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スマートフォンに代表されるクラウド接続型AI機能の利用が急激に拡大したことで、ネットワーク環境に起因するアプリケーション品質の問題が多く語られるようになりました。限られたネットワーク・リソースに依存しないシステムを構築することは多様な環境下で安定したサービスを提供するための大きなチャレンジとなります。本セミナーでは組込み機器搭載型エッジAIの実現にフォーカスしたソリューションをご紹介いたします。
基調講演では、産業総合技術研究所人工知能研究センター特定フェローで、2020年より早稲田大学 次世代ロボット研究機構 AIロボット研究所 所長の尾形哲也教授に、ロボットシステムのAI活用における膨大な学習時間、実世界の変化への適応性などの問題に対して、実時間でエッジAIが環境変化を予測し対応するための深層予測学習(DPL)の概要と、DPLを用いた共同研究事例や最新の研究成果についてご講演いただきます。
ゲスト講演では、前職の東芝にて車載や監視カメラ向け画像処理プロセッサを企画、SoC開発推進と顧客ソフトウェア開発支援に携わり、現在は画像認識AI テクニカル・コンサルタントとしてご活躍の伴野守保様に、ソフトウェアを先行開発し、これに合わせてエッジAI搭載の画像処理SoCを設計する”ソフトウェア・ドリブン・デザイン”手法についてご講演いただきます。
ご参加は無料です。ぜひこの機会をお見逃しなく。
◆ アジェンダ
13:00 開会のご挨拶とアジェンダのご紹介
日本シノプシス合同会社
営業本部 プロダクト・ソリューション・セールスマネージャー
今泉 仁
13:05 【オープニング・トーク】 Your Embedded Edge Starts Here !
Synopsys, Inc.
Senior Vice President of Engineering, Solutions Group,
Processors, Security, NVM and SoC Design
Yankin Tanurhan
13:45 【基調講演】 AIロボットの社会実装とエッジ活用
早稲田大学 基幹理工学部 表現工学科 教授
産業技術総合研究所 人工知能研究センター 特定フェロー
尾形 哲也 教授
近年、ロボットシステムへのAI(深層学習)の活用が盛んです。しかしそこには学習の最適化のための膨大な学習時間、実世界の変化への適応性など課題が多く存在します。本講演では、これらの問題に対して、実時間でエッジAIが環境変化を予測し対応する、深層予測学習(DPL)の概要をご紹介します。また、DPLを用いた複数企業との共同研究事例や最新の研究成果、さらに内閣府ムーンショット・プロジェクトの目標3 である”2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現“ における同研究の展望などについてご紹介します。
14:30 汎用ベクターDSP “VPXプロセッサファミリ” による高効率センサフュージョンの実現とNLPの実装例
日本シノプシス合同会社
プロセッサ&セキュリティIPソリューション
シニア・アプリケーション・エンジニア
伴野 充
近年、運転者支援システムやロボット、ドローンなどのある程度の自律的な動作が求められる組込み機器では、複数のセンサーが搭載されることが一般的になっています。複数のセンサーから随時取得される種々のセンシング情報を用いて、周囲の正確な状況認識および適切な行動の決定を、リアルタイムで実行する必要があります。シノプシスの新しいDSPであるVPXプロセッサ・ファミリーは、各種センサーに求められる広範囲なデータ精度の処理をサポートする組込み機器向け汎用ベクターDSPです。VPXによりクラス最高性能のPPA、さらにはベクター長に依存しないプログラミング・モデルによるスケーラビリティの高いセンサー処理を実現することができます。本セッションでは、VPXの基本的な機能と特長についてご紹介し、実装例としてニューラルネットワークを用いたNLP(自然言語処理)のデモをご覧いただきます。
15:15 休 憩
15:20 【ゲスト講演】 ソフトウェア・ドリブン・デザイン手法による画像認識SoCの開発
画像認識AI テクニカル・コンサルタント
伴野 守保 様
画像認識SoCは、車載・監視カメラ向けを中心に多様な製品で広く使われています。AI学習のトレンドが機械学習から深層学習へシフトし、更に画像センサー技術の進化も目覚ましく、昨今の画像認識SoC開発は更に高度化かつ複雑化の一途を辿っています。本セッションでは、画像認識SoC開発における処理時間・認識精度・コストなどの目標を達成するためのソリューションとして、ハードウェア・ドリブン・デザインからソフトウェア・ドリブン・デザインへの移行についてご説明し、そのメリットをご紹介します。また、ヘテロジニアスなマルチコアアーキテクチャを検討する際の勘所として、低スペックから始めてクリティアカルとなるところを見極めながらスペックを積み上げていくボトムアップ設計手法についてもご説明します。
16:05 高度な差別化の実現 : 拡張可能なプロセッサアーキテクチャ
日本シノプシス合同会社
プロセッサ&セキュリティIPソリューション
スタッフ・アプリケーション・エンジニア
井手野 雅明
プロセッサIP業界の統合とコストの合理化により、多くのプロセッサ・アーキテクチャが消え去り、標準化された命令セットアーキテクチャ(ISA)が主流となりました。人工知能(AI)、自動車、ストレージセグメントに見られるような多くの組込みアプリケーションでは、演算能力と帯域幅を高度に効率化する必要があります。ムーアの法則が過去の物になるにつれ、設計チームは、消費電力、性能、および面積(PPA)の目標を維持しながら、製品差別化を行うための独自の方法を模索しています。設計者は、すでに標準化されたISAやアーキテクチャでの限界を感じ、標準ISAからの拡張を目指しています。本セッションでは、高度に拡張可能なソリューションにより、設計者が自由度の高いカスタマイズ手法で目標とする差別化を実現する方法についてご説明します。
16:50 閉会のご挨拶
日本シノプシス合同会社
営業本部 プロダクト・ソリューション・セールスマネージャー
今泉 仁
17:00 閉 会
※ プログラムは変更される場合がございます。ご了承ください。
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