Saberを活用したメカトロニクス・システムの開発

シミュレーションと解析

優れた製品設計を行うには卓越した品質、信頼性、性能が求められます。設計工程は、これらの卓越性を確保し、かつ、設計にかかる期間の短縮とコストの削減を達成することに対して、有効に機能しなければなりません。早期に市場投入し、かつ、後になっての製品欠陥の発生を回避することが、製品ライフサイクル全体でみた収益を最大化させるための要の重要ポイントです。

エンジニアリングチームがこれらの目標を達成するには、モデリング、設計、シミュレーション、解析手法を体系的に適用する必要があります。それは、実証済みのツールや機能をひとつのフローに統合することによって初めて実現可能となります。

システムのシミュレーション

効果的なシステムのシミュレーションには高性能なシミュレータ(回路またはシステムに含まれるモデルやそれらの相互接続を表記する方程式のネットワークを解くことが出来る数学エンジン)が必要です。包括的なシミュレーションを行うには、さまざまな抽象度、信号の種類、および物理ドメイン(前述)をサポートする必要があります。

Saberは、電気、メカニカル、水力、ソフトウェアなどによる制御システム、およびPCB設計のようなその他のテクノロジのシステム全体を解析する設計者が必要とする信頼性や柔軟性を備えています。

グリッド・コンピューティング/分散反復解析(DIA)

統計解析は設計の信頼性向上を目標とする場合に重要な役割を果たします。測定したテストデータと設計較差の重要なサンプルを得るには、多くの場合に膨大な実行サイクルを要します。実機を活用したプロトタイピングは必要なテスト回数の達成には非実用的です。シミュレーションによる仮想環境での設計に移行することで、この目標を適切な時間尺度で達成できます。

効果的なシミュレーションベースの統計解析を行うための大きな課題は、きわめて計算集約的になる可能性があるということです。グリッド・コンピューティング環境全体にSaberの「Distributed Iterative Analysis(分散反復解析)」機能を適用すると、このような実行時間の要件が劇的に改善され、驚異的に高速で広範な統計解析が実現します。

SAE技術論文:
Designing Automotive Subsystems Using Virtual Manufacturing and Distributed Computing(仮想製造と分散コンピューティングによる自動車サブシステムの設計)(General Motors)

ロバスト設計手法用の解析

信頼性向上のためにロバスト設計の原則を導入すると、システム性能が設計テクノロジ、コンポーネントのパラメータ、製造工程、環境条件の較差による影響を受けずに済みます。この体系的な手法では一連の解析を段階的に適用します。これらは公称設計、感度解析、パラメータ解析、統計解析、ストレス解析、故障モード解析を行います。

ポストプロセッシング/結果表示

シミュレーションの完了後、設計者には結果を表示し、計算を行い、新しい課題を発見するための効果的な手段が必要です。

Saberのグラフィカルな波形アナライザとポストプロセッシング・ソリューションでは、優れた操作性でシステムまたはモデルの階層内の信号やパラメータを詳細に表示できます。追加の詳細を抽出する際にシミュレーションを再実行する必要がないので、設計工程にかかる時間が大幅に短縮されます。

Saberの優位性

  • モデル言語標準のVHDL-AMSとMASTにより設計の移植性が向上
  • モデルの暗号化による知的財産を保護
  • ミックスドシグナル、マルチレベル、マルチドメインのモデルのサポートにより完全なシステムシミュレーションを導入
  • 30,000以上のキャラクタライズされたモデルの利用により、時間を短縮し、精度を確保
  • モデル・キャラクタライズ・ツールおよびユーティリティを利用することにより、新規モデルを迅速にかつ高精度に作成
  • 高度な解析機能(ストレス、感度、統計など)を備えたロバスト設計手法を実装
  • グリッド・コンピューティングにより、演算リソースを極端に多く使用する統計解析をさらに高速に実行