありませんでした。そこで富士通研究所が注目したのが、ソフトウェア・ツール・チェーンの生成を含め、カスタム・プロセッサを効率的に開発できることで定評と実績のあるProcessor Designerです。Processor Designerは、LISA言語で記述した単一の共通仕様から、複数の生成物(命令セット・シミュレータ(ISS)、ソフトウェア・ツール(アセンブラ、リンカ、デバッガ、コンパイラ)、RTLインプリメンテーション・モデル)が得られるため、カスタム・プロセッサを少ない労力で開発できます。この革新的なASIPインプリメンテーション・フローでは、個々のアプリケーションに合わせてパフォーマンス、面積、消費電力の最適なバランスを実現できます。
今回富士通研究所が28nmプロセスで設計したカスタムDSPは、市販の一般的なDSPに比べ消費電力を20%抑えると同時に、250MHzで12GOPS(毎秒120億回の演算性能)というパフォーマンス目標も達成しています。この3G/LTEモデム向けカスタムDSPの消費電力削減に大きく貢献したのが、Processor Designerで作成したベクトル・エンジン・ユニットです。このように、Processor Designer の採用によって富士通研究所はカスタムDSPのパフォーマンスおよび消費電力の目標を達成することに成功しましたが、それに加え、シノプシスのソリューションは富士通研究所の既存の環境にも容易に組み入れることができ、生成したRTLのバリデーションを同社のFPGAプロトタイプ上で実行できたのも大きなメリットでした。

専門家による迅速なサポート
今回のプロジェクトでツールおよびメソドロジの品質と並んで重要な役割を果たしたのが、信頼のおけるパートナーシップでした。日本国内に拠点を置くシノプシスのサポート陣、およびR&Dチームが直接開発支援に携わったことが、今回のカスタムDSP開発プロジェクトの成功に大きな役割を果たしました。厳しい開発スケジュールの中、シノプシスは問題を先取りする形で積極的にプロジェクト・チームを支援し、さまざまなサポート・リソースを提供することで、プロジェクトの目標達成を強力に後押ししていったのです。

「今回、当社のカスタムDSPの設計にProcessor Designerを導入する大きな決め手となったのは、カスタム・プロセッサ設計ツールのプロバイダとしてのシノプシスの実績でした。この強力なツールによってソフトウェア・ツール・チェーン開発の負担が軽減したため、チップの設計目標を達成する作業に専念できました」(株式会社富士通研究所 ユビキタスプラットフォーム研究所 エンベデッドプラットフォーム研究部 主任研究員 毛利真寿氏)

富士通研究所の3G/LTEモデム向けカスタムDSPのベクトル・エンジン
図1:富士通研究所の3G/LTEモデム向けカスタムDSPのベクトル・エンジン



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