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2017 Dec. vol.108

シノプシスとオートモーティブ:「Silicon to Software」でよりスマート、より安全、そしてよりセキュアな運転を実現へ

シノプシス コミュニケーションズ・ストラテジ担当ディレクター Mike Santarini

ISO 26262認証による機能安全の検証

これまで、全体的なIC開発プロセスはムーアの法則に従って22か月ごとのペースで新世代のICが市場に投入されてきましたが、いつの時代もIC設計プロセスの中で最も時間と手間のかかるのはデザインの検証工程であり、今では開発期間全体の70%以上を占めています。言うまでもなく、EDAベンダは何十年も前から検証期間を短縮するためにあらゆる方法を模索しており、ツールの高速化、新しいタイプの検証ツールおよびハードウェア・アシストによる検証/エミュレーションを何世代にもわたって投入してきました。この結果、EDA業界から提供される検証ツールおよび手法は実に多岐にわたっており、様々なポイント・ツールを組み合わせて実践的なフローおよび手法をまとめ上げる作業自体に時間を奪われるようになりました。機能検証の分野においてエミュレーション以外すべてのカテゴリのツールで市場シェアをリードしていたシノプシスは、業界を代表するエミュレーション・システムZeBuをフローに加え、これらツールを完全に統合して1つのシームレスな検証環境Verification Continuumを構築しました。

シノプシスのVerification Continuumは他の検証と異なり、SoC設計チームはバーチャル・プロトタイピング、シミュレーション、静的/フォーマル検証、エミュレーション、FPGAプロトタイピングに対して同じテストベンチ、モデル、データベースを再利用および洗練しながら統制のとれた繰り返し可能な検証メソドロジを実行できます。しかも、Verification Continuumでは検証プランニングからSoCデザインのRTLコード・デバッグ、カバレッジまでを実行できるため、SoCデザインのコードが機能的に正しいことの検証が十分に完了したことを確認してから合成、インプリメンテーション、および最終的な製造へと進むことができます。

特に自動車業界のお客様向けに、シノプシスは最近WinterLogic社の買収を通じ、業界をリードする故障カバレッジ・ツールをポートフォリオに加えました。このツールを使用すると、SoCデザインのコードをRTLおよびゲート・レベルでテストし、ランダム故障およびシステマティック故障から回復できるかどうかを判定した上で、目標とするASIL要件を満たしてISO 26262への適合を達成できるまでデザインを改良できます。故障カバレッジ・ツールはシノプシスの検証品質確認システムCertitudeを補完する役割を果たします。Certitudeは検証フローを客観的に評価し、機能の不具合、シリコン再設計(リスピン)、製品の市場投入の遅れを招くようなバグを検出できない弱点がツールや手法に存在するかどうかをチェックします。Certitudeは標準でISO 26262準拠もサポートしています。Verification Continuumを構成するロバストな各ツールは、これまで多くのお客様があらゆるエレクトロニクス分野で文字通り数千のデザインに採用されてきた実績があり、ISO 26262認証を取得しています。

ハードウェア/ソフトウェア協調開発には、特にシノプシスのプロトタイピング・スイートが積極的に利用されるようになっています。SoC開発の途中でも、SoC設計チームは製造後のデバイスで最終的に実行される機能のSystemCモデルを作成できます。このCモデルをソフトウェア開発チーム、あるいはさらにサプライチェーン上層のTier-1およびTier-2サプライヤに渡すことにより、ソフトウェア開発チームは組込みソフトウェアやアプリケーション・ソフトウェアの開発をすぐに始めることができます。そしてSoCの設計と検証が完了したら、SoCデザインをシノプシスのFPGAプロトタイピング環境HAPSにインプリメントし、実チップ上でソフトウェアを動作させることにより、さらなるテストおよびECUの開発/統合を行うことができます(図5)。

画像(仮)

図5:ISO 26262規格の中心部分では、ハードウェアとソフトウェアの両方がセキュアであることが求められています。更にハードウェアとソフトウェアの協調開発/テストも必須とされており、この要件を満たすことができるのはシノプシスの車載向け「Silicon to Software」スイートしかありません。シリコンからソフトウェアまでを網羅したシノプシスのプロトタイピング・ソリューションにより、車載向けソフトウェアの開発をいち早く始めることができます。一方、シノプシスのソフトウェア・インテグリティ・プラットフォームは、車載ソフトウェアのサプライチェーン全体に明らかな優位性をもたらします。

車載ソフトウェアにサイバーセキュリティと品質を組み入れる

ISO 26262に準拠したVモデルに沿ってハードウェアとソフトウェアを同時に設計したいという自動車業界のニーズに向け、シノプシスはソフトウェア・インテグリティ・プラットフォームをご提供しています。このプラットフォームにより、ソフトウェア開発チームは構想段階からISO 26262に準拠した車載組込みシステムおよびECUのコードを作成できます(図6)。

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図6:シノプシスのソフトウェア・インテグリティ・プラットフォームは車載ソフトウェアのサプライチェーン全体に明らかな優位性をもたらします。ソフトウェア開発者は、再利用するサードパーティ・コードの品質とセキュリティを評価し、自分で開発するコードは最初から最高の品質とセキュリティを確保できます。これらすべてを組み合わせることで、より高い信頼性と安全性を備えたシステムを市場に投入できます。

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